ステイメンの「徒然なるままに」

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2016.07.18
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カテゴリ: drama
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 さて、また今週もやってきましたNKH大河ドラマ「真田丸」。秀吉は無論のこと、誰一人として孫七郎秀次の不幸を願う者はおらず、死なねばならない理由が全くないのに、自ら泥沼=死へと追い立てられる秀次、その哀れとしかいいようが無い最期が描かれた今週の第28回「受難」です。


 秀吉の三男「拾」が生まれてから、段々と居場所を失い不安に駆られる秀次は、ついに関白職を放擲するという前代未聞の行動に出てしまい、下級武士の格好をして大坂城の蔵に身を潜めています。
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 秀次失踪の知らせを聞いた信繁は、秀吉の耳に入る前に大谷刑部少輔吉継に知らせるべく伏見城に向かいます。

 その指月伏見城では信幸が昌幸と共に、普請の指揮を執っています。信幸はいまだに叙任を素直に喜ぶことができずにいて、返上しようか迷っていると父安房守昌幸に打ち明けます。それに対し昌幸は、
  昌幸:「お前が返上したら、源二郎も同じように返上する。そうなってしまったら一番悲しむのは誰だ。わしだ。お主を豆州と呼ばせてくれ」
と言って思いとどまるよう説得します。
  そして昌幸は、信幸に対して指月伏見城の普請を指揮するように指示します。上田城は他人=徳川に築城させた安房守昌幸ですが、自分は他人=太閤秀吉の居城の築城にはやる気ナッシングのようです。
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 そして、伏見に到着した信繁が信幸に聞いたところ、大谷刑部少輔吉継は体調不良で屋敷に戻ったとのこと。信繁は急いで吉継の屋敷へ向かうと、吉継はただの風邪だと言い信繁を迎え入れます。しかし朝鮮より帰ってきて以来、「利休の祟り」が発動して具合を悪くしているようです。
 信繁は、そんな吉継に秀次の失踪を打ち明けます。事態の深刻さに吉継は体調不良にも関わらず失踪問題の対処に着手します。そこで秀次は病にかかったということにして時間稼ぎをしようと提案します。
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 そこに蔵の外から「殿下、そこにいるのは分かっていますよ〜♪」という茶々の声が聞こえてきます。思わずギョッとする3人w。格子から覗いてみると、拾を「関白殿下」と呼んで遊ぶ茶々と大蔵卿局でしたが、それがさらに秀次を絶望的な気持ちにさせてしまいます。本人は悪気はないものの、他人を不幸にさせてしまう茶々は最強の疫病神かもしれません(^^ゞ
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 やむなく信繁は京の真田屋敷に秀次を連れていき、信幸と薫、稲に合わせた。突然、現職の関白が目の前に現れたことに、薫や稲たちは驚き戸惑っている。信幸はそんな空気を変えようと、話題を探します。
 関白である秀次は当然ながら公家衆の面識も多いということで、薫も公家の出であると話し始めた。秀次は、どこの出身か尋ねたが、薫は口ごもってしまう。そんな薫を見た稲は、「菊亭様ですよね?」としゃしゃり出る。
 すると、そこに秀次が食いついた。それもそのはず、秀次の正室「一の台」は菊亭右大臣今出川晴季の娘なのです。それを聞いた薫は話を弾ませるどころか、うろたえて話題を変えようとする。そんな薫の姿を見て、信繁たちは事の顛末を察しますwww


 秀次の仕事は大谷刑部少輔吉継の取りはからいで全て延期されており、表向きは病気ということになっていますが、そろそろ秀吉に真実を話した方が良いと考える小早川秀俊に、もう1日だけ待ってくれと頼みこむ信繁。
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 その矢先、秀吉が信繁を大坂城に呼びつけます。ついに失踪が秀吉の耳に入ったとそう観念した信繁は、一旦真田屋敷に戻り秀吉に会う事を秀次に伝えるとともに、たかから預かった荷物を渡す。その中に入っていたのは、聖母マリアが描かれた小さなテンペラ画のセットでした。

 大坂城に参じた信繁は緊張しながら秀吉の到着を待ちます。すると、秀吉はすこぶる上機嫌で壺を持って現れた。聞くと納屋助左に会ってきたのだということでしたが、信繁には心当たりがない名前だったので戸惑っていると、名を「呂宋助左衛門」という者で利休亡きあとの堺で一番の南蛮商人とのことです。そして秀吉が携えてきた壺もルソン(フィリピン)で仕入れた貴重な「逸品」だということで献上されたもののようです。
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 よく「知らぬが仏」といいますが、実はこの壺、逸品どころか一般に売られていた物で現地人の便器として使われていたものなのです。それを愛おしそうに匂いを嗅ぐ秀吉ってバカスwww

