2015年05月04日
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カテゴリ: 【  ほん  】
(あらすじ)以前も書いたが、専門書や過去の新書系の本などを次々と自炊“代行”サービスの業者に送って、本棚の整理をしている。

■ところが、数冊送り返されてくる書籍があり、理由は「著者が自炊代行に同意していない」と言う旨が書いてあった。自炊と言うのは、所謂「私的コピー」なのだから、著者には悪いけど拙者が買った本を拙者が電子化するんだからなんで因縁をつけてくるのかいな、と思って調べたら、なんとグタグタの業界事情があった。

■何から話せばいいのかわかんので、弁証論治しやすくするために時系列にならべてみる。素人なので、記述漏れ御面。


■まず、自炊についての概略は Wikipedia をどうぞ。


■さて、
 2010年ぐらいから、スキャナーなどの技術が進歩して、書庫の空きに苦しむ読書家が、本をデータ化して、書籍そのものは廃棄する流れが広まった。

 スキャンはやればわかるが、裁断とスキャンで非常に手間がかかる。
 それを請け負う会社が、スキャン代行会社:自炊代行サービスが広がる。


2011年9月、作家が連名でスキャン代行会社宛に、公開質問状が送りつけられる。


出版社からスキャン代行業者への質問状を全文公開、潮目は変わるか
************


■↑ ここには反対している作家さんたちのリストがあります。この作家さんたちの本は、もう廃棄するしか無いと言うわけです。


■→結果、
 1 作家の意にそぐわない会社を訴えた。
 2 自炊代行会社が多く潰れた。


■いろいろあって、2014年10月の段階で、スキャン代行は「私的複製と解釈することはできない」と言う判決。


■つまり、自炊代行って著作権法違反なの?!

→「 おそらくそうでしょう


■いやもうなんともバカバカしい状態になってしまった。




■古本屋を許可しているのに、データ化を許可しないというのは、いったいどんなバランス感覚なのかわからない。

■たぶん、出版社あたりが危機感を感じて、作家さんたちを煽って仕掛けたんだと思うような流れなんだけれど、自炊代行サービスには、通常一冊200円ほどかかる。
試しに、某有名作家さんの「全20巻セット」を調べたら、3000円未満。
これはもう「読み終わったら捨てろ」と言うことで、また読みたくなったら中古を買うか漫画喫茶に行けば良い、と言うことになり、出版社や作家さんには同じく利益にならず、ただ単に読書家の自炊を「苦労して一冊ずつ自分でやれ」と言うなんか嫌がらせのような悪意を感じてしまい、非常に気分が悪い。


■ネットでばら撒かれる危険と言うが、これは悪意の第三者の話で、実質的に防ぎようがないし、現在ではトレーサビリティもしっかりしているので、「誰がコピーした本か」と言うのはすぐ足がつく。通常の書籍でもコピーされてしまうんですぜ?





■だったら、出版社が「自炊代行」のサービスをするか、出版社からの委託業者契約をすれば喜かった。「違法」と言う判決が出てしまった後ではもう後の祭りなのである。


■何をいいたいか言うと、 「反対派」の作家さんたち の本は、結局捨てる以外に道がなくなるので、なんか買い控えしてしまうと言う悪影響を早くも私の心に影を落としたのである。


                                ----螺旋堂、不始末!



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最終更新日  2015年05月04日 23時40分46秒
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