シングルな子育て♪

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出産へ


陣痛の間隔は1分置き、いや休憩が無い時もあった。
陣痛がふぅっと治まったと思った瞬間また陣痛に襲われる。
腰に痛みがくる人もいるみたいだけどわたしはお腹にくるタイプみたい。
大きな巨人につかまれて雑巾みたいにぎゅ~~~っと身体をねじ切られるような感覚と痛み・・・。
こんな痛みは初めてだもん・・・想像できないわけだよね。
女の人の身体ってすごいと思う。
何の外傷もなくこれだけの痛みを自然に誘発することができるんだもん。
世界中でお母さんたちはこんな風にみんな子供を産んでるのかと思うとすごい!!
世の中のお母さんたちを尊敬するよ。
お腹の中で命を作り、育て、生み出すことの出来る女性とゆう生き物は神に近い存在なのではないかとすら思えてくる。
おおげさだと思うでしょ?
違うよ。本とに陣痛は半端じゃなく痛いんだから!!
う~ん・・・でも『痛いことは痛かったけどけっこう楽に産めた。』なんて意見も聞いたことあるし、個人差もあるのかな?。
いや~~でもあたしにはありえないくらい痛かった。
とゆうか皆さんすごく痛いと思う時間が短いらしいけど、あたしの場合本とに長い!!
一体いつになったら産まれてくれるのだろう、いつまで耐えればいいんだろうと思ってしまう。

朝11時ころ、うちの母が様子を見にきた。
陣痛促進剤の点滴を打ちながら必死に陣痛に耐えている私を見ると『いや~~こっちまで痛くなってくるよ。』と涙目になっていた。
私はこんな姿を見られたくないと思って
「帰っていいよ。産まれたらすぐ連絡してもらえる様にいってあるから。」
と言って帰ってもらった。
もう本となら『ぎゃあ~~~!!!!』って叫びたいくらいなんだけど、声をもらすととてもこの痛みには耐えられそうもないので無心になって陣痛を耐えるしかない。
呼吸を止めればもっと楽なのかもしれないけど助産師さんが陣痛が来てる間は深呼吸して乗り切ってってゆうから大きく深呼吸で耐えるしかない。
息を止めてしまうとお腹の赤ちゃんが苦しくなってしまうので何がなんでも呼吸はしないといけないのだ。

この時担当してくれた助産師さんは同い年くらいの若くてかわいい助産師さんだった。
太りすぎの為かパンパンに浮腫んだ私の足をあったかいお湯の入ったタライで暖めてからアロママッサージをしてくれた。
アロマのお香も焚いて、セラピーの音楽も掛けてくれたけど何の気休めにもならないくらいこっちは痛い。
出血もありえないくらいひどくなってきた。
破水しても大丈夫ってくらいの大きなナプキンをさせられてたけど分娩着のお尻の方が汚れていたらしく何度も着替えさせられた。

子宮口を確認すると4cm開いてきているみたいだけどそれじゃあまだまだ産むことなんてできない。
もう無理。もう無理。これ以上は耐えられないよ~~。
泣きながら耐える私に助産師さんが子宮を広げる注射を4回打ってくれた。
なんだかうんちがしたくなってきた感じがしてトイレに何度も行ったけど出なかった。
陣痛が1分間隔で来るのでトイレでパンツを履こうと思っても陣痛の波が来ると動けなくなってパンツが履けないのが情けなく思えた。
もうまる3日間陣痛のおかげで寝ていないので陣痛の波が少しでも引いていくと気を失ったように首がガクンとなって眠りそうになってしまう。
でもやはり陣痛が寝させてはくれない。
お昼の12時頃もっとお産が進むようにと病院の中を散歩させられた。
ほんの少し歩いては陣痛が来ると立ち止まって『グゥ~~~ッ。』っと耐えていた。
フロア内をぐるっと回って助産師さんが新生児室に行って赤ちゃんを見ればがんばる気が出てくるかもと言ったけど、そんなことより私はもう部屋に戻りたいと言って帰った。

