たこたこのまったりライフ

たこたこのまったりライフ

誰か Somebody



財閥会長の運転手・梶田が自転車にひき逃げされて命を落とした。
広報室勤務の杉村三郎は義父である会長から
遺された娘の相談相手に指名される。
妹の梨子は父の思い出を本にしたいと言うが、
姉の聡美は幼い頃の誘拐事件を父の死に結び付けて
本の出版に反対する。

兄と弟の関係は分からないが、姉と妹ってどこかライバルのようなところがあると思う。
『誰か Somebody』では両親の過去をぼんやりとだか共有している姉を
妹は両親に頼られていたと感じ、
家庭が安定してから生まれた妹を家族の一番星のように愛されたと
姉はうらやましがる。
親は平等に見ているつもりでもどこか子供は敏感に違いを感じ取る。
でもどこかで折り合いをつけていくものだ。
この作品の姉妹は過去、そしてお互いに囚われてぎくしゃくしている。

そんな二人を本の取材を通して見つめる杉村は妻と娘を愛する家庭人なのだが、
財閥会長の娘と結婚したことで周りのやっかみにもあったりする。
今の幸せがいつまで続くのだろうかと思う普通の男。

派手な事件や頭のいい探偵は出てこないが、
人の心を繊細に描いている現代ミステリー。



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