2004年01月24日
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テーマ: 雪国の生活(42)
カテゴリ: カテゴリ未分類
雪に慣れていない人間は
雪の怖さを知らないよね。

勤め始めた頃の私もそうだった・・・

北海道にお住まいのカシュカシュさんとお話してて、
その頃のこと だんだん思い出してきたよ。


「○○風(と地元で呼ばれていた冷たい北風)が吹いたら冬用タイヤに交換しろ」
と皆が声をかけあっていた。
え~ もう? まだ秋でしょ?紅葉だってまだ落ちてないのに・・・と思ったけど、
ホント考えが甘かったのよね。



<その1>

当時独身寮のようなところにいたんだけど、
冬は 毎朝 お湯を車にかけないと
車も鍵穴も凍っちゃってるからドアが開かない。
窓は全部氷で真っ白。外が見えない。
ワイパーも張り付き。

お湯でいったん溶かしても
外気温が低いから
走っているうちにまたまたフロントガラスが凍ってきて
前が見えなくなる。

こわかったよ~

お湯をかけて窓ガラスの氷を溶かしたら

いろいろ手間がかかって朝は忙しかった。

暖機運転というアイドリングを10分以上やってからじゃないと
エンジンも動いたり動かなかったりしたしね。
エンジンも寒いと凍えてるんだね。

凍り始めたら 道路を走る全部の車が

通勤時間が いつもの倍かかっていた。

寒い寒い冬の朝に
春夏秋より さらに早く起きなきゃいけないのがつらかったわ。


あの頃の 身を切るような寒さを思い出す・・・


<その2>

気温がどんどん下がってくると
道路が凍結する。
ぴっかぴかに凍った道路が、朝日を浴びてきらきら光ってるの。
鏡のように

こわかったよ~
まるで スケートリンク なんだもの。

「ブレーキを踏んではいけない!シフトダウンで!」
「滑り始めたら、その方向へハンドルをまわせ!」と
上司からさんざん言われていたけれど
そこが若葉マークの悲しさ。

タイヤが滑り始めた瞬間に 脊髄反射してブレーキ踏んじゃったんだよね。
みごとに、スピン。

こわかったよ~ もうだめかと思った・・・

時速5キロ以下でゆーーーーっくり走っていたんだけど、
みごとに回ったね・・・
凍結って、こわい。ホントにこわい。

回り始めた時点でパニック状態だから、
反射的に反対方向へハンドル回してしまうのよ。
普通、そうだよね。
回り始めた方向と逆に回して、もとの体勢に戻そうとするじゃない。

それが、回り始めた方向へハンドル回せっていうんだもの。
考えないと、できないよ。
考えているうちに、もっと回っちゃったよ。

幸い、対向車がなかったから助かったの。
対向車があったら・・・ああああ考えたくない・・・


<その3>

そうこうしているうちに、雪が降ってくる。
予算の少ない街は 国道しか除雪されない・・・

初雪は、まだ、いい。
平らに積もるから、歩きやすい。車も運転しやすい。

困るのは2日目から。

1日目にできた
車が通った後の「轍(わだち)」の形のまま
夜 凍り付いてしまう。

2日目から 走りにくいのなんのって。
道路に 何本もの溝ができているんだもの。固い固い溝が。
オフロードなんか 目じゃないよね。
ハンドリングの技術が問われます。

「何本もの轍」なら、まだ、いい。
通常3本の轍ができてしまう。

みんな路肩に脱輪したくない心情が働くから、
どうしても道路中央よりを走るようになってしまう。

轍ができてしまうと、轍以外の場所は走りにくいので
皆 轍を通る。
雪が降り 走りにくくなればなるほど
轍は深くなる。
そして轍は凍って固くなる。

轍以外は走れなくなってくる。

そう。3本の轍。
上りと下りで中央を共有している形ね・・・・

対向車が来たら、中央の轍でぶつかってしまうね。

こわいでしょ~


実際はどちらもゆっくり走っているから
見通しの悪いカーブでない限り ぶつかることはない。
(見通しの悪いカーブでは・・・)

対向車が来たら どっちかが譲るしかないんだけれど
そこで 初対面同士のコミュニケーションというか、バトルというか・・・
ま。当時は若い女性だったので
たいがい譲ってもらえたんだけど。

でも道路の状況から どうしてもこちらが譲らなきゃいけない場面も
当然あるわけで。
路肩にずれるのは何とかできるんだけど、
轍が深すぎると 道路になかなか復帰できないのよね。

地元の人なら、こういう場面では
譲ってくれた人が道路に戻ったのを確認してから自分も走り去るのよ。
マナーというか、暗黙の了解というか。

だって、その車が道路に復帰できなかったら路肩で雪に埋もれてしまうでしょ。
自分に譲ってくれたせいで埋もれてしまうなんて申し訳ないから、
万一戻れないときは手伝ってあげたり人を呼んであげたりするの。
それが雪国の助け合いなんだよね。


ところが、運悪く 雪の降らない街から来た対向車だった場合、
譲ってもらったというのに そのまま走り去ってしまう。

たった1台 雪の中に残されてさ、
いっくらアクセル踏んでもタイヤが空回りするときはさ、
外がど~んなに寒くても、吹雪いていても
車の外に出て タイヤの下に何か噛まさないと動かないんだ。

こら~ 手伝え! さっきの車!!
譲ってやったのに、この仕打ちは何だ!!

って叫んだこともあったよ・・・


雪の降らない地域の人は
思いやりとか助け合いとかいう言葉を知らないよねっ!


と、去年までの自分を棚に上げて怒ったもんだ。

車の中には常にスノーブーツと雪かき用のスコップとサーチライトと
チェーンとタイヤ交換時用の肘までのゴム手袋と使い捨てカイロと
脱輪時用の板と・・・って いっぱい装備を積んでいた。

忘れちゃならないのが、蛍光たすき。
薄暗くなってチェーンかけていると
そこに人がいるとは気づかれずに
後続車にはねられてしまうという事故を防ぐために
作業中は必ず身につけるように、と上司がくれた。

(未だに車にはサーチライトと蛍光たすきは積んでます。
 さすがに、スコップは積んでいないけど)

あとね~
雪に閉じこめられて どうしようもなくなったら
助けを待つしかないからね~
その間の食料を いつも積んでおくようになったな。

だって、いつ来てもらえるかわからないもの。
助ける方のみんなだって この雪で動きづらいんだものね。

バッテリーが上がった日にゃ、生死にかかわっちゃう。
なにか食べて、体温を上げておかなくちゃ。

未だにこの強迫観念は抜けない。車の中に必ず非常用食料が積んである。
といっても、わずかな量よ。チョコとビスケットと水とコーヒーくらい。
半日もてば誰か救助に来てくれるはず!と思ってね。
(今住んでる地域には雪はほとんど降らないんだけどね。
 あまりにも恐ろしい経験をしたもので・・・)

<その4>

○○峠のトンネルは、なぜか かなりの坂になっていた。
どうしてトンネル内部が坂になってるんだろ?
雪解け水が流れやすくするため? 工事のしやすさのため?
よくわからないけど。
普通はトンネル内部は水平でしょ~ と思っていた私には
かなりショックな冬だった。

だって、このトンネル
強い傾斜があるために
トンネル出口に 大きな つららが!

これは、こわいよ~

通るたびに「落ちてきませんように・・・」って祈ってた。
通らないと実家に帰れないし、
迂回路は もっと危険を伴うし・・・で
通らざるを得なかったんだけど。

直径15センチ長さ2メートルくらいのつららが本当に落ちてくるらしくて
「○○さんの車に つららが落ちてきて
 天井に穴が空いたんだって!」という話が
その日のうちに市内中を駆けめぐっていた。

こわいよ~

道路管理課の人が朝早くつららを叩き落としには行くんだけど、
それより前に通過する時は
も、一か八かの賭のような気持ち。

トンネル出口付近につららを発見したときは
思わず肩をすくめてね。
車の中で首ひっこめたって何の関係もないのにね、
気分的に そうせざるを得ない気持ちになっちゃうの。

無事に通過できたら
「ご先祖様ありがとうございました」ってお礼を言ってた。
ホント、冗談じゃなく、運を天に任せていたのよ。


雪国で生活していくって、ホント命がけだよね・・・






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最終更新日  2004年02月11日 20時40分30秒
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Re:雪のこわさ(1/24)  
elkgrovehk  さん
<雪の降らない地域の人は<br>思いやりとか助け合いとかいう言葉を知らないよねっ!<br>------<br>@@@@<br>雪国の子と結婚すると良さそうですね。初めてシカゴ駐在したときの冬、大通りへ出ようとして少しアクセルを吹かしたためにスピンしてしまった。怖かった。車が来てたら、大事故だったと思う。残業して帰るときは絶対に一人にならないようにしなさいと言われた。駐車場でエンジンがかからなかったら死ぬぞと言われた。シカゴの人があったかかったのは厳寒の土地だからだろうと思う。寒い冬の夜、運転中にパトカーに遭遇すると安心した。エンコした車の後ろについて、赤灯をともして追突されないように助けてくれたお巡りさん。最初の赴任のとき、シカゴと言えばギャングの街というイメージしか持っていなかったですが、3年暮らしてみて、第2の故郷のような気持ちに慣れる。寒くて良かった♪寒さに感謝♪<br> (2004年01月25日 14時07分23秒)

Re:Re:雪のこわさ(1/24)  
elkgrovehkさん<br>>寒くて良かった♪寒さに感謝♪<br><br>elkgrovehkさんも?! 命がけの通勤なさってたんですね。<br><br>そうですよね! 寒い地域の方って、あったかいんですよ!<br>あれだけ雪が降れば、助け合わないと生きていけない。<br>だから自然と思いやりの行動が取れる人になるんだなあと感動しましたよ。<br><br>小中学生をね、国内交換留学生として<br>冬の間雪国で暮らす経験をさせるべきですよ。<br>3ヶ月くらい雪国で暮らすと、思いやりや助け合いの姿勢を身につけられて、いいと思うんだけどな。<br><br>「人間は一人では生きていけない」ということを実感できると思うんですよ。<br><br><br> (2004年01月25日 14時17分42秒)

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