たこたこのまったりライフ

たこたこのまったりライフ

本所深川ふしぎ草紙



近江屋藤兵衛が殺され、仲の悪い娘のお美津が疑われた。
幼い頃にお美津に恩を受けた職人の彦次は事件の真相を探るのだが・・・。
藤兵衛の意外な面が明らかになる。
「恵むことと助けることは違う。
 恵んだら、恵んだ者は良い気持ちかもしれないけど、恵まれたほうを駄目にする」
確かにそうだと思わずにはいられない。

「片葉の芦」をはじめとした深川七不思議を題材にした下町人情を描く7編。
宮部みゆきの本は社会派の作品のほうが好きなのだが、
この本はそれに負けないくらい面白い。
七不思議に絡めた出来事はせつなく心に染み入るものばかり。
NHKでドラマにもなった「回向院(えこういん)の親分」こと岡っ引きの茂七(もしち)も脇役で活躍している。
時代小説が苦手な人にもお薦めの一冊だ。

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