５．はるばる来たぜ日本最北
やはり夜は冷えました。さぶうございました。
凍えながら起床。
なのは着膨れさせただけあって、ぬくぬく熟睡。ゴンは快適そう。
おそらく、気温ヒトケタだろうと旦那。
ああもう、北海道をなめてましたよ。私が悪うございましたよ。
だてに北国張ってないのねってなもんですよ。
雨はやんでいるが、身を切るような寒風の中、冷水で食器を洗う。
手がちぎれるかと思った。ほんと。
さて、今日はいよいよ日本最北端、宗谷岬を目指す。
ゴンを日本最北端に行った犬にしてやるのだ。ひゃっほう！
昨日訪ねた稚内を経由し、途中で、「７／２０海開き」という看板を見て、大いに盛り上がる。
この寒さの中、海開き・・・ってちょっと待て。自殺行為だろうそれは！！
走っているうち、やはり雨が強くなる。風も相変わらずびゅーびゅー。
気温もまったくあがらない。
そしてついた、宗谷岬。
日本最北端の地。
水平線の先には、異国・樺太がかすかに見える・・・はずだが、
横殴りにたたきつける冷たい雨のせいで、なんにも見えない。
というか、見るほどの余裕がない！
とにかく、車外に出てはしゃぎ回るゴンを押さえつけ、雨からなのを守るのに必死で、
記念撮影一枚撮っただけで、退散する羽目になった。
旦那とゴンには一足先に車に戻ってもらい、
私はなのを連れ、日本最北にある土産物屋に飛び込む。
９時半だというのに、気温は１１度。恐るべし北海道。
この土産物屋で絵はがきと切手、
それに１００円で「日本最北端到達証明書」を発行してもらう。
これは、買った日付時間が入れてもらえる。いい記念。
レジの順番を待ってる間、店のじっちゃんと談笑する。
なのを抱っこして、「いい顔してるなあ。将来は議員さんかなあ」と言うので
（やっぱり男の子に間違えてるらしい）
「鈴木宗男議員みたいに、お金儲けが旨くなってくれるといいんだけどー」
と答えると、大爆笑されました。
さて、ここからは南下です。どこまでも南に下ることになります。
やはり海岸線沿いにま真っ直ぐな道を走るのだが、さっきまでと違う点が１つ。
そう、同じように見えても、今見えてる海は、オホーツク海なのだ！！
途中、道の駅に寄ったとき、ゴンが車から飛び出して店に突っ込むというハプニングがあったり、
兜沼で捨てられなかったゴミをどうやって処理するか旦那ともめたりしながら、
紋別までやってくる。
この先、本日泊まろうと思っているコムケ国際キャンプ場までは、町がない。
なので、お昼と買い物を済ませようと、スーパーを探す・・・が、ない。
さんざん彷徨った末、ようやく見つけたちっちゃなスーパーの横に車を止め、
まずは腹ごしらえ・・・と店を探すが、これも、ない。
あっても、固くシャッターを下ろした店ばかり。
この町の人たちは、どこでお昼を食べるのだ？
と首をひねりつつ、食事はあきらめて買い物に向かう。
なんか、どんよりした天気と空っぽのお腹、
それにシャッター閉まりまくりの商店街のせいで、どよーんとした気分になる。
うーむ。さすが北国。やっぱ演歌の世界はこうでなくっちゃ。
スーパーで、さんまとジンギスカンを買い込み、先を急ぐ。
２時頃、さすがに空腹が我慢できず、また道の駅へ飛び込む。
が、ここの道の駅は、流氷博物館に隣接した喫茶コーナー、という簡素な感じ。
テーブルが４席、しかも全部埋まっていたので、仕方なく相席をお願いした。
同席したのは一人旅のおじさん。なんでも、定年したその年の夏は２週間、去年は１ヶ月、
そして今年は２ヶ月かけてのんびり北海道を回るつもりだという。
うーん。すばらしい。なんてうらやましい生活。
宿はすべて車中泊で、道の駅の駐車場で寝るっておっしゃってました。
今回は、北海道すべての道の駅を制覇する予定らしい。
（おじさんがそう言ったとき、「それはいいなあ・・・」
と旦那が遠い目になったのを私は知っている。
ダメだよ旦那、いまんとこそんな余裕はうちにはないって＞私信）
おじさんと別れてコムケ国際キャンプ場へ。
ここは、野鳥の天国コムケ湖のほとりにあるキャンプ場で、
夕日が湖の向こうに沈むのが、たまらなく美しいと評判のところ。
けど・・・あいかわらずどよーーーんとした灰色の天気。
それでも、広々とした青い芝生や、点在する形のよい樹木が
白い霧にしっとりと濡れる風情は、なかなかいいものです。
また、ここはとっても安かった。大人一人一泊２００円也。
なので、自転車で一人道内一周してる学生さんなんかが、よく利用するらしい。
今日は、私たちの他に、大人のグループが１組。
そして、林間学校の子供たちと先生たちの集団が来ていた。
子供たちが、テントを張っている私たちの横でおとなしく座っているゴンを見て、
「あ、犬だ！」「あれゴールデンっていうんだぜ！」「ゴールデンゴールデン」などと騒ぎつつ、
近づきたいけど先生に怒られそうなので、遠巻きに見ているのが、すごくおかしかった。
炭を起こし、サンマと牛肉を焼く。
じめっとした天気のせいか、やたらめったら蚊が多い。
蚊取り線香を４つ焚く羽目に。
また、このキャンプ場は、キャンパー同士の摩擦を防ぐため、
６時起床１１時就寝と決まっているので、早めに寝る用意をする。
夕べ寒くてあまり眠れなかった、今日も冷えそうだという旦那の意見もあり、
寝袋を繋げて家族３人すっぽり潜り込む。
ゴンは足下で快適そうに、尻尾を一振りして眠りについた。
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