2006.01.09
XML
カテゴリ: 南総里見八犬伝
【里見八犬伝】レビューその1では、沢山のかたにご来訪いただき、多くのコメントをいただきました。
ありがとうございました。
ここからは、登場人物と主要シーンにスポット当てたレビューにしていこうと思います。

まず物語の発端に玉梓の呪いありき。
と、いうことで玉梓から始めましょうか。

【玉梓】
菅野美穂。ホントに演技が上手く、鬼気迫るものがありました。
特に金碗大輔に斬られて地面に這い蹲りながら恨みの言葉を吐き、断末魔に伏姫を睨みニヤリと笑うシーン。‥‥恐っ。
そのまま貞子になってしまうかのようでしたね。

原作とは懸け離れた角川映画版「里見八犬伝」でしたが、夏木マリが演じた玉梓は素晴らしかった。まさに妖艶。
玉梓にはあれほどの妖艶さが欲しかったですね。
ちょっと残念なところです。

それにしても、今回なぜ玉梓の呪いを蜘蛛として具現化したのでしょうか‥‥
妖尼 妙椿の正体は狸。八房を育てた狸であり、玉梓の呪いを受けた狸なのなのです。
やはり狸じゃ格好悪かったのでしょうね(笑)
原作では妙椿=玉梓ではありません。

玉梓が最期に伏姫に導かれ、魂が浄化されていくように涙を流した場面は、勧善懲悪の原作にはないオリジナルなのですが、現代らしいいい場面だったと思います。

【伏姫】
仲間由紀恵の伏姫は綺麗でした。(ええ、ごく個人的にファンなだけですよ)
水鏡を覗く伏姫の顔が犬となる。犬の子八匹を身籠もる。

やはり、八房不在では唐突でしかないですよね。

やむなく放送時間を切り詰めるため、この伏姫と玉梓の2人を同時期に登場させたことが、前述の“八房の不在”の原因なのかもしれません。
原作では玉梓と山下定は里見義実と金碗大輔の父 八郎に成敗されます。
その後に生まれた伏姫は、生まれながらに玉梓の呪い受けることになります。
その護身のお参りをした際、役行者より八つの大玉をもつ数珠を授かります。

つまり、玉梓と伏姫が同時に登場した時点で、それら様々な事柄がすっぽりと抜け落ちてしまうので、端折るしかなくなるのです。

しかし、もしかしたら‥‥八房役の大型の日本犬が見つからなかったことが一番の大きな原因なのかもしれませんね。
いまどき調教された大型の日本犬を探すなんて困難極まりないですからね。
さすがに八房をオールCGとはいかないでしょうから。

原作の金碗大輔は、伏姫を誤って鉄砲で撃ってしまいます。
今回のドラマでは、伏姫を誤って弓矢で射てしまうのですが、この場面に関しては今回の解釈を支持したいです。
里見義実や犬塚信乃の父 番作が参戦したという結城合戦は1440年。
日本に鉄砲が伝来したの1543年。100年も後の話です。
そう、原作者 滝沢馬琴はこの歴史考証を誤っているのです。
当然、江戸時代の著書ですから仕方ない部分がありますが、歴史公証が確立した後世での弓矢というアレンジは至極もっともだと思います。

玉梓の呪いを受けて伏姫の首に掛けていた数珠の八玉に文字が浮かびます。
原作では「如是畜生発菩提心」の8文字が浮かび上がるのですが、今回のドラマでは「怨悪淫盗‥‥」でしょうか?うーん、読めませんでした。
全文字知りたいところでした。


おっと、玉梓と伏姫だけでこんなに長くなってしまいました。
この後、八犬士ひとりひとりと丶大法師まではなんとか語りたいのですが、それは【里見八犬伝】レビューその3で。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2006.01.09 11:29:49
コメント(12) | コメントを書く


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


Re:【里見八犬伝】レビュー その2(01/09)  
kiyomin1201  さん
昨日、録画したものを見なおしました。
一気にみるとまた違った感じですねー。菅野美穂ちゃん、私はあの役は万田久子さんあたりとか、浅野裕子さん(漢字違いますね)あたりのもちょっと大人な女優さんの方が好みです。
でも、やっぱり、八房は欲しかったですね―。
あと金八先生のエロジジィぶりには笑えましたー。 (2006.01.09 12:47:19)

すごいですねー!  
宇佐銀子  さん
素晴らしいレビューですね!原作を知らない人もきっと納得でしょう。
玉梓には確かに妖艶さがいまいち足りなかったかもですねー。菅野さんに限らず今の日本の女優さんに言えることかもしれませんが・・・(苦笑)あ、貞子には私も同感です!(笑)
仲間さんの伏姫が美しかったですよね~!八房がいればいっそう映えていたと思うんですが・・・。

数珠の文字も気になりますね~。私も何とかその四文字までは読み取れたのですが・・・。何か意味があるんでしょうか?