午後3時ころなんだかいきみたくなって来たと言うといよいよ分娩台に上がることになった。
分娩台の背もたれの角度や足の位置など細かいリクエストにも助産師さんたちは答えてくれた。
分娩台に上がった私は3日間の寝不足と疲労のためしばらく眠ってしまったらしい・・・。
ハッと目が覚めると助産師さんが『疲れて寝ちゃったのね。いきみたくなったらいきんでもいいですよ。子宮口もちゃんと10cm開いてるから。』と言ってくれた。
少し眠って目が覚めた時不思議と陣痛が無くなっていた、でもひたすら‘いきみたい‘とゆう感じ。
その‘いきみたい‘波がきて『う~~~ッん。』といきんでみた。
自分でもすごい!!と思うくらい力が入った。
助産師さんも『あッスゴイすごい!そんな感じです。始めてとは思えないくらい上手。』と言った。
もう一回力いっぱいいきんでみると‘パーーーーーーン!!‘とお腹の中がはじけるようなすごい音がした。
え~何~~??と思っていると生暖かい水がジャァ~~っと出てきた。
『破水ですね。いい感じですよ。』と助産師さん。
まるで車のタイヤがパンクでもしたみたいな音だったのでビックリしたけどこんな風に破水する場合もあるのね~~と驚いた。
それから10回くらいいきむとようやく頭が出てきた。
頭が出る少し前に『ちょっと切開入れますね~。』と医師が言ってパチンと切開が入ると私は『あ痛い。』と言った。
助産師さん『あ~今頭が出てきました。もう少しですよ~。』
それから‘う~ん‘と2回くらいいきむとニュルッと頭が出てきた。
助産師さん『あッちょっと待っていきまないでね。』
と言うとどうやら赤ちゃんの肩を片方づつ出しているらしい・・・。
一方の肩がどうしても出せなかったみたいで
助産師さんに『軽くいきんでみて』と言われたけどこっちは波がくるといきみたくなるので加減がなかなか出来ない。
けっこうふつうにいきんでしまって『あ~~もういいよ、それ以上いきまないで。』と言ったあと、‘あ~~あ・・・。‘とゆうような顔をしたので私は裂けたのかな・・・と思った。
すぐに赤ちゃんが取り出されると『おぎゃあ~~!!』と産声が聞こえた。
『男の子誕生です。すごく大きな声ね。』とチラっと赤ちゃんを見せるとすぐに連れて行かれてしまった。

やっと産まれてくれた・・・と思った。
すぐに自然に胎盤が排出されると会陰の縫合をすることになった。
切る時は少し痛かったけど縫う時はもっと痛い。
5~6回麻酔を打ってくれたけどそれでも痛かったし時間も掛かった。
先生に『けっこう裂けたんですか?』と聞くと『う~ん。ちょっと赤ちゃん大きかったからね。』と言った。
切ったのに裂けるなんて・・・・とちょっと悲しかった。
縫合が終わると促進剤の点滴がビタミン剤に変えられた。

『しばらくそこで休んでて下さいね。』と言われて分娩台の上で休むことになった。
全身が汗でビッチョリで全ての力を使い果たした感じでまったく身動きが取れなかった。
もう足の指すら動かす力が残ってない・・・・。
グッタリとしていたけど出産の興奮でとても眠ることなんて出来ない。

ああ・・・やっと終わったんだ・・・長くて苦しかった妊娠生活・・・。
陣痛との戦いもやっと終わった・・・。
これからは赤ちゃんとの生活が待っているんだなぁ・・・。

気持ちは達成感でいっぱいだった。

少しすると母が分娩室に入って来た。
『おめでとう。良かったね。赤ちゃんは?』と言った。
私は『今キレイにして体重とか測って診てるんでしょ?もうすぐ連れてきてくれるらしいよ。』と言うと母は『旦那さんに電話しても出ないのよ~~。』と言うので携帯で夫に掛けてみると今日は仕事中だと聞いていたのにどうやら近くでご飯を食べていたらしい。
すぐにこっちに向かうと言って電話をきると本とにすぐ来た。
夫が着くとすぐに赤ちゃんが連れて来られた。

『3435gの男の子です。』
と赤ちゃんは夫に渡された。
夫は『おお~なんだよ寝ちゃってるのかぁ~~。』と抱っこしていた。
想像していたよりかわいい顔をしていると思った。(親ばか?)

母が『この子があんたの子供なのね~~・・。』と言って泣いたので私も涙が出てきた。

看護婦さんがおっぱいをあげてみて下さい。と言うのであげてみた。
目をつむって寝ながら一生懸命にお乳を吸っていた。
3分くらいで離されてしまって、また新生児室へと連れて行かれてしまった。

母が帰って行った。

2005年5月5日大安、午後4時37分、3435g、50.6cm待望の男の子を無事出産することが出来た。




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