魂×魂(ソウル×ソウル)

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一話 ~引き裂かれた心~



その声で彼ゎ目を覚ました。彼ゎあたりを見回す。しかし、回りにゎ誰もいない。

またか、と軽く呟き布団を退けてベットに座る。

ベットの横にある棚から、古びた1枚の写真を取り出して見つめる。

その目ゎとても寂しい目だった。

写真を元の棚に戻し、立ち上がる。

目の前にある、机の上に置いてある紙を掴みとり、ズボンのポケットに入れると、家を出た。

目に入るもの全てが石のような色をしている。

数日前に痛々しい事件があったのだ。

それゎ、化け物が闇の淵と呼ばれる奴等の住処から一斉に奴等がこの街を襲ってきたのだ。

女、子供ゎ闇の淵に連れ去られ男ゎその場で殺されていった。

現に、目の前にゎ体中に醜い傷が入った死体や首を切られた死体が転がっている。

彼ゎ鼻を手で抑え、街の東に歩き出した。

ある程度歩くと、いろいろな店が見えてきた。

宿、飲食店、洋服屋、コンビニ・・・etc。

その中でも一番目立っていたのゎ酒場であった。派手な看板、店の外までメニューが書いてある。

ちょうど酒場の前に来ると、酒場から黒い影が3つでてきた。

影からして、人の形をしていない。

彼ゎさっと後ろへ跳ぶとポケットから紙を数枚だして構えた。

3つの影ゎ此方に気づき、グギャァァァと不気味に鳴く。

3つの影の正体ゎ闇の淵から来た化け物だった。

化け物A「グゲッ!まだ、生き残りが居たとゎな」

化け物C「お前が命令どおりしないからだろ」

化け物B「どうでもいいが、腹が減らないか?」

化け物A「あぁ、減ったなぁ・・・」

化け物C「ちょうどいいな」

化け物達がこっちを見てニタッと笑い、一斉に彼に飛び掛る。

彼「聖なる神紙(じんし)に描かれし、燃え上がる力よ。邪悪な獣達ゎ焼き払えっ!」

彼が紙を化け物に向けながら、そう唱えると紙が強大な炎に変わり、化け物達を一瞬にして煤だけの存在にした。

ふぅ~と、大きく息を吐く。

そして、遠くの見つめるような目でその場を後にした。

彼「父さん・・・一体何処へ・・・」

~2話へ続く~

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