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アル・ジャズィーラ攻防戦6~
そこに必ずと言っていいほど登場するエピソードがある。
導師アル=ファトフとアマンダ=シュナイダー=ヨーゼフの会談である。
そこで、「アッ・ザーリヤートの運命は決められた。」とされる。
後世では、この2081年5月15日、という日付はある程度の教育を受けた人々ならだれでも知るところとなっているが、当時、この会談が行われたことは、極秘であったため、導師アル=ファトフが死んで、戦後処理が終わるまでほとんど誰も知らなかったことを知る人は教科書にも記述もないためか、少ない。
導師側はアッ・ザーリヤートの命と引き換えにアマンダに、アル・ジャズィーラへの干渉を遠慮させる狙いがあった、といわれている。
つまりは導師側からかなり積極的な働き掛けがあった、という見方が大勢を占めているし、実際導師の性格や、アッ・ザーリヤートとのいきさつを考えてもそれは正しい見解だろう。
おそらく導師と非常に近しい間柄のシャマシュ=アル=ブルーシュが、ジャーナリストとして、セリム=カルバンと非常に仲が良かったこともあり、この2人が会談のセッティングをしたといわれるし、後には月の生活に慣れたビスファラシュのラインも出来上がった。それ以外の交渉のラインをその後の生涯導師もアマンダも必要としなかった。
セリムもシャルマシュも会談の場所をどこにするか、で迷ったが、結局、どこにもばれることなく会談を行える場所として決定したのは、何と、アマンダの旗艦のバーンシュタインであった。
ポーツマスにアマンダが上陸することは目立ちすぎる。
その上、まだ海図が完成していないためポーツマスから動けないはずの導師が動いたほうがアッ・ザーリヤートも気づかないだろうし、他の人物も手を出せないだろうということだった。導師はシャルマシュと二人で海底を調べる潜水艇を激励するというスケジュールを発表していたがその潜水艇からバーンシュタインへ向かうため、連合軍の潜水艇第2艦隊所属のチャイコフスキーに乗り換えたのだ。
2081年のラマダンは3月に終わり、その月にビスファラシュが亡命した。
戦争が始まったのがその2ヶ月後の5月になる。第一次ポーツマス海戦といわれるショーンと導師のとの戦いは5月13日。次の日にアマンダはアラビア半島への侵攻を軍議で発表している。
では、なぜこの時に2人は会談をする必要があったのだろうか?
別にアッ・ザーリヤートの処理だけならアマンダ一人で十二分だったろうし、別に導師に話を通さなければならないことはなかっただろう。
アマンダは単に導師アル=ファトフに非常な興味を持っていたといわれる。
その上、当時は完全にアル・ジャズィーラを手中に収めていたこの男にある程度話を通しておくことで、戦争のさらなる拡大をとどめようと彼女なりの努力をしようとしていた、とも考えられる。
もちろん地球上のイスラム勢力をせん滅する目的がある、カート=シュナイダーや、アル=アッタードは反対していた。
「必要がないことがすべて不要なわけではない」
とアマンダは反対する二人に回答し、この賓客を迎える準備を整えた。
ショーンがビスファラシュから聞くには導師は非常にアッ・ザーリヤートを嫌っている、とのことだ。自分との結婚も“事実”が起こってしまったから仕方なく認めたことであり、
ジョシュアが見せられた導師から送られたビスファラシュへの最後の手紙にもこの結婚を許したことを心から悔いており、愛する妹であるビスファラシュがイスラムの教えに背いたことは悲しいことだが、あの男相手なら仕方がない。月で、ビスファラシュと、その子供を愛してくれる、いい人が見つかったら幸せな家庭を築け、というような内容が書かれていた、との話はアマンダも聞いている。
その手紙には、宗教を超え、人を愛することを忘れないように、そうすれば幸せになることだろう、ビスファラシュの幸せが自分の幸せとアラーに毎日祈っている、と書かれていたとジョシュアはアマンダに話をしていた。ビスファラシュ自身が非常に独立心に富んだ素晴らしい女性であったのも、アマンダやショーンの導師に対するイメージを良くしていたのだろう。
アッ・ザーリヤートにはかわいそうだが“義兄”は“偽計”となることだろう。
