~mi-chan's space~

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小4:最後の席替え






小4:最後の席替え


  「じゃあ今から4年生最後の席替えをします。」

  (…えっ、…あ…そっか、席替え……)

  何の根拠も無く席替えはもう無いと思っていた、いや席替えということ自体の存在をすっかり忘れていた私

は田原先生のその一言に一瞬頭が真っ白になった。(嫌や!)とっさに浮かんだ感情だった。

  今回の席替えの方法はこうだった。まず男子は全員廊下に出て女子だけが教室に残る。女子は自分の席

を好きなように(←列は限定されるが)決め、全員決まったところで今度は男子と交代する。まずは女子、私も

自分の席をどこにしようかすこし迷って座った。次は男子の番だ。廊下で待っているあいだ私はずっと心の中

で叫んでいた。(あぁーっ、もうほんまに席替えとか忘れとったし!!何でなん?席替えもうせーへんでええや

ん!!4年生最後までこのまんまの席でええやん!!)そこでふと気がついた。

  (…あれ?…何で私こんなに席替えやりたくないって思ってんのやろう…)

  すこし冷静になってゆっくり考えてみた。(今の席…うん、たしかに今の席はめっちゃ楽しいねん。給食ん時

とかもほんま。いま私の隣長本やけど、席替えしたら隣じゃなくなるんやろ…。それが嫌やねんて……。)

  そこで私の思考も動作も止まった。

  (…えっっ!?!?ちょっと待て、私今なんて…。えっ…何で??)

  いま自分が何を思ったのか、すぐには到底理解できなかった。

  (何で?何で?…まさか…ちょっ…ええっ!?うそ…私……長本…のこと……) 

  「はーい、女子入ってきて。」男子はそれぞれ選んだ席に座ったまま、教室に入っていく女子がさっき決

めた自分の席についていく。(長本は…?)目で必死に探しながら自分の席へと向かう。

  (っ!?!?私の通路あけて隣や!!)

  残念なことに(机をくっつける)隣同士にはなることはできなかったが、通路を挟んだ左隣に長本がいる。

嬉しくて嬉しくてたまらなかった。「え、川中ここ?また隣?先生~、なんか俺あんま席変わってへんわ~。」

笑いながらそう言った長本の言葉に(私はめっちゃ嬉しいわ♪)そう思いつつ、このとき自分の気持ちにはっき

り気づいたのだった。    


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