YOUSUKEの日記

YOUSUKEの日記

2004年07月23日
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
今日で本当に最後だ。


最後の日にふさわしいような
レベルの高いお客が登場した。

彼の名はジャックモール。
本名かどうかは不明。
国籍不明。流暢に日本語を
話す。ただし、何かがおかしい。

私はインターホンを押した。

こういう沈黙は宅配の仕事を
やったことがある人ならわかる
だろうが、少し苛立つものだ。

明らかに人の気配がある。
お金をジャラジャラとする音…。
しかも、大量の小銭をジャラジャラ
とする音だ…。嫌な予感がする。

インターホンをもう一度押すべきか
どうか悩んでいると、突然インターホン
越しに声が聞こえた。
「いくらですか?」


流暢な話し方なのに、どこか無機質な
感じの話し方だ。それに、普通インターホン
に出て、誰かを確認せずに「いくらですか?」
と聞くものか?

私は冷静を装って答えた。


しばらくの沈黙の後に彼は私の元に現れた。

その風貌は、上半身裸に胸毛ボーボー、
坊主頭で後ろ髪は三つ編み。
目は充血して見開いていた。

彼はピザを受け取ると、一瞬ためらってから
箱を開けて中身を確認した。
その仕草はまるで、麻薬取引のブツの確認の
ようだった…。

私は確認のためにもう一度言った。
「3314円になります。」

彼はポケットからお金を取り出して、
3114円を私に手渡した。
え?と思った私を制して、彼は靴箱を
取り出した。

そして、玄関の外に出てきた。
私には、三つくらいの???が存在した。

その靴箱の中は小銭でいっぱいだった。

彼はジャラジャラと小銭をあさってから
100円玉を見つけて、私に渡した。

後100円だ。私の中に緊張が走った。

彼は、10円玉を一枚ずつ拾い上げていく。
1枚、2枚…。9枚、10枚、11枚…。
???なぜか彼は15枚の10円玉を拾い上げ、
私に正確に数えながら10枚渡して、残りの
5枚を靴箱に戻した。

「ありがとうございました。」
彼はニコリともせずにそう言った。

なんてことはない。レベルの高い人だったのだ。
久しぶりのレベルの高い人だったのだ。

これでピザ屋人生にも終止符が打てるのだろうか…。

私の飲み屋が成功すれば、もうバイクでピザを
届けることはないのかなぁ。
少し寂しいような、すがすがしいような
感じがした。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2004年07月24日 19時53分31秒
コメント(1) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

キーワードサーチ

▼キーワード検索

コメント新着

乗らない騎手@ ちょっとは木馬隠せw あのー、三 角 木 馬が家にあるってどん…
rei40 @ Re:ゴールデンウィーク。始まる。(04/30) 私はカレンダー通りです。 GWもやはり営…
さる@ さるさる 忙しいですか?最近更新されてないですよ
長州コチキン@ おめでとう 結婚おめっとさん。 よくわからんが …

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: