シャチョ~が行く!

シャチョ~が行く!

第九章 ~溜息~



ここには回想が必要だな。


…
……
………


某日、自分の部屋。

俺は数学の問題集をせっせと切り崩していた。

すると俺の携帯電話がうなりを上げた。

なんだこんな時間に…。

それは高二の現キャプテンからだった。


「大先生に練習に来て欲しくない人は俺にメールしてきて」


…実に面白い冗談だがそれはどの辺で笑えばいいのかなワッハッハ。

唐突過ぎた。

俺にも心の準備というものは必要だ。


───俺はこの日、メールを送らなかった───


新人戦団体が終わり、鬼の説教も終了。次の日、ミーティングを行うことになった。

いかにも、ミーティング内容は新人戦の反省会。

…ということになっていた。

確かに反省会はやったんだが、終了5分にとっておきの議題が用意されていた。


「大先生追放について」


これは一人ずつ意見を言って、追放するか否かを決定するっつうなんとも合理的かつ正当な会議内容だ。

ただし副キャプテンからあるルールが取り決められた。


「『嫌い』は理由にしてはならない」


こういうルールが取り決められたら俺が言う言葉は一言しかない。


「理由は無い」


何故この言葉か。


何故なら、俺は大先生が「嫌い」だからだ。


ネタになって下さってる大先生に「練習来んな」とも言えるはずも無く、その日のミーティングは終了した。

俺はてっきり追放作戦は終了したと思っていた。



──だが──



数日後、挌技場に足を運んだ俺は、後輩に次の内容を聞かされた。


「高二の先輩が、大先生にメールで『練習に来ないで欲しい』という内容を伝えたところ、大先生が顧問にチクったため、これからミーティング」


…これは俺のミスだった。

大先生が顧問にチクるぐらいは誰でも予想できる。彼の性格を知っているならばな。

だが「高二の独断と偏見」を全く予想していなかった。

…あー面倒くさいことになったな。



その日、俺たち剣道部員一同は顧問の事情聴取で二時間も椅子に座らされた。

事情聴取、といっても高二二人ばっか喋って、俺たち高一はボーっと座って話を聞いていただけだが。


………
……
…


この日以来、大先生は練習に来なくなった。


これはいいことなのか?

どうするこれから。大先生よ。

正直俺たちは万々歳で、一日中お祭り騒ぎでもしたい気分だ。

俺は大先生の溜息を思い浮かべながら、日々を過ごしている。


大先生のネタがこの時間から途切れてしまった。

ということで、今までの武勇伝を振り絞ろうと思う。

いくらでも出てくるからな。


じゃあ次は…


(つづく)

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