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第5話 組織とポケモンバトル!
『はぁぁぁ~;』
くんこはため息が止まらなかった。
強制的に組織に入れられてしまったくんこ。あんな恐ろしい人たちの中でやっていけるわけがない。もちろん、今日も組織はくんこを連れ出すだろう。昨日学校をサボったことによって、長谷野からきついお叱りの電話を受けてしまった。今日は、なんとしてでも学校へ行かなければ・・・。
「・・・・・!そうだ!はやく出れば見つからないで学校に行ける!!」
今の時刻は午前7時10分いつもよりかなり早い時間だ。さいわいくんこはもう学校へ行く準備がととのっていたので、さっそく家を出た。
朝のひんやりとした空気が肌に気持ちいい。
『ん~vやっぱ我ながらグッドアイデアだった~v』
くんこは足取りも軽かった。
「くんこ」
唐突に声をかけられ、くんこは振り向いた。
「そ、そそそそ組織のみんなぁぁぁ!!」
くんこは驚いて後ずさった。なぜか組織の皆が立っている。こんなはやく、出会わないように家を出たのに・・・・!
「くんこ、ここまで来てたんだね。今皆で迎えにいこうと思ってたところなんだ」
「ハ・・ハ・・・・;;」
『逃げようとしたことは、ばれてない・・みたい・・・よかったぁ・・・;』
「じゃ、いまからいこーぜ」
もう観念するしかない。くんこはおとなしく組織の後について歩き出した。
「よ~っし!じゃあ、『くんこ組織加入記念一大ポケスタバトル』の始まり~!!」
「じゃあ、最初はだれからにする?あ、コールはウチがやるからね!」
「オレ!くんことやりたい!!」
「じゃあ1番手はカナエ!準備して~」
くんこはモンスターボールを握りしめ、位置についた。
昨日幹部(プロ)にはボロ負けしたが、今日はカナエ(素人?)が相手だ。頑張れば勝てるかもしれない。
「準備できた?じゃあいくよ」
BOSSはマイク片手にノリノリである。
チャン チャン チャン チャランチャン♪
「ついにはじまりましたぁ!くんこ対カナエのバトル!50レベル戦、使用ポケモンは3体!ではいきまーす!3・2・1ゴ――――ッ!!・・・フフ、これが言いたかったのよv」
満足げにBOSSがコールし、バトルがスタートした。
カナエはまずゴーストをくりだした。
「いっけぇ~!オレの可愛いガスガスちゃん♪(ゴーストの名前)」
「・・・えーっとぉ・・・えーい、てきとうにケーシィ行けぇ!!」
くんこはモンスターボールを投げた。そこでケーシィがかっこよく登場・・のはずが・・
「・・・・・フッ・・・v」
な・・なんと、ケーシィはエロ本を読みながら鼻で笑っているではないか。これにはさすがのくんこもキレた。
「ちょっとケーシィ!バトル中なのよ!!」
「・・フフッ・・vv」
ケーシィはまったくくんこの言うことなど聞いていない。その間にもカナエは
「ガスガスちゃん、シャドーボールいけぇ!」
と、命令を出した。シャドーボールがエロ本を満足げに観賞しているケーシィにむかって一直線に飛んでいく。と、次の瞬間、シュッ!とケーシィはテレポートをしてどこかへ逃げてしまった。
あっけにとられるくんこ&カナエ&その他組織。
「・・・・と、とりあえずケーシィ戦闘不能・・・・ガスガスの勝ちー!!」
「・・・・・・・・・;」
あきれて言葉も出ないカナエ。くんこは顔から火が出るくらい恥ずかしかった。
「・・・・・・あのケーシィ・・・!帰ってきたらただじゃおかないから・・・・!・・・・次は・・イーブイちゃん、いってらっしゃい!!」
「うっふんvうっふんvv」
な・・なんとイーブイは、出てくるなりブリッコし始めた。
イーブイはそのままカナエに近づき、顔をカナエの足にすりつけ、離れなくなった。
「ちょっ・・!イーブイ!戦いなさいよっ!!」
くんこが怒鳴るが、イーブイは無視してカナエに愛想を振りまいている。カナエの額に青筋が浮き立ったかと思うと、次の瞬間、イーブイはどこか遠くへ蹴り上げられていた。
「ああぁぁぁあ!!!うぜーんだよっ!!!オレが一番嫌いなタイプだ!!!死ねアホ!!!」
空の彼方へ消えていくイーブイ。くんこは少しほっとしている自分に気がついた。
それにしてもくんこのポケモンって・・こういう変なやつばかりである・・・・・・;
「・・・・・・;イ・・イーブイ戦闘不能・・・」
BOSSももうあきれ果てている。
くんこはもう後がない。
「こうなったら・・いっけぇー!ヒトカゲ!」
「カ・カゲ・・・;;」
なぜか出てきたヒトカゲは半泣きじょうたいであった。くんこが怖いのだ。まぁ、今のくんこでは無理もない・・。
「なにしてんの!たたかいなさい!!」
くんこはかまわずヒトカゲを怒鳴りつける。ヒトカゲの瞳から涙がこぼれる。耐えられなくなったヒトカゲは幹部を助けを求めるような目つきで見た。リザードン大好き女の幹部は、一発で悩殺されてしまった。(爆)
「おいくんこ!!おまえこいつにどんな何してきたんだよ!!」
「・・べ、べつに・・・。っていうか、今バトル中なんですけど。ジャマしないよね、か・ん・ぶ!!」
くんこのこの態度に幹部はキレた。
「なんだとぉぉぉ!!おまえぇぇぇ!!」
「か・幹部おさえて・・!」
幹部はモンスターボールからケンタロスを出した。
「あー!!もうー!!だれでもいいから破壊光線―――――!!!」
「キャ――――――!!!!」
キュイィィィィィン・・・ドカァァァァァァァァァァァァン!!!!
