ディープリスニング



ただ、「聴く」ことができればいいのです。

「聴く」ことは「聞く」こととは、違います。
英語では「リスニング」と「ヒヤリング」の違いです。

「聞く」とは、ただ、自分の意志とは関係なく入ってくる
音をいいます。
今、窓の外の道路を走る車の音、
子供の笑い声、風が木の葉を揺らす音など、
様々な音が「聞こえ」ています。

「聴く」とは、対象に注意を集中し、意志を持って
受け入れることです。
人であれ、ものであれ、「いま、ここ」もあるものに、
積極的な意志をもって関わろうとすること。

これが、「聴く」ことです。

失聴 」という本で、ハンナ・メーカさんは、
「聴くこと」は、視覚的・触覚的・直観的な行為だ、
と言っています。
「聴く」ためには、耳だけでなく、目や鼻、皮膚感覚などの、
自分の全存在をかけて、「いま、ここ」にあるものと
関わることが必要です。
メーカさんは、スキー事故で聴覚を失いました。
メーカさんの「聴くこと」に関する本質的な考察は
説得力があります。

実際、私たちは、「聴く」ときに、
耳だけを使っているわけではありません。

たとえば、人と話しているとき、相手の表情、しぐさ、
体臭(?)など、様々な情報を全身で受け入れて
判断しています。

「聴く」行為は、双方向です。
相手と積極的に関わろう、という意志がなければ、
「聴く」ことはできません。

相手を「聴き」、自分の中に共鳴するものが
起こります。ここで関係(つながり)ができます。
「聴く」ことには、つながりと持とうとする積極的な意志が
必要です。

私は、最近本を「聴く」ことにしました。
絵や写真も「聴いて」います。
もちろん、音楽も「聴いて」います。

相手を深く知りたい。
それには、深く「聴く」ことが必要です。

そして、自分自身も「聴く」ことが必要です。
私のミッションは何か?
価値観は何か?
本当にやりたいことは何か?

自分の深い部分に「聴いて」みることが必要です。

要するに、「聴く」ためには、

対象に興味・関心があること。
自分も積極的に対象に関わっていこう、
という意志があること。

このふたつが必要です。



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