いつかはカナダ犬と北京生活

いつかはカナダ犬と北京生活

五、それはいつもの店内で

五、それはいつもの店内で


 スタバに通い始めて1ヶ月が過ぎたある日、私はいつものように何時間も居座っていた。学校のテキストや新聞を持ち込み、ここで勉強するのが日課になっていた私。気になる彼がいる日は、集中できないどころか、不思議と勉強もはかどった。

 その日も、午後3時半から勤務を始めた彼。晩班(遅番)らしい。私は、いつも決まってカウンター横のテーブル席に座っていた。この席からは、ガラス越しに買い物客が観察できておもしろい。何より、カウンターの中の店員がよく見える(爆)。もちろん、店員目当てに通ってきていると思われては来づらくなってしまうので、私は細心の注意を払って「こっそり」彼を目で追っていた。

 午後6時を過ぎると店内はがらがらで、店員もかなり暇そうにしていた。店員同士しゃべったり、雑誌を読んだり、メールを打ったり。私はいつものように勉強に没頭するふりをしながら、ちゃっかり彼を目で追う。もちろん気づかれてはいない(はず!)。

 と、それは突然、彼がこちらに歩いてきた。‘えっ、ななな何??’うろたえる間もなく、彼が私の横に立ち・・・。

続く→


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