このごろ思うこと

このごろ思うこと

「今・ここ」を生きる 2003年12月



 今年も後わずかになりました。今年は私にとって、変化の年でした。

 主人の地方統一選挙への9回目の挑戦の出馬決意を、最後の選挙ということで応援しようと決心し、年明け早々から準備にとりかかりました。

 主人は31歳で、娘が生れたばかりの頃、名古屋の商社へ席をおいたまま、有給休暇をとって実家の地での初挑戦を決意しました。まだ20代だった私は恐いもの知らずで、娘を義母に見てもらい、選挙の準備に取り掛かりました。ベニヤ板にのりでポスターをはり、キリで穴をあけ、針金を通し、電柱に一枚一枚取り付けてまわりました。夜遅くまで自転車に乗って、地理のよくわからない町を歩き回りました。

 中古の車を買い、7年くらいペーパードライバーだった私は主人の私設運転手もやりました。何の組織もなく、親戚すら一人もいない市での選挙でした。主人の同級生だけが頼りでした。高校生のとき生徒会長をやり、そのとき就任演説をやって、先生、生徒に舌を巻かせたほど、弁舌と情熱だけはもっていました。

 その初挑戦は惜敗しましたが、その後7回の選挙に当選し、28年間現役として働き、政治家としての主人は認めざるを得ないものの、人間としてだんだん尊敬できなくなり、3年間別居し、その後3年ほど週末婚状態を続けました。

 感情を体験するため、結婚相手に鏡役の魂の方と約束して産まれてくる場合が多いので、結婚するまではとても愛しあっていても、一緒に生活をしていくうちに、どうしても許せないという出来事が起こされてくるのです。その相手を自分が約束してシナリオを描いてきたと解るまで、完全に腑に落ちるまで、つらい体験を重ねてきました。きっとそういう方が多いのではないでしょうか? 鏡の関係で多いのは夫婦や親子です。他人なら離れれば、それで終わりですが、別れられない関係の方を鏡として決めてくるのです。

 その鏡と思われる方を、自分にありとあらゆる感情を感じされてくれる大切な人なのだと決めてしまうのです。そしてその方も今、必要があって(自分の魂の進化ため)その体験をしているのだと、その方のシナリオ通りに生きて、その方のハイヤーセルフに事を起こされているのだと100%思えたとき、目に映るその方の言動が映画を見るような感じで受け取れるようになります。

 全く何も感じないわけではないのです。映画を見ていても泣いたり笑ったりしますよね。ドキドキもワクワクも恐怖も感じます。でもそれは幻と知っているから、安心してその感情にひたっていられるのです。

 今私たちが現実だと感じているものは幻なのです。現実は心の中にあるのです。厳密に言うと「今・ここ」の心の中だけが現実なのです。

 前にも書きましたが、「主婦だから食事をつくらなければならない」という硬い固定観念を、今年8月にはずし、夕食だけ作るけど、後は自分で何とかしてと宣言してから4ヶ月たちますが、今もその生活は続いています。そして主人はそれが当たり前のように生活していますし、洗濯も掃除もやってくれます。もちろん、タイミングが合うときは作ります。

 ○○したらしかられるのではないか、○○したら人がどう思うだろうという考えは役に立ちません。あなたがそう思っているからそういう現実を引き寄せているだけです。自分のその思い込みをはずすことができたら、問題が解決している事に気付くでしょう。自分が思い込んでいることを、他人もそう思っているわけではないのです。

 主人は忙しかった現役を、選挙で負けるという形でリタイアし、それが自分の価値だと信じてきた、地位や役職そして収入も失いました。他人に対しては「淡々と、落ち着いた心境で生活しています。」と話していますが、実際はうつ状態で、何もしたくない、する気力がないという感じです。うつ状態の人への「感張りなさい」という言葉は禁句なので、あるがままの主人を受け入れ、本人がしたいようにさせています。今、ほとんど外出もせず一日12時間くらい寝ています。

 冬眠から覚めるもよし、冬眠のままでも、それでよしです。

 私は選挙の後遺症から脱皮してから、HPの作成を始め、「幸せテクニック」の本をつくり、電話やメールでのご質問にお答えしたり、充実した毎日を送っています。

 前回書いた、孫と娘が住むことになる小さなマンションの契約も終わりました。「今・ここ」に全てがあります。過去のつらい体験も思い出した時(潜在意識に閉じ込めてあった感情が表面に上がってきた時)、その体験は、自分がしたくてした体験なんだ(自分が生れる前にこれとあれとそれの感情を体験するぞ!とシナリオを描いてきた体験)と思い込むと、過去のイヤな体験がシナリオ通り体験できて良かったと、良い体験に変わります。

 不安がやって来たとき、よくよくその不安を感じてあげると、その不安はまだ起きてもいない未来の不安である場合がほとんどです。時間は過去から未来に一直線に流れているわけではありません。今が幸せなら、その幸せ感が幸せな明日をつくりだしますから、今を生きるという生き方を身に着けると、楽に生きられるようになります。

 アファメーションを使って別の新しい自我を作ってください。「今・ここ」「今・ここ」とお題目を唱えるように言って下さい。特に不安がきたときは効果覿面です。どうぞやってみてください。

 まだ少し早いですが、よいお年をお迎え下さい。

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