ゲームセンターは見事に崩壊してしまった。組織の4人は間一髪飛行ポケモンに乗って飛び上がったため無事だった。だが、かんじんのあの人は・・・・
「くんこ!」
がれきの下で動くくんこの手。組織は皆でくんこを引っ張り出した。
「くんこーっ死なないでー!!」
「きゅ・・救急車・・・」
ガッちゃんは携帯を取り出した―――
「う~ん、ここ・・どこ・・・・?」
目が覚めたそこは病院だった。上体を起こす。くんこは肩の痛みに顔をしかめた。
「・・い・・痛ぁい・・・・・;」
肩には包帯が巻かれていた。そこだけではなく、身体中がそうなっていた。医者には全身打撲と診断されていた。それにしてもよく死ななかった・・。ちなみにくんこのほかにゲームセンターの従業員が3名、軽いけがで病院送りとなっていた。
「ちょっとぉ・・なんで私こんなめにあってるの・・・?」
なんと、くんこは昨日の出来事を覚えていなかった。どうやら打ちどころが悪かったようだ。おきのどくさまである。
「・・・くんこちゃん・・起きてる?」
この聞きなれた声にくんこは顔を上げた。みると、病室のドアのところになんと、くんこの愛しのリンクが!!
「お・おきてるよ。おはよう」
「おはよう!お見舞いに来たんだ」
リンクはさわやかに言った。
くんこの脳内は例のごとく大パニックであった。
『キャァ~!!リンクくんだわぁ~vわざわざ私のためにお見舞いに来てくれるなんて・・・vやっぱり私のこと・・・vキャ~vv恥ずかし~いvv』
ちょっとは落ち着けくんこ。
リンクは続ける。
「やっと吐き気が止まったよ。明日退院なんだ。くんこちゃんは?」
「あ、私はまだ気がついたばっかりで、なにも聞いてないんだ」
「そっか。それにしてもどうしたの?そんな全身打撲なんて。普通はできないよ」
「それが・・昨日のこと、思い出せなくて・・・・」
「・・そうなんだ。あ、もしかして・・・・・。さっきテレビで見たんだけど、この近くの不良のたまり場で有名なゲームセンターが誰かに破壊されてすごいことになってたんだって。もしかしたらくんこちゃん、その爆発に巻き込まれたんじゃ・・」
「・・・え――――っ!!;;」
くんこの脳裏に組織のことが浮かんだ。もしかしてあの人たちが・・・。
「大丈夫?くんこちゃん。顔、青いよ」
「うん、大丈夫。お見舞いありがとうねv」
「じゃ、俺もう薬の時間だから」
「うん、またねー♪」
病室へ帰って行ったリンクと入れ替わりに、組織の面々が入ってきた。
「くんこ。見舞いに来たぞ」
とつぜんの組織の訪問に少し戸惑いながらも、うれしいくんこ。こういういいところもあるんだと、認識するのであった。
幹部はベッドわきの椅子に腰を下ろした。
「ゴメンな。昨日俺が破壊光線なんかぶっぱなしちまったから・・・」
「・・破壊光線・・・・?・・・・・・あぁ!思い出した昨日のこと!!」
「何だよ、もしかして覚えてなかったのか?」
幹部がため息をつく。
「くんこ、これ、私たちからのお見舞い兼オワビ」
ガッちゃんがくんこにまっちゃポッキーを差し出した。
「これ、私に?」
感動したくんこ。実はまっちゃポッキーは吐くほど嫌いだったのだが、せっかく組織の皆がくれたモノである。くんこはありがたく頂いておいた。
「みんな・・ありがとう・・」
くんこが言ったその時、コンコン、と誰かが病室のドアをノックした。ドアを開け、現れたのはゼルダだった。くんこのお見舞いに来たのであろう。手には花束が抱えられていた。
ゼルダはくんこと組織が一緒にいるのを見ると、驚くように一歩後ずさった。
「く・・くんこちゃん・・なんでこの人たちがいるの?」
「フン、だれが来たのかと思えば、ブリッコゼルダかよ」
幹部がゼルダをにらみつけながら言った。
「そうよ。私はくんこちゃんの友達だもの。あなたたち、出て行ってくれない?」
ゼルダも負けじと言い返す。
「うるさいんだよ。オレたちだってくんこの友達なんだ。ここに居たっておかしくないだろ?」
短気なカナエはもうキレかけである。かなり険悪なムードが病室を取り巻いていた。
くんこは争いは避けたいので、とりあえず皆の間に割ってはいった。
「みんな、ケンカしないで!仲良くしようよ」
「私はゴメンだわ。じゃ、くんこちゃんお大事にね」
ゼルダは花束も置かず、不機嫌そうに帰ろうとした。
「キモいよ。ブリッコやめれば?友達いなくなるから」
帰り際、BOSSの恐怖の毒舌が炸裂。ゼルダは顔をまっかにしながら病室のドアを乱暴に閉め、帰っていった。
くんこは気をとりなおして
「じゃあ、みんながくれたまっちゃポッキーでも食べよっか・・」
と、1本口に入れた。
無理はするものではない。くんこはすぐに口を押さえてトイレに駆け込んでしまった。
「ウッ・・・オウエ~~~;;ゲロ~~;;ゲキマズ・・・・・ウエ~~;;;」
くんこはあまりのまずさに、ゲロを吐いてしまった。しかも、かなりの勢いだ。まっちゃポッキーや昨日の食事などすべて戻してもまだ止まる気配がない。
これは・・・ある意味大ピンチ・・・!!!
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