The black world

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第九章


俺は急いで真希を助け出すと叫んだ。
「健二・・・ごめんね・・・私ずっと心配かけて・・・四年間も・・・ごめんね・・・ホントに今までありがとう・・・」
真希は途切れ途切れに言った。
記憶が戻っていた。そのとき俺たちの中で止まっていた時間が動き出した。
四年という月日を経て、今俺の目の前に四年前の真希がいた。そして、再び俺の前から消えようとしていた。ただ静かに。そして跡形もなく。
「やだよ・・・なんで俺の前からいっつもいなくなるんだよ。俺は四年前のあの時から諦めてたんだ。もう会うこともないし、記憶も戻らないって。なのに、こうやって再会できて記憶も戻って元通りになって・・・これからだろ?なあ?頼むからさ・・・目開けろって・・・お願いだからさ・・・まだ、やってないこともたくさんあるじゃんか。水族館お前いきたいって言っただろ?行くから・・・スグに行けるから・・・だから・・・だからさ、目開けろって言ってんだろ!!!」
溢れてくる涙を止めることは無理だった。もう、自分でも何言ってんのかわかんないくらい、叫んでいた。
「誰か!誰かきてくれよ!なあ!助けてくれよ!誰か居ねえのかよ!誰か・・・助けてよ・・・真希が・・・死んじゃうじゃんかよ・・・」
「こんなことだろうと思って来てみたら何だそのザマはよ。」
「敦也・・・」
そこに立ってたのは敦也だった。
「あーあ・・・彼女ビチョビチョじゃねえかよ・・・ほら、運ぶぞ。手伝えこの馬鹿。」
「敦也・・・ありがとう・・・」
「今初めて俺にお礼いったんじゃねえの?ww」
「んなこと・・・ねえって」
敦也のおかげで心に余裕ができ、かなり落ち着いた。
「でも・・・どこに運ぶんだ?」
そう聞くと敦也はにっと笑い坂の上を指差したそこには敦也の車があった。相変わらず用意のいいやつだ。
「ほら。ぼーっとすんな。行くぞ。」
そして俺たちは手早く真希を車に乗せて、病院に向かった。
運命の悪戯ってやつかその病院は昔真希が運ばれ、入院していたところであった・・・

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