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たけし8535

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2005/07/26
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 最近よく行く、行きつけのおしゃれなバーへ行く。毎度毎度連れて行く女の子が違う僕。それに触れずにうまく会話をするバーテン。隣にいるかわいい女の子。
 「ここ、よく来るお店なの?」「うん、近所やしね。」
 世界は実にうまくできている。革命が至る所で起きて、僕が描いたとおりの世界が出来上がる日は、そう遠くないのかもしれない。
 僕は日々、悩んでいる。悩み続けている。でも結局、そうしたところで解決する問題なんて何ひとつないし、時間は待ってはくれない。時間は伸びてほしいときにも、縮んでいてほしいときにも、その頑迷さを決して崩しはしない。だから結果として僕らは悩み、苦しむ。
 僕は今でも毎日がツライ。でも今日、ある瞬間に一つの考えが頭をよぎった。“ツライ”って一体なんだろう。何が“ツラ”くて、それによって僕はどうなるのだろうか、と。僕の馬鹿な母親が、(彼女は本当に頭が悪くて、尊敬すべき幸せな女性なのだ)よく馬鹿の一つ覚えのように「死ぬわけじゃあるまいし。」と言っていたのを思い出した。馬鹿な女だ。だからこそ彼女は幸せで、時にその言葉は僕の胸を打つ。母親は馬鹿であるが故に偉大である。少なくとも僕の場合は。
 閉店まで飲み続けても僕はまったく酔わなかった。女の子の悩みを聞く。彼女を送る。でも僕は今日は、家の前までは送らないし、次の約束だってしない。世界はうまくできていると同時に、それであるが故に複雑である。そしてその住人たちは皆それぞれに地獄を抱えている。不幸は至る所にあって、それは目をこらさずとも見えるのだけれど、幸せはそうではない。でもきっと本当は幸せだって至るところにあるのだろう。それは目に見えたり、手にとったりできる類のものではないだけなのだ。僕は久しぶりに楽しい時間を過ごせたし、うまく何かを演じることだってできた。僕一流のしたたかさだっていつか戻ってくるだろう。
 僕には未だ好きな女の子がいるし、その事実は僕をいくつかのチャンスから遠ざけたであろう。でもだからと言って僕は、今まで以上に不幸になったわけではないし、“ツラさ”が増したわけでもない。この事実の一体何が悪いのだろうか。僕には世界で最も愛すべき、素敵な女性がいる。そしてその女の子とはもう会えないかもしれないけれど、それでも僕はまたいつか二人が会える日を信じている。これが僕の真実だ。僕はその間に誰かを好きになる。多くの嘘をつくかもしれない。人を傷つけるかもしれない。そして僕自身をも再び傷つけるかもしれない。だからと言ってなにが僕の身に起ころうか。“死ぬわけじゃあるまいし”
 相変わらず外は雨が降っていた。僕はカーテンを開けて外の世界を見た。雨雲はどこまでも続いていて、いつまでも空が晴れる気配はなかった。でも一体“晴れる気配”ってどんなものだろうか。一瞬何か電波のような感覚が全身に走って“晴れ”を感じるのだろうか。もちろんそんなことはないだろう。気配がなくてもいつか雨は上がるし、空だって晴れ渡る。そして僕は僕以上でも以下でもなく、生きていく。死ぬわけじゃない限りは。





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Last updated  2005/07/27 02:50:22 AM
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