韓国で働くママのあれこれ

韓国での就職活動~私の場合~



2006年8月末に1年2ヶ月程働いたメーカーの輸出部を辞め、
その後、新たに就職活動をすることになりました。

就職活動にあたってしなくてはいけないこと。

まずは、韓国語と日本語両方の履歴書、職務経歴書、自己紹介書
を作成することでした。
韓国では、特に自己紹介が自分のアピールとなるようで、A4に
2ページぐらいは当たり前、自分の生い立ちから家族の紹介から
はじまって、自分の関心分野や専攻、前職での経験などについて
詳しく書いていきます。
マイナス面はあまり誇張せずに、とにかく自分の良いところを
前面に押し出す自己紹介は、恥ずかしがりや(?)の日本人からみると
「むむむ…」という感じですが、ここは韓国。
郷に入れば郷に従えで、夫のアドバイスを受けながら何とか作成。

こうして、ワードで履歴書などを作成した後は、いくつかの就職
サイトの履歴書欄も完成させておきます。
韓国は日本以上にネット中心での就職活動が盛んなお国柄。
この履歴書を見てどこかの企業からアプローチがくる可能性もあり、
気が抜けない部分です。

こうして準備が整ったら、後はいくつかの大手就職サイトで
キーワードを入力して求人情報をひとつひとつチェックしていきます。
たとえば、私は最初は日本との貿易を主にしている会社を探して
いたので、【日本】【貿易】【日本語】などと入力します。
また、日系企業でも募集があることを想定して【日系】【日本企業】
などというキーワードも入れました。
こうした韓国の大手就職サイトの他に、日本人同士の情報が盛んな
サイトもチェックしていました。
(就職情報が多いサイトといえば、韓国在住の方ならお分かりに
なると思いますので、あえて名前は出しません)
また、日本企業を専門に扱うヘッドハンティング会社なんかも
あるので、サイトで就職情報をみたり、登録をしにいったりと
利用しました。

こうして就職サイトなどで情報をチェックしながら、ある程度条件に
合う会社があれば、メールで履歴書を送ります。
が、ほとんどは連絡がきません。
というのも、もともと就職サイトで出されている募集というのは
韓国人を想定しているわけですから…
日本人を募集しているということでは、やはり断然日本語教師の
仕事が多いです。でも私は日本語教師というのは考えていなかった
ため(資格もないですしね)参考程度にみる程度でした。

就職活動当初は貿易関連の仕事(主に日本との取引をしている会社、
日系企業等)を中心に探していたのですが、貿易事務となると
日本人より日本語ができる韓国人を募集していたり、また思ったより
年俸も低いためいろいろ苦戦しました。
それからは日本人も多く活躍している特許事務所の仕事を中心に
探すことにしました。
最初はもちろん日本語ネィティブのする翻訳の仕事でと考えていましたが、
とある企業より日本向けの総括業務、どちらかというとマーケティングや
営業でのスカウトがあり、特許事務所での仕事に対する意識が変わりました。
その後、結局最初にスカウトして下さった会社に勤務することに。

就職が決まるまでの2ヶ月は、何社か面接を受ける機会がありました。
本当に良い人生勉強になったと思います。
(詳細を↓にまとめてみました)

1)某日系貿易会社
 履歴書を送ったところ、「ご希望年俸と弊社の年俸に大きく差が
 あるのですが、それでもよければ一度面接を」といわれ面接に。
 社長も社員も日本の方で、アイテムは違うものの今までの経験を充分
 生かせるところだと思いましたが、やはり年俸が合わずに断られて
 しまいました。

2)某日系メーカー
 日系ヘッドハンティングからの紹介で、面接をすることに。
 年俸は希望額ではありましたが、工場団地内の工場兼事務所と
 いう環境。3ヶ月後に工場が本格稼動するということでした。
 駐在で韓国へ来ている方も同世代でとてもエネルギッシュな方で
 受ける印象は良かったのですが、先方も韓国の現地の人を採用したい  
 という感じがあった為、ヘッドハンティングへ辞退の意向を伝えました。

3)某IT企業
 ゲーム製作会社の、コンテンツ事業に関する日本業務で、日本人を
 募集していたのでさっそく履歴書を送りました。 
 1次面接13人ほどの中から、2次面接の3人に選ばれましたが、2次
 で落ちてしまいました。がっかりしました(><)

4)某特許事務所【翻訳スタッフ】
  大学の先輩からの紹介で特許事務所の試験へ。(韓日、日韓翻訳
  および、日本語翻訳監修の試験)
  日本人ネィティブ翻訳社員募集枠です。
  試験に6時間はかかりますといわれて試験を受けたものの4間で
  終わり、事務所の方にも「日本の方が10人ほど受けたのですが、
  1番早かったです」と言われました。でも他の方に決まったと
  数日後連絡が。最後に年俸額を記入する欄があり、高めに書いた
  ので、落ちた原因はそれだと思うのですが、実際はどうでしょう?
  時間は早くても、もしかしたら気がつかない誤訳が多かったり
  したのかもしれませんね。
  (某IT企業も落ちたところだったので、ブルーになりました。)

5)某特許事務所【翻訳スタッフ】
  履歴書を送ったところ。試験を1時間ほど受け、簡単な面接を。
  1次は受かり、2次面接をすることになり合格しました。
  既に 6) に勤めていたのと、翻訳メインの仕事より
  総括業務がいいだろうと判断したため辞退しました。

6)某特許事務所【日本総括業務】
  私の履歴書をみてアプローチしてくれた特許事務所。
  来年より日本向け事業を始めるため、顧客開拓などを中心とした
  日本総括業務の仕事をしてもらいたいとの事でした。
  しばらくは特許事務、管理、経理の仕事を担当しながら、徐々に
  日本向けの仕事を本格化させるとの事。
  最初、年俸が希望額より少ない額だったため、交渉したところ
  承諾してもらい、面接に望みました。
  合格し、勤めることになりました。

7)某特許事務所【日本営業業務】
  最初は、日本向け特許調査、マーケティングの仕事ということで
  敷居が高いかなと思いましたが、出すのは自由と履歴書を送った
  ところ、面接をすることに。しかも合格しちゃいました! 
  仕事内容も 6) とほぼ同じ、年俸も 6) より少し高い
  こともあり、ずいぶん悩みましたが、辞退。
  ここはすぐに営業の仕事をする、目に見える成果をすぐに求められる
  雰囲気をびしびしと感じたため、はじめての分野で私が果たして仕事
  をやり遂げられるか悩んだ末の決断でした。

こうして、いろんな会社を受けながら、改めて仕事探しというのは
縁なんだと思いました。
自分が好意をみせたり、ここは入れる!と思った会社からは断られ、
逆に自分が思ってもみなかったところ、無理だろうと思った会社から
は合格通知をもらったりと。

途中、いろいろ悩んだりつらいこともあった就職活動でした。
結局、 6) の会社に通うことになったわけですが、
他の2社に行った方が良かったのかもしれないとふと考えることも。
でも、後ろを振り返っていてはダメなんですよね。
今回の就職活動で、私は私なりにこれからの仕事スタイルをプランニング
できたと思います。
途中で又方向をちょっと変える事はあるかもしれません。
でも今できることを精一杯していきたいと思ってます。

(2006年12月)


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