らっぱ親父のひとり言

らっぱ親父のひとり言

○苦手な理由


以前、生徒や生徒の所属する団体のトランペットパートにご協力いただいて、ハイトーンについてのアンケート(約150名 小・中・高校生)を実施したことがある。
高い音を出すコツはとの問いに、息をたくさん入れる(スピードを速めるという表現多し)という回答が90%以上だった。
それにしても、息の量を増やせば高い音が出るということを盲信している子供たちの多さには驚く。
この欄では皆さんの意見を参考にしながら、ハイトーンについて考察して行こうと思っています。


人にばかり書かせといておまえの意見は?  なんて言葉が聞こえてきましたので、私なりの回答の一部を披露させていただきます。(いざ書こうと思うとなかなか全部は出てこないもんですよ)

ここではハイトーンのコツというよりも、「ハイトーンを邪魔するもの」という観点で書いて行きたいと思います。



子供たちがハイトーンを苦手な理由(1) 意識

これは子供たちを見ていて気付いたことですが、どんな人にも「高い音」という概念が存在します。
あなたの高い音はどの音から上ですか?との問いに中学生からE(記譜)とかGまたはCとの答が返ってきます。
その音は人によってさまざまですが、高い音に対する苦手意識はみな同じようにあるようです。
この苦手意識こそがハイトーンを妨げる最大要因のような気がします。
自分で引いた「高い音」という線によりがんじがらめにされ、目いっぱいの力を入れ始めるのです。その力が気道を塞ぎ必要な息が供給できず結果としてハイトーンが鳴らない。そのことで更なる苦手意識を生むという悪循環を繰り返して行くようです。
まず「高い音」という概念を捨て去ることが、ハイトーンへのアプローチの第一歩だと思います。

ご他聞にもれずこの項も続きます。2005/02/08

(2)以降に 経験 / 息の量 / 圧力 / 慣れ / etc 等を書いて行く予定です。
思いついたときに書き留めておかないとテーマを忘れてしまうもので、メモに使ってます。


子供たちがハイトーンを苦手な理由(2) 息の量

生徒がハイトーンを苦手とする第2の理由は息の量だと思われます。
殆どの奏者は高い音を出す場合アパチュアを狭めるという作業しますよね、そうしないまでもアパチュアを広げることで高い音に到達するということはないでしょう。
特に指導された訳でもないのに、殆どの子供たちは高い音を出すときに息の量を増やすという作業をしています。
それは初めて楽器を持ったときの記憶によるものだと思われます。
初めて楽器を持つときに、どうやって音を出すかを習った人は私の生徒の中に殆どいません。当然、音の出し方を自分で模索してゆくことになります。
誰でも息で唇を振動(反論もあると思いますが)させていることは容易に想像できると思いますから、音が出ない子供は「息が足りないから音が出ない」と考えるのは当然でしょう。
しばらくすると音が出るようにはなりますが、それは単に息を増やした結果ではなく、多分に慣れるという要素の方が大きいと思われます。
しかしそれぞれの記憶には「音がでない」=「息を増やせば鳴る」と強烈に刷り込まれます。
そして「高い音」=「出づらい」=「息を増やす」と繋がってゆくのです。

子供たちがまだ固まらない(使い方の定まらない)唇で、せっかく狭く作ったアパチュアに大量の息を吹き込むとどうなるかというと、唇を ”息に”広げられてしまうことを容易に想像できると思います。そのためにハイトーンが出づらくなっていることに気付かず、音が出ないために更に息を増やすという愚行を繰り返す結果になるのです。
何か(1)の苦手意識と同じような結末ですが、楽器演奏における負の要素は悪循環に陥った結果と言えるのかもしれません。2005/02/08

長くて支離滅裂な文章ですみません。
読み直しては書き換えますので、意味の分からない部分は何日か後にもう一度読んでみてください。

まだまだ続きます・・・・・・


子供たちがハイトーンを苦手な理由(3) 息の量補足、経験

高い音にチャレンジするときに闇雲に息の量を増やそうとする子供たちに、私はこう言います。「息の量を増やすしても音が高くなることはありません。息の量は音の強さに直結しています」「クレッシェンドしたときに音が高くなって行くなんてことはないよね」こう言うと結構納得する生徒が多いようです。(納得しても相変わらず目一杯の息を出してはいますが)

次に、ハイトーンが出ない理由「経験」に注目します。
(※便宜上、殆どの学校で音合わせに使われているドをBb、そのオクターブ上をHiBbとします)
高い音が出づらい理由は経験というものも大きな要因だと思われます。
吹奏楽をやっている子供は一日に何回もBbの音を出すと思いますが、HiBbとなると一週間に一度とかひと月に一度といったペースでしか出す機会がないようです。この2つの音を出す(出そうとする)回数には圧倒的な差があることは否めません。Bbを100回に対してHiBbが一回以下というような状況ですから、HiBbが吹けるようになる為にかかる日数はBbを吹けるようになるために要した時間の100倍かかると考えてもオーバーではないでしょう。出した(又は出そうとした)経験の無い音は簡単には出ません。
毎日ハイトーンにチャレンジする時間(5分程度でかまいません)を作ると、早くハイトーンが出るようになると思います。
トランペットの上達はどんなことでも「上手くなる」のではなく「慣れる」が秘訣のようです。

文体が変わってきてしまいました。 同じ文体で書き続けるのは結構難しいことだと気付きました。
そしてまだまだ続く予定です・・・・2005/02/12

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