秋華詩集

『雑草ひとつ。』蒼月桜也さん


  『雑草ひとつ。』 


雨あがり。
グラウンドにたくさん生えた雑草。
この間とったはずなのに。
また 懲りもせずに 新しい芽。

たくさん。命を奪いました。
ねぇ。誰かが また 生えてくるから。って。
いいました。
だけど。わたしが怖くなったのは。

雨が降ればまた生えて来るけれど。
ねぇ。この雑草ひとつひとつに。
感情があったとしたなら。
同じ気持ちを持ったものなんてなくて。

たったひとつしかないのに。
わたしが殺してしまったことになる
全部ひとつだけしかない。

ひとつひとつ 大切で。
ひとつひとつ 守らなければならないのに。

また 今日も 知らない間にひとつが消える。
消えないで。

あなたは一人だけだから。
あなたはちゃんと大切よ。

あなたがそこにいることが。
ひとつになるのなら。
生きている意味はあるのではないのでしょうか。



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蒼月桜也さんにお願いしていただいた詩です
独特の世界観が表現されていてとても素敵です☆
ありがとぉございます☆☆





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