英語教育の場として

経営者の経歴もさまざまだと思います。
英語塾が母体になるケース。教会関係である場合。
まったく畑違いの転身などなど。
そこに集まった教師陣の経歴、これはさらにさまざまでしょう。

入園するにあたり、教師の前職や学歴を問う方ってどれくらいいる
でしょう？
入園時には、私自身にも予備知識がなかったので英語教育のプロが
教えているであろうと思い込んでいました。保育のプロでないにして
も、英語においてはプロであろうと・・・。
ところは、実態はとんでもありませんでした。

英語を必要としていない日本において、英語を学ぶことは
容易ではありません。そんなことを専門知識のない人間が
出来るでしょうか？
例えば、日本語を話せるあなたが明日からフランスに行って
フランスの幼稚園で日本語を教えることが出来ると思いますか？

私は英会話学校に勤めていた時に、ベルギー人に日本語を教えて
いました。（Language exchangeです。私は英語を習いました。）
教えると言っても、何から教えればいいのか検討もつきません。
とりあえず、日本語教育の教本を買って参考にしました。
ある程度、勘がつかめてきたある日、「あなたの教え方、全然
わからない。私はあなた方、日本人が何年にもわたって学校で
英語を学んできたのと違って日本語をまったく知らない。幼児だと
思って欲しい。英語教師である自分があなたに教えるときでさえ
事前の準備をしている。あなた準備をしてきている？」と
怒鳴られました。言われるとおり、その日は何の用意もなく
教えたのです。自分の非を恥じると共に、外国人に日本語を教える
って簡単なことじゃないと身に沁みて感じました。
彼女は、多言語を話すことができ、語学のセンスはかなりあった
ように思います。私が教えたことはすぐに習得したし、自分でも
熱心に勉強していました。そんな相手にでさえ難しいことなの
です。

母国では店員をしていた人がふらりとやってきて、明日から
プリスクールの先生、そんなことが堂々とまかり通るのが、
この世界なんです。

ただ、やみくもに英語を話しかけたからと言って英語を
話せるようになるのでしょうか？

だいたいにおいて無認可ですから、子ども何人に対して、
教師が何人必要かというのも曖昧です。手のかかる３歳児未満が
混ざっている園であれば尚のこと、人手不足に陥っている
でしょう。その状態で英語がどれだけ上達するでしょう・・・。

たいていの園で、英語のレッスンが行なわれているはずです。
体験では、なかなか把握できないと思うのですが、可能で
あればお子さんの年齢だけでなく、年中児や年長児の様子も
観察したいところです。どんなレッスンでどの程度の会話が
出来ているでしょう。
日本人ばかりのスクールではレッスン以外ではほとんど
日本語ということもあります。それは、毎日、英会話学校に
通うのと一緒ですよね。それで納得できるのか。さらに
求めているものは大きいのか。
ほとんどのスクールでフォニックスも教えていること
でしょう。でも、それで安心してはいけません。
"A says a a a apple"
その程度でフォニックスやってます！では、なかなか読むことは
出来ないでしょう。専門的に学んだ人が教授しているのかどうか。
それもフォニックスを導入できる段階にある子どもになされて
いるのか否かも。
テキストもさまざまなものが使われているでしょう。
テキストを使わないところもありました。
日本の中学生が使うものを使用しているところも
あったし、ELS向けを使うところ、アメリカのものを使う
ところ、これもさまざまです。
何がいいのかは、使用する教師の腕にかかるので、一概に
言えません。私はこの３種を使用する異なるスクールに行かせ
たり、体験させたりしていますが、アメリカのテキストを
使ったスクールで爆発的に伸びました。始めは、簡単すぎる
ほどのテキストでしたが、ページを次々めくると、ここでは
あんなことを先生が言っていた、友達があんなことを
言っていたと英語で説明してたものです。
もちろん、このスクールはテキストが良かったということが
上達の要因というわけではなく、教師の緻密な準備があって、
子どもの追求心をとことん刺激してくださったことが大きかった
のだと思っています。
何の用意もなく、レッスンをしているスクールもありましたよ。
年に数回の参観で、そんなことは一目瞭然わかることですから。

つづく

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