続き楽しみに待っております~! (2006.01.09 13:50:24)

>kiyomin1201さん  
多聞亭  さん
萬田久子さん、浅野ゆう子さんあたりはちょっとお歳かも(失礼)w
玉梓は希代の妖艶さをもつ美女ですから・・・うーん。

八房がいないと八犬伝ではありませんね。

武田鉄也が籠山逸東太になるとは思ってもいませんでした。
-----
(2006.01.09 15:19:29)

>宇佐銀子さん  
多聞亭  さん
原作との比較ばかりになってしまうので読んでいただいて面白いか不安です。

菅ちゃんはけっして演技が悪くなかっただけに残念ですね。
菅ちゃんの貞子って見てみたいですねw

あの数珠の文字は全部知りたいですよね。
そうすれば意味あるものかわかるんですが。 (2006.01.09 15:52:04)

すごいです!  
yawaraguhana さん
こんにちは、今現在、ドラマに刺激されて原作を図書館から借りてきて、読んでる所です。ページ数が多く細かいのでなかなか進みません・・。
でも多聞亭さんのレビューを読んでいるとまさに、そうそう、そうなんだよね~という感じです。素晴らしいです。レビューの続きを楽しみにしております。
(2006.01.09 17:10:09)

う~次早く読みたいです。  
こみ202  さん
響鬼ではあれほどお世話になっておきながら、リンクもせずいまして・・・今日このレビューに惚れ込みリンクさせて頂きました。

八房ほどの犬。確かにトラより大きいわんちゃんだったように思います。レトリバーってわけにもいかないですよね。やっぱり和犬のでかでかバージョンは難しかったか・・・だったら角川版のように絵でもよかったのに~。

玉梓は夏木マリさんを越える人はなかなかいないでしょうね。最近いじめ役で脚光を浴びてる小沢真珠(だっけ)なんてどうでしょうか。若すぎますかね。
籠山逸東太が若くてきれいな「はまじ」を見てエロエロだったのに嫉妬する場面がありますよね。若過ぎもだめですね・・・(笑) (2006.01.09 18:01:14)

>yawaraguhanaさん  
多聞亭  さん
今回をきっかっけに「八犬伝」ファンが増えるのはうれしいことです。

原作は僕もかなり手こずりましたよw
「八犬伝の世界」という八犬伝の研究本があるのですが、それを読むと「八犬伝」の奥深さがわかり、読む意欲が湧いてきますよ。

続きのレビューもがんばります! (2006.01.10 01:15:55)

>こみ202さん  
多聞亭  さん
いえいえ、こみさんにリンクしていただいて嬉しいです。

そうです。敵大将の首をとってくるほどの犬ですから、八房はかなり大きい犬ですね。そんな日本犬はいないですよね。

玉梓に小沢真珠で若すぎるってことはないと思います。
米倉涼子あたりがいいのかと思ってます。
角川版「八犬伝」の夏木マリの玉梓は蟇田素藤の母役だったのですが、原作では妾・愛人の類で子供はまだいないはずですから。 (2006.01.10 01:31:49)

見たい!見たいよぉ!  
トコハレ さん
うぐぐ。レビュー読めば読むほど見たいですぅ!
でも最近の番組って再放送タイミングが早いですよね。それとなく楽しみにはしてるんですが。DVD待ってた方が早いかな?
管野美穂@玉梓がやっぱりいっちゃん楽しみです。そりゃあ夏木マリさんの妖艶さにはまだまだ足元にも及ばないでしょうが、きっと見ごたえあると思っています。
えっと、「八犬伝」学習は・・・すこーしずつ。(冷汗)2歳児と戦いながらではまともにお勉強できないと思いますので。ははは・・・(^_^;)
(2006.01.11 11:54:41)

>トコハレさん  
多聞亭  さん
見てください!見てください!
DVDは3月24日発売。4月21日レンタル開始らしいです。
妖艶さは欠くけど菅ちゃんの演技は素晴らしいですよ!
ええ、「八犬伝」は一気に学習できるものではないので、児童書の「八犬伝」がありますから、お子さんと一緒に読まれたらいかがでしょう?
実は僕も子供の頃にそれで「八犬伝」を知りました。 (2006.01.11 18:04:39)

TBS 里見八犬伝  
しの美 さん
レビュー楽しく拝見させて頂きました!
ほんとに大丈夫かいなぁ…と文句垂れつつ、結構楽しんで見てました。原作の改変も、芳流閣やってくれただけで全て水に流したというか(笑)
>原作では妙椿=玉梓ではありません。
↑ですが、妙椿こそ玉梓の本体だったという解釈もあって、なる程と思いました。八犬士が伏姫の子供であり継承者だったように、八房が妙椿にとってそうだったと。呪いを成就させる為、妙椿=玉梓が八房に乳を与えて育てていたとしたら、妙に頷いてしまいます。
復讐の為とはいえ、玉梓が直に伏姫と交わるというのもエグイ話ですし、、、^^;
前世の業により、玉梓が畜生道に落とされるのはお約束だったようで、八房の話がカットされてる時点で、狸にでも蜘蛛にでも何でも変身してくれって感じですね(笑)
(2006.01.16 14:27:06)

>しの美さん  
多聞亭  さん
八房が登場しない以外は、ポイントをおさえてて良かった思います。

八房に宿っていた玉梓の怨霊を、妙椿狸はそれを育てることで力を貸し、逆に八房の怨念に影響されて妖力を得て妙椿となったのですが、確かに妙椿狸のほうに玉梓の怨霊が宿っていて八房を育て操ったという解釈のほうが、後で妙椿となって里見家に復讐を企てたことにでき分かり易いですね。

蜘蛛は人を操るという感じで象徴的によく使われるのですが、そのへんはワンパターンな気がしました。 (2006.01.17 02:21:00)

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

コメント新着

背番号のないエースG @ Re:NHK 朝ドラ  『NHK「澪つくし」  ~ ああ銚子鉄…
ペット総合サイト @ アクセス記録ソフト 無料 楽天 アクセス記録ソフト! <smal…
ペット総合サイト @ アクセス記録ソフト 無料 楽天 アクセス記録ソフト! <smal…
ペット総合サイト @ アクセス記録ソフト 無料 楽天 アクセス記録ソフト! <smal…
まあくん&ママ @ は、早い~ さすが多聞亭さん♪情報待ってましたー♪ …

バックナンバー

2026.05
2026.04
2026.03
2026.02
2026.01

プロフィール

多聞亭

多聞亭

キーワードサーチ

▼キーワード検索


© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: