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山歩き&日々足跡
医者に殺されない47の心得/近藤誠
(医療と薬を遠ざけて、元気に、長生きする方法)
いろいろな意見がある。近藤誠先生という医師の意見という事を理解する。
・「老化現象ですよ」と言う医者は信用できる
・多少の痛みや不自由は「自然の摂理だ、仕方ない。がまん。」ととらえて、
仲良く付き合付ていく。
・血液もコレステロールも高い方が長生きする。
・医者に行く人ほど、早死にする。
・「病院に行く人ほど、薬や医療で命を縮めやすい」
・数値だけ見て、「病気」と信じてはいけない。
・一度に3種類以上の薬を出す医者を信用しないように。
5種類以上を一度に飲むような行為は極めて危険
・風邪薬は風に効かない。症状を一時的にやわらげる薬です。
・風邪を引いたら温かくして、喉が痛ければはちみつなどを塗って
ゆっくり休むのが一番早く治す方法です。
・寿命を数カ月の幅で予想できるのは、体力が癌に負けて足腰が立たなくなったり
寝たきりになったりした場合です。
・癌の9割は治療するほど命を縮める。
・医者からもらう薬を習慣にしてはいけない。
・モルヒネを正しく使えば、中毒になったり、死期を早めたりする心配はない。
・癌は師の直前まで意識がはっきりしている
・人間の免疫システムが、癌細胞を敵とみなさないからこそ、癌は発生したのです。
(免疫力では、癌を防げない)
・癌は当初から転移する能力がある。癌が大きくなってから転移するという説は間違い。
・「内視鏡的逆行性胆道膵管造影(ERCP)」で急性膵炎が生じることは決して少なくな
く、本当に死亡する場合もあるのでおすすめできません。(健診後、急性膵炎)
・「毎日、タマゴと牛乳」タマゴと牛乳は完璧な天然サプリ
体と脳をしっかり維持していくために、生涯、タンパク質と脂肪を十分に摂り続け
る必要があります。長寿の秘訣は「脂っこいもの」。
・お酒は飲み過ぎなければ寿命を延ばしてくれそうです。
・日本で普通の食事を摂っている人は、ビタミンもミネラルも十分に足りています。
健康のために付け足すのは、むしろ有害です。
・人工的にビタミンをサプリで摂るのは危険だし、野菜・果物から摂る天然ビタミン
も多く摂ったから体にいいかどうかは不明。
・早寝早起き、バランスの良い食事に勝るものなし
・コーヒー好きは肝臓がん、大腸がんのリスクが激減
・コーヒーを飲む量が多い人ほど、シミの量が少ない
・早寝早起きは最高のダイエット
・人生を元気に全うする秘訣は「体を動かし続け、使い続ける」ことです。
・歩けなくなることは、脳がよく働かなくなることでもある。
・ワクチンでインフルエンザを防げる保障はない。
・元気に、長生きする四つの習慣
救急の時以外は病院に行かない。 転倒を防ぐ。ボケを防ぐ。
終末期の医療・ケアについての意思表明書を書き残す。
――近藤誠先生が書かれた「がん放置療法のすすめ」や「医師に殺されない47の心得」(いずれも文藝春秋)などのいわゆる医療否定本がベストセラーになっています。勝俣先生は「医療否定本の嘘」(扶桑社)や「『抗がん剤は効かない』の罪」(毎日新聞社)を発表され、近藤先生の主張を徹底的に批判されています。
勝俣 近藤先生の主張は、がんの手術は寿命を縮めるだけ、抗がん薬は効かない、検診は無意味、がんは本物とがんもどきに分かれる――というものです。がんの臨床試験には不正があるとも言っています。つまりがんの標準治療の完全な否定です。
トラスツズマブの臨床試験ではカプランマイヤー曲線が上に凸なので不正があったと主張しています。もし事実なら世界中で不正な乳がん治療が実施されていることになりますから大問題なはずです。僕は近藤先生が根拠として挙げている論文を読みましたが、不正な研究ではカプランマイヤーの曲線が凸になるとはどこにも書いていないのです。
――近藤先生の「医師に殺されない47の心得」という本は140万部売れたそうですが、臨床現場で影響はありますか。
勝俣 ある乳がん患者さんは、最初に近藤先生に診療してもらったときはステージ2だったのですが、検査のみで経過観察しているうちに臓器に転移してステージ4という状況になって、僕のところへ来院しました。薬物療法を開始したのですが、それでも時々近藤先生のところに行って、「薬物療法は効かないし、害も大きいので止めるように」と言われると休んでしまう。でも不安なので僕のところに来て、薬物治療を継続する。結局、その方はがんが悪化し、お亡くなりになってしまいました。
――近藤先生から離れられない患者さんもいるということですね。
勝俣 やはり近藤先生の方針を疑問に思っても、多くの方が半分信じています。治療をしなくてもよいという主張に希望を見いだすのでしょうね。近藤先生の本にもがんを放置しても治るとは書いていない。治療してもしなくても結果は変わらないから「死を覚悟せよ」と言っているようなものです。ところが患者さんは手術しなくても、薬物を使わなくても良くなると思っている。偉い先生が治療しなくても良いといっているので治療しなくも良くなると思っている。近藤先生はそこまできちんと説明していないところが一番の問題だと思います。
僕のところに来た患者さんで胃がんの男性患者さんがいます。ステージ1で発見され、国立がん研究センター中央病院に行ったら、すぐ手術をしましょうという。その方は、近藤先生の著書を読んでいたので、近藤先生にセカンドオピニオンを受けに行った。すると近藤先生は「放置するに限る」というのです。放置するとがんはどんどん大きくなって、もともと幽門部近くにできたがんだったので、幽門部を塞いでしまった。嘔吐はあるし食事もできない。その状況になって、いくつかの医療機関を受診するとやはり手術を勧められる。
水も飲めなくなった頃に僕の本に出会って、僕のところにやってきた。その方は近藤先生の本を10冊くらい読んでいて、付箋をたくさん貼っている。つまり精読しているんです。でも苦しいから僕のところに来てなんとかしてくれという。手術を勧めると手術は嫌だという。もう1時間、押し問答ですよ。これは洗脳を解く作業に近い。最終的に手術に応じてくれたので、外科を紹介しました。
手術した後で、僕のところにお礼を言いに来てくれました。恥ずかしそうでしたが、食事も取れるようになって体重も増えて、とても元気になっていました。最初はステージ1でしたが、半年ほど放置して手術した時点ではステージ3でした。ステージ3ですから本当は術後療法として抗がん薬を使った方がいいのですが、まだ抗がん薬まではどうしても受けたくないというので、手術までしたのだからというので患者さんの意向を尊重して、薬物投与は行っていません。
勝俣 そこです。一般の方々は論文をたくさん引用しているからすごいことを言っているのではないかと思う。我々が見れば論文の読み方が偏っていて、レベルも低い。最初から結論ありきで偏った読み方をするから間違った結論に達するのです。
標準治療を無視して、しかもお金を取って医療を行っているというのは海外では医師免許剥奪という話になりかねないし、弁護士も黙っていないということです。僕は患者さんにも訴訟してもいいですよと言っているのですが、患者さんは近藤先生の言う事を聞き入れた自分が悪いと、自分を責める人が多く、訴訟までに至った例はありません。
近藤先生の独特の診療スタイルなんですが、患者さんには手術は寿命を縮める、抗がん薬は効かないなどの持論を展開した後で、「あなたが決めてください」と言うのです。自分が決めたのだから、がんが進行しても、近藤先生を責める気にはなり難いようです。
―インフォームドコンセントの方法に問題がありそうですね。
勝俣 インフォームドコンセントを日本に広げたのは近藤先生という人もいますが、僕から見れば間違ったインフォームドコンセントを日本に広げたのが近藤先生です。20年前に近藤先生が広めたインフォームドコンセントはいわば「患者の自己責任型インフォームドコンセント」です。医師が責任逃れのために使うといっても言い過ぎではありません。
――正しいインフォームドコンセントをどのように考えていますか。
勝俣 簡単にいうとソムリエに近いと思いますね。患者さん任せにするのではなく、患者さんの話を聞き、個人個人の状況の違いを押さえた上で、この患者さんに一番適切な治療はこれではないかと示す。患者さんとうまくコミュニケーションを取りながら、一緒に考えて結論を出すことが重要です。医学的な事実はこうだ、後はあなたが決めなさいという“医師責任逃れ型インフォームドコンセント”がはびこってしまっています。
医学は不確実なもの
勝俣 抗がん薬による術後補助療法を行っていない先の胃がんの患者さんのケースでもそうですが、医学は不確実なものです。術後薬物療法を行ったからといって、再発が完全に予防できるものではありません。手術も絶対ではなく、1%の手術関連死があるということも説明しなければなりません。患者さんは怖がるし、迷うと思います。そこに絶対駄目という断定的な言い方をされれば患者さんは信じてしまう。
―迷っている最中に断定されると人間は弱いですね。
勝俣 放置していいというのは患者さんにとっては楽な選択肢です。手術にも薬物療法にも放射線治療にもメリット、デメリットがありそれを天秤にかけながら患者さんに説明して、治療を進めているのが我々です。ですから断定的なことは本来、患者さんに言う事は出来ないはずです。言う事が決まっていれば、患者さんの言う事に耳を傾けることすら必要なくなります。
免疫細胞療法をどう見るか
――免疫細胞クリニックの免疫細胞治療をどのように見ていますか。
勝俣 近藤先生と同様なところは、科学的エビデンスのないことを推奨している点です。抗がん薬に免疫療法をプラスすると副作用が減り、効果も高まるとうたっているクリニックがありますが、そのようなデータはありません。併用を推奨する利点は、効果が現れた場合、どちらの効果か分からないところです。
免疫チェックポイント阻害薬を使っているクリニックもありますが、ホームページで見るとニボルマブを20mg、活性リンパ球療法と併用しますなどとうたっている。周知の通り、ニボルマブは「根治切除不能な悪性黒色腫」では1回2mg/kg(体重)を3週間間隔で投与します。「切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」の適応では1回3mg/kg(体重)を2週間間隔で投与します。一律、20mgの投与では十分な効果が期待できません。
近藤先生の場合はお金の負担はそうでもないけれども、免疫療法クリニックの場合は貯金をはたいて何百万円も使うわけですから、罪はこちらの方が重いと言えます。
こうした医療が幅を利かせる点について標準治療を推奨する側にも反省すべき点があります。
――反省すべき点とはどのようなことでしょうか。
勝俣 まず根拠が希薄な医療に対して反論が十分であったかどうか。免疫細胞クリニックや近藤先生の放置療法に対して反証を挙げて、国民に情報提供して来なかった。国立がん研究センターや学会が行ってもいいはずです。これはメディアも同じです。また近藤先生の極端な主張が国民の一部に支持されている背景には身近にがんの治療で苦しんだ人がいる方も多い。十分な緩和ケアを受ける事なく、過剰な抗がん薬や過剰な治療をされてQOLを損なった方を見て来た方も多いはずです。だから近藤先生の意見にも正しい部分はある。しかし一部に共感して全部信じてしまうから間違った方向に行ってしまう。国民の皆さんには、十分に気をつけてくださいと言いたいのです。
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