 それはさておき、秀吉は本題にはいります。信繁に縁談を用意したという。お相手は大谷刑部少輔吉継の娘、つまり「春」のことです。信繁は、秀次の件で問い詰められると覚悟していただけに、一気に気が緩みますが、余りにも想定外のことだったので気持ちが追いつかず、縁談の件は一旦猶予をもらうことにした。
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 やれやれと安堵して退室した信繁を追って三成が話し掛けてきます。
  三成:「関白殿下のこと、すぐに太閤殿下に申し上げよ。隠している間が長いほど、お怒りも大きくなる。」

  三成:「お主が言わぬのなら、私が言ってもよいのだぞ!」
  信繁:「どこから聞かれたのですか?」
  三成:「それは言えぬ。関白の出奔など聞いたことも無い。これが世に知れたら、豊臣の威光は地に堕ちる」
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 実に道理です。これには信繁も観念し、太閤秀吉に正直に申し出ることに同意します。

 秀吉と茶々、北政所、大蔵卿局たちが拾と遊んでいる庭で、信繁は秀次の件を報告した。

  信繁 :「京の真田屋敷に」
  秀吉 :「すぐに連れてこい!説教してやる!」
  茶々 :「関白殿下にはこの先、拾を守っていただかねばなりません。あまり追い詰めたら可哀想ですよ。」
  秀吉 :「わしがいつ追い詰めた?」
  茶々 :「説教するにも優しくお願いします」 
  北政所:「孫七郎をそろそろ楽にしたってほしいわ」
  秀吉 :「何だと!」
  北政所:「人には持って生まれた器というものがあります。あの子は関白の器では無かったと言う事。分不相応の仕事をさせられて苦しむ姿を見るのは辛うございます。」
  秀吉 :「しかし、秀勝も秀保も死んでしもうた。豊臣で残っているのは、もうあいつだけなんじゃ」
  信繁 :「そのご心中、関白殿下にどうかお打ち明けくださりませ」
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 これであとは秀吉と秀次が腹を割って話し合いをすれば万事が終わるはずだったのですが、信繁が三成とともに真田屋敷に戻ると、一足遅く秀次は高野山の青巌寺に向けて伊豆守信幸を供にして出たあとでした。三成の指示で信繁は急ぎ高野山に向かいます。

 そして、高野山青巌寺(現在の金剛峯寺の前身)には秀次と伊豆守信幸が到着しており、しみじみと互いの境遇について語り合いあっています。
  秀次:「叔父上(秀吉)に振り回されてここまでやってきた。おもしろい人生と言えるかも知れない。しかし、生まれ変われるなら、もう二度と叔父上の甥にはなりたくない。」
  信幸:「殿下とは比べものになりませんが、私も振り回されて今日までやって参りました。あまりに大きすぎる父、私の声だけがなぜか聞こえぬ祖母、病がちなのかどうかよく分からない最初の妻、決して心を開かぬ二度目の妻、そしてあまりに恐ろしい舅orz」
  秀次:「それは難儀であったのうw」
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 愚痴を聞かされてしまった秀次は、信幸たちに官位を授けたのが関白としての実績の一つだと語り、官位を返上する事のないよう念を押します。これを受け、信繁のおまけで官位を授かったと聞かされていた信幸もやっと吹っ切れます。

 そのころ、三成が秀次が高野山に入ったことを秀吉に報告します。思いもよらぬ事態に頭を抱え込んだ秀吉は、秀次の高野山入りを「謀反の疑い」として秀吉の命令で蟄居させたことにして「ひと月ほど謹慎させてから、疑いが晴れたことにして連れ戻す」と使いを出すように指示を三成に出します。
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 そしてその「公式発表」は在京中であった徳川家康と謀臣本多佐渡守正信の二人にも伝わります。「面白くなってきたのう」とほくそ笑む陰謀狸w。ようやくラスボス感が出てきましたw
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 そしてここで徳川秀忠と弥八郎正純が登場です。二人して親以上に辛気臭い面構えをしていますwww
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 そのころ信繁は青巌寺に到着し、秀次を説得します。潔く秀吉と対面して、思っていることをすべて申し上げるべきだと。秀次はしばし考えこんだのち、静かに同意します。
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 その夜、叙任騒動以来、仲違いをしていた伊豆守信幸と左衛門佐信繁は語り合い、ようやく和解を果たします(人・ω・*).+゚*。:゚+゚*。:゚+ョヵッタァ☆。
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 そして、明けて文禄4年(1595)7月15日。青巌寺に秀吉の使者として豊家一族に連なる福島正則が到着します。信幸が秀次に取り次ぎますが、
  秀次:「市松が参ったか」
  信幸:「お身内でいられるとか。」
  秀次:「叔父上は、私を油断させて捕らえる腹か?」
  信幸:「いささか深読みしすぎでは」
  秀次:「いつからか人を信じぬようになってしまった。悪いクセだな」
と、もはや人間不信になったと自嘲気味に笑います。