ビスファラシュが言うには導師は珍しくココアを良く飲む人物らしい。大の甘党で、おそらく彼の旗艦の艦長室にはチョコレートだの、クッキーだのがいたるところに転がっているだろう、とのことだった。もちろん酒は飲まない。一応、上質のココアとクッキーを用意し、例の円卓の部屋で彼の到着を少々緊張気味に待っていたといわれる。
結局最初で最後の会談ではあったものの、2人は終始談笑ムードでの会談であったといわれている。
元より導師アル=ファトフは曾祖父ビン=ラディンに容貌だけではなく、性格も似ていたといわれる。
自分の本音こそ、あまり人に言える立場ではなかったが、話題の非常に広い男であった。という話もある。
内側からあふれる知性に守られた非常に人に好感をもたれる容姿であり、温和な性格であったらしい。晩年に至るまでユーモア感覚を決して忘れることはなかった。イスラムの指導者ではあったが、あらゆる宗教に対し、個人としては寛容な人物であったといわれる。
自分の野心もあったが“組織”にも近づけたのはそんな性格もあったのだ。
そして、敵の旗艦バーンシュタインにシャマシュ=アル=ブルーシュとなんと二人だけで入ったのも、そのような、彼独自の性格もあった。
また、今度の会談には彼の本当の狙いもあった。セキュリティこそつけたものの、シャルマシュと二人だけでバーンシュタインに向かったのはその狙いもある。
この会談の本当の趣旨は、あのビスファラシュを襲った“事件”以来ずっと心の中にしまっていたある計画を実行してもらうためにこの機会をうかがっていた、導師から見れば一方的な依頼の会談であった。
これは国家を預かる者として適当な理由ではない。という理由で彼はこの会談を極秘にする必要があった。
年少者であるとはいえ、導師は自分から足を運び、妹を襲った“事件”の呪縛からじぶんと妹を救いだしてほしい、という極めて私的な一面を持つ依頼であったのだ。
もちろん、導師とて公人である。
アッ・ザーリヤートを処理するれっきとした公的な理由もあったのだ。すでにアッ・ザーリヤートは、国庫を私的に流用し、豪華なハーレムを作り、自分にすり寄る人々には金をばらまき、貧しい人々に食糧がいきわたらない、といった問題も出て来始めていた。ただ、それをアマンダに頼む必要があったのだろうか?
「自分でできたはずだろう。あんなに有能な戦略家で、策略家なのだから。」
こういうことには非常にドライに徹することができるカート=シュナイダーなどは死ぬまで導師を理解しなかったといわれる。宗教など、文化の一つとしか考えなかったカートにとって、宗教がからんだ人間関係の難しさなど、理解ができなかったのかもしれない。
「反対勢力を無視することもまた、指導者としての一つの仕事と考えている。」
アマンダに今のメッカや、ドバイでのアッ・ザーリヤートのふるまいを指摘され、導師は冷たくこういいなはった。導師はアマンダを公的には“将軍”と生涯呼び続けた。この会談でも“将軍”と呼んだいたといわれる。もちろんこの会見前までは、私的には“山猫”とアマンダを呼んでいた導師だったが…
「私は彼らとは距離を置き、ヒラー山へ居を移している。
あらゆる意味で彼らと私とは違うことを将軍には理解していただきたい。…そういう意味では、将軍、あなたのお父上とも違うかもしれませんな。」
ビスファラシュの話ではこのアル=ファトフという男は夜のあける前に起き、神に祈りをささげ、女性といえば決して表に出すことはないが、ただ一人、確かに特別に美しいシャルマシュだけで、何もなければ夜10時には床に入っているらしい。確かに父カートとは正反対の生き方だ。アマンダが見る限り、女性にはもてる顔であり、雰囲気でもあるはずだが…聖職者であることが大きいのだろうか?苦笑を禁じ得なかった。
その言葉にアマンダは
「その一つの仕事をどのようにこなすかも指導者の資質の一つだとすれば、導師、あなたは立派な指導者だ。私の父もそれなりに立派な指導者ではありますが。」
と称賛している。
歴史上、何人の指導者がこの反対勢力の処理を誤り、自らの命を縮めたことだろう。
共存するか、抹殺するか…相手の出方によって慎重に、または大胆にことを進めなければならない。ある意味、ある程度の譲歩は覚悟の上、敵にその任を任せた方が賢明な例もあった。
実際、導師の立場であれば、アッ・ザーリヤートの処理はアマンダに任せるのが一番であろう。アッ・ザーリヤートはラマダン明けの祭りでの大盤振る舞いで庶民には意外に人気があるらしいし、何しろ後ろには軍隊がいる。
この男を実力で除くことになると、導師の立場では難しいだろう。
