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西洋骨董洋菓子店 よしながふみ著
ナタちゃんから(というかなんというか(^▽^;))借りました。
BLグルメ物という、私の先入観をいともあっさり裏切ってくれました。
なるほど、どの人も褒めるわけですね。
「魔性のゲイ」ことパティシエの小野君は、ゲイである事を自分では肯定しながらも、やはりマイノリティであるというある種の負い目みたいなものを抱えている。
パティシエ見習いのエイジ君は元気いっぱいな子だけど、ボクサーの道から挫折したことに一抹の悔いがある。
千影は、まああんまり問題抱えていないように見えるけど、それでも若の苦しみは自分の苦しみかな。問題っていえば、一人でろくに何も出来ないことが問題かな。
その中で一見何の問題も抱えていないように見える能天気な主人公、橘圭一郎。実はその彼が抱える重大なトラウマが、現在の彼のありようを形作り、この洋菓子店「Antique」も誕生したのだった。圭一郎の外見からは思いもよらない動機に愕然とするやらキュンとするやら。。。
ストーリーの方は、最終的にはただのワキキャラと思っていた人が密接なつながりのある人物だったり、冒頭の小野君の圭一郎への告白に対する冷酷な反応が、ラストではかなりせつない、違った意味を持って見えたり、最初から最後までみっちりと楽しめた。
圭一郎がずっと引きずってきたものが解決するという話では実は無い。けれど、ある種気持ちの区切りをつけることが出来たようなラストだった。世の中全てが丸く収まることなんて無いけれど、そんな区切りが出来たことで、新しい人生(あるいはいつもの日常に)に踏み出せる。そんな漫画であったと思う。
そんな重い話が中心にありながらも、彼らの日常はとても楽しくてユーモラスで、その辺のバランス感覚がとても良いと思う。そして、とにかくケーキが美味しそうなのだ。読み終わったら無性にケーキが食べたくなっちゃった。それもイケメンだらけのケーキ屋に行きたい。(馬鹿)
そういえば私の誕生ケーキを食べてなかったな。などと、豚への道を思う「西洋骨董洋菓子店」であった。
いいね~、よしながさん。次はフラワーオブライフかな~。
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