L'Oneiropompe / 夢先案内猫

L'Oneiropompe / 夢先案内猫

大鴉  (二)  ポー




大鴉 ・・・ 四重奏(一) の続き


エドガー・アラン・ポー の詩 『 大鴉 』を
ギュスターヴ・ドレ の、この詩の為の挿入画と共に


原文 (Old English)

日夏 耿之介 版 ( 夫が傾倒 )
(一部、入力不可の漢字は、ひらがな入力しています。)


インフォシーク自動翻訳 版
(一部、インフォシーク翻訳不可の単語は修正しています。)


夢先案内猫・現代 版

以上の四重奏で 引き続き お楽しみ下さいませ

それでは、はじまり、 はじまり・・・

大鴉 05


And the silken sad uncertain rustling of each purple curtain
Thrilled me, filled me with fantastic terrors never felt before ;
So that now, to still the beating of my heart. I stood repeating
" 'Tis some visitor entreating entrance at my chamber door,
Some late visitor entreating entrance at my chamber door,
This it is and nothing more. "


紫丹の帳、綺窓かけのきぬふとありて、
惆しげにさゆらぐとみて慄然たり。
世にためしなく畸恠なる悚懼に身内わななきて。
偖いまはとて、小胸の動悸しづめばやと儂彳みて言擧げす。
「稀人のこの房室の扉を入らばやと、
さこそ呼ばうてあるならめ。
小夜更けてこの房室の扉をまれ人の入らばやとこそなすならし。
さこそよ、いかでことのあらむ。」


そして、各々の紫のカーテンの絹の嘆かわしい
不確かなさらさらいう音私をぞくぞくさせました
私を決して感じられない素晴らしい脅威で満たした ;
それで、現在それ(私の心臓の鼓動を静めるために)。
私は、繰り返して立っていました
「私の部屋のドアで入ることに願っている一部の訪問客だ
私の部屋のドアで入ることに願っている一部の遅い訪問客この、
それはそうです、そして、より多くの何もない。」


紫のシルクカーテン、悲しげに定めなく、
さらさらとかすれる音が、僕をぞっとさせ、
今まで僕が体験した事ない異様な恐怖に覆われた。
僕はそこに佇みながら、胸の動悸を静めようと繰り返した。
「僕の部屋のドアを叩いている、
夜更けに誰かが、僕の部屋のドアを叩いている。
だだそれだけだ、それ以外の何でもない。」


大鴉 06


Presently my soul grew stronger ; hesitating then no longer,
" Sir " , said I . " or Madam, truly your forgiveness I implore ;
But the fact is I was napping, and so gently you came rapping,
And so faintly you came tapping - tapping at my chamber door,
That I scarce was sure I heard you. "
here I opened wide the door,
Darkness there and nothing more.


率然と心はとみに安怡ぎていまはためらふ事由もなければ、
「雅丈か内君か得判ねども、ひたに恩宥を願ぎまつる也。
さはれ寔に交睫みてありし折柄、
いとも仄かに叩叩と訪ひたまひたれ。
いと秘やかにほとほとと、この房室の扉をほとほとと、
聴きがてにこそ來たまひつれ。」と、
扉をさつと掻い放てば、黯澹として、かげだもなき。



まもなく、私の魂は、より強くなりました。
もはやそれから躊躇しないこと、私が言いました。
「殿方または貴女、本当に私が嘆願するあなたの容赦、
しかし、実のところ、私は居眠りしていて、
そして、穏やかに、あなたは打って来ました、
そして、かすかに、あなたは軽く打って来ました。
私の部屋のドアをたたいて、
その私は不十分な私があなたの話を聞くと確信しました。
ここでは、私は広くドアを開けました。そこの暗闇とより多くの何も。



やがて 僕は 落ち着きを取り戻した
そして躊躇う事なく 言った。
「一体 どなたでしょう、 失礼致しました
うとうとと していたもので、貴方に気づきませんでした。
貴方はとても控えめにこつこつとドアを叩いていましたから・・・、
僕が聞き取るのがやっとな程に・・・。」
僕は ドアを開けてはみたが、
辺りは闇に覆われ 何(の姿)もない。



大鴉 07




・・・  つづく  ・・・



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