ペルテスっ子

ペルテスっ子

懇談会・第四回

懇談会 第四回  2005年 7月  (発症後 2年2ヶ月、入院後 1年10ヶ月 経過時)


いつもの様に、M先生が写真を並べて見せてくれる。
最近の写真は、骨頭が綺麗な丸い形になっている。

見て分かっているのに、 思わず先生に確認 してしまう。

「丸くなっているんですよね!?」

「丸くなっているね。」

このまま行けば 、そうだね・・・秋ごろ・・・うん 年末には退院 出来るかな。」

退院 しても、直ぐには 体育は出来ない んですよね?」

「これは出来るけど、これは出来ない、と言うのは学校の先生には分かりにくいから

運動許可が出るまで 『体育は出来ない』 と言っておいた方が良いよ。」

「だったら
3月いっぱいまで、ここに置いて下さい 。」

「それは構わないよ。最初はね、お母さんは1日も早く退院させたいって思うんだろうけど
病院にも慣れて、
ここまで治ってくると慎重に なって、やっぱりそう言うお母さんが多いですよ。」

他のお母さんも、そうなんだ・・・。

親心としては複雑 です。

1日も早く一緒に暮らしたい。
そう思う 反面 、ここまで大事に時間を掛けて治してきた身体なんだもの・・・。
最後まで、
慎重に治して退院 したい。

私は、夫の考えを先生に話した。

主人は 、takuが退院したら直ぐにでもスポ少に復帰させたいんです。
『キャッチボール位なら』 とか 『出来る事から・・・』 と言うけど
段々エスカレートして行きそうで、
心配 なんです。」

「う~ん。
野球って 練習でダッシュとかするでしょう。バッティングの時には踏み込むし
あれは股関節には、良くないんだよね・・・。」

「やっぱり、そうでしょう? せっかく治したんだから・・・。
私は、
中学生 になった時に 野球 が出来る身体になっていれば、それで良いと思っています。」

「中学生だったら、太鼓判押せるよ。」 と先生は仰った。

すごく
嬉しい言葉 だった。(*^_^*)
本当に、takuは又野球が出来る身体に戻りつつ有るんだ・・・!

「先生、 退院前の面談 の時には、主人も連れて来ますから!
直ぐには野球なんて出来ないって、
先生の口から言って下さい 。」

M先生は笑っておられたなぁ。(^o^;


夫にメールで連絡する。
「骨頭は、ちゃんと丸い形に再生していたよ。来年の3月には、退院出来るって!」


「そうか! 3月退院か!」 夫の嬉しい様子が伝わってくる。

本当は、違うんだけど・・・。
でも、12月に退院出来ると言われた事は・・・夫には言わない。

私は、3月までtakuは病院に居た方が良いと思う。
ちょうど進級前の、節目だし。
やっぱり身体を大事にしたい・・・!

この事は、takuと夫には言わないつもりです。


大きな
秘密 を抱えてしまったけど・・・takuが大人になった頃には笑い話だから・・・ ごめんね!


<  病気の経過は 『 懇談会 第五回 』 に続きます。  >



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