特に導師の妹のビスファラシュのこともあるため、ますます立場的に苦しくなっていくわけであった。妹のしたことはイスラム的には許されない大罪のため、導師に対する風当たりも強くなっている。強権を発動することもできないわけではないが、このことを隠すためにしているのだろう、と思われてしまっては、これからのアル・ジャズィーラの支配に大きな影が差してしまうだろう。
宗教と政治が一体化するというのはこういうところでマイナスとなるわけだ。
ビスファラシュの不貞。そんなことを吹聴して回っているのはアッ・ザーリヤートの周りにいる“食客”という、ある意味のならず者どもの所業らしいが、アッ・ザーリヤートの本音でもあるだろう。
しかし、心ある市民はアッ・ザーリヤートの家柄から見てもあの結婚は不自然であるし、アッ・ザーリヤートの女性関係から見ても進歩的な人々はビスファラシュに同情する向きも多かった。そんなマスコミ等の知識層の意見としては、導師の方が政治家として優れている、と評価していたといわれる。
その上、そんなことにはあまり興味がない庶民でさえもは導師がいなくなってからはやりたい放題のアッ・ザーリヤートとその“食客”たちに怒りを覚えているものも多かった。
貧民街に食糧が届かなくなったり、ハーレムに入れられてしまっては大変なので、美しい妻や娘がいるものは急いで田舎に避難させているとのうわさも飛んでいる。
また、少しでも自分に反抗するものはそんな“食客”たちに処理をさせているとの話もあり、まともに政務が行われているのか、アマンダから見ても疑問だった。
早いうちにこの男を追い出すなり、殺すなりして、アル・ジャズィーラに平安がおとづれ、連合政府とも講和条約が結べるのならば、この強力な指導者、導師アル=ファトフがいる間は地球は平和になるのではないか?
とアマンダは思っていた。
その上、現大統領のイーサンと自分は夫婦であり、周りが心配する以上に意外にその仲は良く、おそらく今後は月よりも地球に住む方が多くなるだろう、とアマンダは思っていた。その自分がいる連合政府に攻め入るとなれば、今のところ、アッ・ザーリヤート以外は積極的に動くだろうと思われる人物はいないはずだった。
導師も同じことを考えていたはずだ。彼はカートから言わせれば、政治家の前に宗教家でしかなかった。自分やアマンダなら、別な選択をとるだろう。
それがイスラム教徒としての限界を超えたものであったとしてもだ。
カートの目は正しかったのかもしれない。最後まで導師は現実は直視はできる男であったが、希望的な観測を捨てることができなかった。
カートはアマンダの会談の結果の報告にこう答えている。
「まぁ、導師と仲良くなったのはいいことかもしれんが、アル・ジャズィーラは反対勢力だの不満分子だのが次から次へとクローン人間のように出てくる所だ。導師とその恋人と仲が良くなってもまた、亡命者が増えるだけにならないようにしろよ。」
苦笑しながら父親の言葉にうなづくアマンダだった。
実際に導師を、最悪の場合は月へ亡命させる事を最後まであきらめ中田というアマンダだ。それほど、3時間という限られた時間だったが、導師という男と話した会話をアマンダは忘れることはなかった。何よりもこの会談に出られず、残念に思っているらしい夫であるイーサンに興奮気味に「人間として魅力的」とメールを送っている。おそらく立場が違えばおそらくいい相談相手になっていたことだろう。
ショーンですら、杉野や、セリムに称賛の意見を述べている。シャルマシュに対する感想は単に「非常に美しく、聡明な女性。セリムさんの女友達はみなさん美人ですね。でも、皆さん揃いに揃って、セリムさんと縁がないんでしょうか?」といった程度だった。他人のものにはほとんど関心を持たないショーンらしい、第一印象である。
それに対して導師はどう思ったのだろうか?
少なくとも悪い印象ではなかったに違いない。
これ以後、彼は私的にもアマンダのことを“将軍とよび、”“山猫”と呼ぶことをやめている。
アマンダと会ったことは導師の陣営ではほとんどの人は知らないことになっていたため、そのくらいの変化が僅かに文献に残る事実である。
アッ・ザーリヤートの命の選択はこの時点で9割は決定したようなものだった。
知らないのは本人だけだったのだ。
会見終了後、すぐに、アマンダの艦隊はドバイへ向かって進軍を開始した。
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