羊の墓場

羊の墓場

2011.11.02
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小さいころは神様も転生も何一つ信じやしなかった.
生を受けて二十年たち遅ればせながら愛情を知り,
ずっと私の前方に見えていると思っていた背中が消えて
この途から落ちたと聞いて,ようやく何の理屈も前提もなく神を信じた.

私は“神様”と呼ばれる運命を信じている.
この社会は神様のほんの爪先の一部で,あの人の死も
私たちの諦めや怠惰や諸々の後悔すべき選択の全てを包んで
ただただ流れる運命の中にあったのだ.


「あの人が死んだのはこれ以上の不幸に見舞われないための慈悲なんだ」

そんな妄想も全て赦される.神は罰しもしない,救いもしない.
求めるものを誤れば死ぬまで手に入らない一生もある.
“愛情”自体が不正解だったなら,それはもう
やり直すしかないだろう.





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Last updated  2011.12.18 19:11:29
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