愈々庵気まぐれ日記

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2012.10.30
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テーマ: 国内旅行(1820)
カテゴリ: 国内旅行

 白川郷 (2) 和田家

   生きた民俗資料館として昔の名主・庄屋の和田家が公開されている。

   最上階の屋根裏を見るとそれ自体がもう一つのデザイン・絵画である。

   大小の丸太棒が稲藁で撚った藁縄で見事に固定されビルのような

   大きな家屋構造が形作られている。縄の劣化と耐震構造に気になる

P1010730.JPG

   点は有るものの随所の突っ張りや筋交いも見える。

  • この木組みの上に萱で編んだ簾を敷きその上に萱葺き屋根を載せている。

  • P1010725.JPG

  • こんな大きな構造物を釘を使わないで作り上げる技術に感心する。
   旧来の日本の木造建築ではノミで凸凹や組み合わせ溝を作りいわゆる
   雄雌接合で構造をる繰り上げるがここでは縄結びである。下の写真を
   見ると新しい木製くさびが打ち込まれている。江戸時代初期の建築
   当時はこのくさびは無かったのだろうが木材の収縮や幾度かの地震・
   風雪に耐え出来た揺らぎはこのくさびで固定されている。さらに緩めば
   楔を深く打ち込めが良い。この楔も何代目かのものだろう。 

  • 屋根裏部屋を含む上層階はこの地方の産業であった養蚕場で有った。
    かってはここにいわゆる蚕棚が並んでいた。
  • 階下の一階は家族の生活空間で囲炉裏を中心に下居間があり、
   公開されている主座敷には先祖を祀る大きな仏壇がある。飛騨・北陸
P1010717.JPG
  には浄土真宗が盛んである。四国の私の実家も浄土真宗であるが
   この宗派では仏壇が大きく派手だと云われている。 仏壇を見ると多分
   和田家も浄土真宗ではないだろうか。
  • P1010720.JPG

  • 囲炉裏の間や仏壇の間は公開されているがこの家は実際に今も
   住まいとして使われており、階段脇にはガラス戸とカーテンが閉まっている。
   文化財に住むと云うのも窮屈なことであろう。 
  • P1010722.JPG
  • さらにかってこの村の特産品は火薬に使われる煙硝(硝酸カリウム)の
   生産であったと云う。囲炉裏の間の床板をはがし、草を敷いて蚕の糞を
   積みそれに人間の尿を浸み込ませて発酵させて作ったと云う。不思議に
   思うが、糞や尿には尿素が豊富に含まれこのような条件下では主な
   有機物は分解され、さらに地中の硝化バクテリアによって尿素やアン
   モニアが硝酸イオンに酸化され、この発酵物を木灰と混ぜて灰中の
   カリウムと化合させて硝酸カリ(KNO3)を製造したと言う。
   昔農家の便所の尿を軍が機密裏に集めたと言う話を祖母から聞いた
   ことがあるがこれで納得した。この火薬製造法を発明した人も偉いと
   思うがこの様な軍需品を密造させられた農家もたまったものでは
   なかったろう。浄土真宗信徒から成る一向一揆隊の火薬庫だった
   のだろう。 加賀の五箇荘も同じく冬は周りと断絶する行く深い地で
   同様のことが行われ、「加賀藩の火薬庫」と言われたそうだ。
   バス停への途中で屋根の葺替えが行われていた、昔はいわゆる
   ”結(ゆい)”というシステムがあり、村総出で葺いたとのことであるが
   この日は一人の職人さんが仕事していた。
   傷んだ屋根、葺き替え中の屋根、新装なった屋根を下に示しておく。 
    
  • P1010755.JPG

  • P1010756.JPG

  • P1010757.JPG






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Last updated  2012.10.30 18:18:25 コメントを書く
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