アメリカ(アイオワ一回目)

「ギルバートグレイプ」 という映画が大好きなのだ。
ギルバートグレイプの舞台はアイオワ州。そう、アメリカの田舎ランキング上位に食い込むであろうアイオワ州の映画なのだよ。

ラッキーなことに、会社の研究派遣(大学と企業の共同研究みたいなヤツ?)で仲良しのOさんがアイオワ州立大学(ISU)に行くことになった。

こんなラッキーがあるだろうか。一生行くことなんか無いと思ってたアイオワに知人がいるのだ。

遠慮なんて言葉を気にせず、すぐに連絡をした。Oさんは快くアイオワに遊びにおいでよ!と言ってくれた。
彼が佐賀に出張で来た期間、本当にお世話しておいてよかった。
この時ほど自分の世話焼きの性格を褒めたことはなかっただろう。

色々知人を誘ったが、金が無いだの何だの言い出したのが面倒臭くなり、一人で渡米することにした。
一人で海外に行くのは初めてのことで、機内で隣に座ったおっさん(外人)の世話に甘え、のほほんとシカゴに降り立った。

それにしてもシカゴのOHARE空港は広かった。乗り継ぎに時間があったので空港内を散歩した。

国内線でアイオワへ向かう。DesMoines空港には軍用機がいた。わーすげー。
しかもこの便には日本人はたらぞだけ。わーすげー。

空港に降り立つとOさんがセサミストリートのカーミットそっくりな顔で出迎えてくれた。
空港から車で1時間半ほど北へ向かい、Oさんが住む Ames に到着。
風景はすべて横長。広がる大豆畑ととうもろこし畑。
空の広さを遮るものは何も無く、何もかもがギルバートグレイプの世界だった。

そしてたらぞが愛して止まない近所のスーパー HyVee (ロケーションはAmes,IA、3800 West Lincoln Wayの店舗だったと思う)。

何もかもがたらぞの好みで、何もかもに取り憑かれてしまった。
アイオワに住みたい。アイオワに住みたい。何度も願った。

Oさん、一生ここにいて・・・とも思った。
Oさんは日本人留学生から「殿」と呼ばれる程の日本男子で、早く帰ることを祈ってたようだ。
奥さんのY美さんも帰りたかったのかなぁ。
二人とも理系の無機系なのに英語ペラペラ。本当に敬愛する夫婦だ。

アイオワから帰る日、空港で見送ってくれた二人を見て機内で泣いた。
帰らなきゃいけなかった自分に泣いた。

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: