コリン・ウィルソン ( 画像は ウィキペディアにリンク )
16歳で退学して・・・ 様々な仕事に就き その間に読書と執筆を続け・・・
1956年 20代半ばに 実存主義的な危機を描いた 「 アウトサイダー 」 を発表
その後 精力的執筆活動により 数々の本を出版している
文芸評論 / 殺人事件の研究 / オカルト事例の研究 / 哲学や心理学 / 小説
「 新実存主義の道 ~ コリン・ウィルソン著作リスト 」 にリンク
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「 性のアウトサイダー 」 英語版 (私) 日本語翻訳版 (夫) 持ってます
文芸上 名作・迷作と言われる作品と その原作者に関して
コリン・ウィルソン独特の切り口で あれこれ 書かれています
コリン・ウィルソンは ( 上記の本の日本語訳者・鈴木晶氏も書いていますが )
良く言えば博学 悪く言えば広く浅くの人です
彼の論説は 良く言えば斬新 悪く言えば驚くほど単純で図式的です
でも 面白いです!
コリン・ウィルソンは
特に 実存主義の先駆者と言われているロシアの思想家・作家のドストエフスキーに関して
いろいろな角度から 書いていて 驚かされます
ドストエフスキーの父親は 農民に 股間を銃で撃たれ 殺されています
それだけの恨みをかう事をしたのでしょうか・・・
「 性のアウトサイダー 」 では
マルキ・ド・サドから 三島由紀夫まで取り上げられていますが
ドストエフスキーに関する事を 少し 抜粋して 紹介したいです
以下 抜粋文
ドストエフスキーの伝記作家たちは
彼が少女をレイプしたことに 死ぬまで罪の意識を持ち続けていたのではないか
と推測している
たしかに ドストエフスキーは 恥とか罪をしきりに強調する
なんらかの性異常 恐らくは異常幼児愛を慎重に隠蔽しているのではないか
という疑いが出てきても無理は無い
「 白痴 」 のある章では お茶会の席上で 登場人物全員が
今までに犯した最も恥ずべき行為を告白する
「 悪霊 」 から削除された 「 スタヴローギンの告白 」 という章では
バイロン的なプレイボーイであるスタヴローギンが
自分が恥を知る事が出来るかどうかを試すだけの為に
ひどく貧しい小役人から金を盗んだと語る
また 少女を陵辱した挙句
彼女が首を吊って自殺するのを見殺しにした時の様子を語る
「 罪と罰 」 の登場人物であるスヴィドリガイロフもまた 少女をレイプして自殺させる
ドストエフスキーは みずから 恥のうちに悦びを見出していたように思われる・・・
えっ!? ホントかな?
じゃあ・・・ ホントか嘘か ちょっと 読んでみようかなぁ・・・
私は そんな疑問から 実際に ドストエフスキーの本を いろいろ読みました
「 罪と罰 」 「 カラマーゾフの兄弟 」 「 白痴 」 「 悪霊 」「 地下室の手記 」
ドストエフスキーの本は 人間の葛藤を描かれていて・・・ 重い感じがしますね
コリン・ウィルソンの本は 何かに興味を持つキッカケとして 面白いです
ちなみに 「 性のアウトサイダー 」 の中で
谷崎潤一郎はマゾ 川端康成は処女愛好家と書かれています (苦笑)