 そして、秀次は「これを長持ちに入れてきてくれ」と、たかにもらったテンペラ画のセットを信幸に託します。その後、独りになった秀次は・・・
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 信繁が福島正則を案内しているところに、信幸が顔面蒼白でやって来た。全員で秀次の部屋に向かうと、秀次はセルフあぼーんして果てていました。享年28歳。辞世は「磯かげの松のあらしや友ちどり いきてなくねのすみにしの浦」。
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 これまで示してきた配慮や情けを踏みにじられた上に、亡き母大政所の菩提寺として建立したと青巌寺を血で穢されたと感じた秀吉は大激怒!秀次の首を三条河原にさらした上に妻女や子どもも全員殺せと三成に命じます。
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 そんなことをしたら、秀吉の乱心だと世間は大騒ぎになる。それを避けるために、三成は悪役を自ら指揮を引き受けて、秀次の子息、娘、側室、侍女らを三条河原に連行。8月2日、秀次の首が見下ろす前で幼い若君4名と姫君、側室・侍女・乳母ら39名全員を斬首しました。
 処刑された側室の中には、側室になるべく国元から上洛したばかりの最上義光の次女「駒姫」なども含まれており、これが後年、最上家が徳川方に就く原因になります。
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 秀次の眷属や家老衆を殺し尽くしてもなお秀吉の怒りは収まらず、秀次の痕跡まで消し去ろうと関白の政庁であった聚楽第や居城であった近江八幡山城の破却が命じられた。聚楽第の堀は埋め戻されて基礎に至るまで徹底的に破壊され、周囲の諸侯の邸宅も同時に取り壊されます。

 ところが、その聚楽第にあった隠し部屋に「たか」が逃げており、難を逃れていました。信繁はせめてたかの命だけは救いたいと思案します。

 一方、秀次の眷属を皆殺しにしてしまった秀吉ですが、今はおいおい泣くばかり。
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  秀吉:「孫七郎を一人前の男にしてやりたかった」
  信繁:「存じております」
  秀吉:「一言も相談せず、勝手に腹を切りおって」

 そして左衛門佐信繁が大谷刑部少輔の娘「春」との婚儀を謹んでお受けと返答しますがもう一人、側室にしたい娘がいると申し出ます。秀次の姫君と言うと一度は突き放されたが、ずっと気になって目をつけていた女だと言うと、秀吉は好色な顔つきをして側室にすることを許可します。
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 いつ秀吉の気が変わるかわからないと思った信繁は、すぐにたかを連れて助左衛門のもとを訪れます。初めて対面する助左衛門は想像以上の大商人(まぁ、演じるのが、38年前の「黄金の日々」でも同役だった9代目松本幸四郎ですから当然ですねw)で、貿易船をいくつも所有しているということです。
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 呂宋助左衛門が快く協力してくれたおかげで、たかを乗せた船は堺を出てルソンに向けて旅立って行きました。一方、太閤秀吉に「千利休の祟り」「秀次の眷属の恨み」が直撃しようとしていました。



 所謂「秀次事件」は現職の関白が切腹して果てた上、その眷属が皆殺しになってしまったという戦慄すべき事件です。その一方でその原因や真相については未だ謎の部分が多いにも事実です。
 そこで今作では、秀吉と秀次の間に生まれたちょっとした誤解から始まって、それが取り返しのつかない悲劇にまで発展してしまったと解釈して描かれました。
 また俗説ではこの「秀次事件」が三成の讒言によるものと伝えられたりしています(一昨年の「軍師・官兵衛」など)が、秀次の死後に舞兵庫(前野忠康)や大場土佐など「若江八人衆」と言われた近臣の多くがその三成に仕え、後年の関ヶ原の戦いで奮戦したことを考え合わせれば、「讒言説」に根拠などないことは明白だと思います。

 いずれにせよ、これで豊臣家の二世世代では唯一の成人した親族であった秀次とその子をほぼ殺し尽くしたことで、ただでさえ数少ない豊臣家の親族をさらに少なくし、結果として豊臣家には秀頼を支えるべき藩屏が全く存在しない危険な状態としてしまうことになりました。
 さらに、この秀次事件に関係した所為で秀吉の不興を買った浅野幸長や細川忠興ら諸大名は、総じて徳川家康の助けを受けて難を逃れたので、後年の関ヶ原の戦いで徳川方である東軍に属することにもなります。

 さて、「一代の英雄」豊臣秀吉にも、誰にも避ける事が出来ない「老い」と「死」が迫りつつあります。そして自ら血族を粛正してしまった今、その恐怖に苛まれることになるのですが・・・。

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Last updated  2016.07.18 03:28:44
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