旅のつれづれ

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中国麺のお話し


最初は小麦粉を肉汁で練り水の入った盆で伸ばしたものと緑豆でんぷんで作る(春雨状)ものとがあったといわれている。
緑豆でんぷんで作るほうは華南に渡りビーフンに朝鮮半島には冷麺として今に伝えられている。
宗時代に今の麺の形が出来たと言われる。
寺院の精進式の麺が素麺。
麺の三大手法、手延べ、切麺、押し出しが出そろった。
長江を境にして黄河流域の華北は小麦(麺や饅頭、焼餅)が主食、華南は米が主食で麺や米粉(ビーフン)が脇役、華中は小麦(麺、饅頭、焼餅)と米の混合と言う具合に気候に応じた食生活の発達が見られた。
現在も麺を小麦と米粉(ビーフン)という分類で分けると似たようなものではないかと思われる。
土地に根ざした麺との出会いは中国の国の大きさ歴史の長さが麺の中に生きているような気がしてならない。いっぱいの麺にこめられた気持も一緒に味わいたいと思う。
たしか、ずいぶんと前だが、昆明のほうだと思ったが、過橋米線という麺を食べたことがある。その麺の由来は、昔科挙の試験勉強している息子のために母親が夜食をさめないように工夫して出来た麺だといわれている。確か、店では具材とスープがばらばらに出てきて、目の前でスープを具材を入れた器に注ぎいれるのだった。そのスープは煮えたぎった油で表面が覆われていてなかなか冷めないようになっていたのだ。息子を思う母が寒い夜に少しはなれたところで勉強をしているところへ運んでゆく姿が眼に浮かぶようだ。
なにか、あったかな気持のする麺(米紛)であった。

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