sour grapesさん
>偵察衛星で、根拠地を察知して、叩いて欲しいですね。
-----
日本もようやく自前で偵察衛星を持てるようになりました(涙)。対某国弾道ミサイル対策のためだそうですが、我国の安全保障問題対策に柔軟に運用していただきたいものです。

根拠地を叩くのは現行法では無理ですし、国際法でもややこしいので、残念ながら公海上でトッ捕まえるしかありません。そういう面での運用、根拠地を監視して出てきた船を待ち伏せするとか、をして叩きのめすのが一番ですね。 (2006年06月06日 02時50分59秒)

濫読屋雑記

濫読屋雑記

2006年06月02日
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今日のニュースで少々嬉しい出来事がありました 日本政府が、武器輸出三原則を緩和してインドネシアの沿岸警備隊にテロ・海賊対策のための巡視船を3隻、供与することが決定されたのです

このブログでも度々取り上げていますが、 日本を取り巻く海は最近かなり物騒です 。インドネシアは、日本近海ではない!とおっしゃる方、 日本に輸入される物資の大半はインドネシアのスマトラ島とマレーシアに挟まれた、細くて浅い (最近の大型船は喫水が深くて、満潮時の一定の時間しか航行できないそうです) マラッカ海峡を通ってやって来ます 。で、 このマラッカ海峡が海賊の巣なのですよ 。馬鹿でかい商船が座礁や衝突の危険を避けるため、海峡をノロノロと進んでいると、小船が近いづいて来て、舷側に竹梯子や縄を引っ掛けてAK自動小銃を肩にかけて乗り込んでくるわけです。現地の漁民が臨時収入的に襲った場合は、金のものを奪い取るだけで済むのですが、組織的な海賊、犯罪集団となると船と積荷ごと奪い去り、船は塗装と船籍書類を偽造して積荷共々売却、乗組員は・・・、運がよければ アランドラ・レインボー号事件 のように救助されますが、下手をすればお魚さんのご馳走となってしまいます。この辺りの話は以前にも紹介した 山田吉彦 著『 海のテロリズム 日本の国境 』(新潮社、2005年も読んでみてください)。

さて、この巡視船を供与されるインドネシアですが、この国の海上の治安を守る組織は、海軍と沿岸警備隊(名称は少し違うかもしれません)です。 インドネシアはその国土の特殊性、大小数百の島々から成り立っている他民族国家、という条件のために、ASEAN諸国の中では量的にはタイと並ぶくらいの軍備を保有しています 。最も 質は何とかやっていける程度のレベルです 。インドネシアの現在の主力艦の大半は、旧東ドイツが潰れてドイツ連邦共和国になった時に、当時のドイツ政府が東ドイツの軍備を一掃するためのガレージセールで、まとめ買いした艦船が大半です。当然、北海・バルト海仕様の装備から、インドネシア向けの仕様に変更されて、武器もフランス製(ミストラル対空ミサイルとか)、スウェーデン製(ボフォーズ57mm砲など)に変換されていますが、如何せん、艦の使用年数がだいぶと経っているので相当ガタがきている船もあるはずです。おまけに、年中どこかでドンパチが起きている国ですので、どれだけ艦があっても足りません。

そこで、 日本政府が巡視船を供与して、しっかりとマラッカ海峡周辺の治安を維持して頂戴、ということになったのです 。これまでも、南シナ海には海上保安庁のPLH(ヘリコプター搭載巡視船)が毎年、出掛けて各国との合同訓練や警戒活動をしていたのですが(私は、実際に作戦を行っているのでは?と疑っています。誰の目も届かない海の上ですからね。)、それでは、手間もお金も掛かるので、恒常的な対策として巡視船が供与されることになったのでしょう。そもそも、 インドネシア沿岸警備隊には日本から訓練など指導のために海上保安官が派遣されていますし、インドネシアからの留学生も海上保安大学校で受け入れているので、そういったパイプがしっかり出来上がっている訳です (この辺りの事情は、 小峯隆生 著『 海上保安庁特殊部隊SST 』(並木書房、2005年)に紹介されています)。 日本は外交下手ですが、少なくとも東南アジアでの海上交通の維持のための治安対策では、旗振り役を立派に努めています。さすがは、大日本帝国海軍のDNAを受け継いだ海上保安庁、軟弱で近視的発想しかできない外務省とはえらい違いです (最近は、少しマシにはなってきましたがね)。

この 供与される巡視船ですが、どのくらいのものになるのか大いに楽しみですね 私的には、「つるぎ」クラスになると思います。このくらいの方が、狭い海域では使い勝手がよさそうですので

政府は、この供与を予定している巡視船が防弾ガラスを装着し、一般の船に比べ厚い装甲となっていることから「武器」に当たると認定しました 。まぁ、妥当ですね。 ひょっとしたら20mm機関砲や照準装置、レーダーなども装備して「供与」するのかもしれません 。そして、予算は政府開発援助(ODA)からです。ODAから外国に武器を供与する初のケースとなるそうです。 役立たないダムやら無駄なパソコンを送ったりするより、ずっと効率的な使い方で、且つ、日本の造船業界も助かる、一石二鳥の効果があります 。日本は馬鹿らしいことに、これまでの武器輸出三原則は外国への武器の輸出を事実上禁止していたのですが、「 テロ・海賊行為の取り締まりなどに用途を限定する 」こと、「 日本の同意なしに第三国に移転しない アメリカがタリバンにばら撒いたスティンガー地対空携帯ミサイルのように鞄につめて持ち運べるような代物ではなく、訓練された組織化されたプロでないと運用できない武器ですので、しっかりと監視は出来るでしょう 。曲がりなりにも船です。あんな大きなものを如何こういようと思っても、偵察衛星があるのですからそう簡単には悪用されないでしょう。 むしろ、インドネシア側がテロ・海賊行為の取り締まり以外に用いる事の方が怖いですね (まぁ、余った艦船はそっち方面に流用されるのでしょうが)。

そんなこんなで、「 インドネシアに巡視船供与 」について簡単な雑感を書いてみました。次は、 中古の護衛艦を供与してみては如何でしょかね。それがダメなら、昔の海上自衛隊がアメリカから艦船を貸与されていたように、インドネシアに貸与するとか 耐用年数が過ぎる前に練習艦籍に入れて、その後はスクラップでは艦が可哀想ですからね


海のテロリズム 日本の国境 海上保安庁特殊部隊SST


それから、『 海上保安レポート(2006) 』が発売中です。日本を取り巻く海の状況を的確に知りたい方は、目を通されるとよいと思いますよ。





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最終更新日  2006年06月03日 05時27分03秒
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>偵察衛星があるのですからそう簡単には悪用されないでしょう。  
sour grapes  さん
偵察衛星で、根拠地を察知して、叩いて欲しいですね。 (2006年06月03日 19時25分51秒)

Re:インドネシアに巡視船供与!です(06/02)  
余菱  さん
ボーイスカウト時代の友人が海保にいるのですが、土左衛門拾いが辛いそうです。
ちなみに別の友人は神戸大学を蹴って防衛大学校に進みましたが、鉄っちゃんの彼をその道に進ませたのは私です。 (2006年06月03日 19時53分30秒)

Re:>偵察衛星があるのですからそう簡単には悪用されないでしょう。(06/02)  
花開富貴  さん

Re[1]:インドネシアに巡視船供与!です(06/02)  
花開富貴  さん
余菱さん
>ボーイスカウト時代の友人が海保にいるのですが、土左衛門拾いが辛いそうです。

私の友人は警察に奉職していますが、やはり死体の処理は辛いそうです。伯父も警察官で鑑識にいたのですが、それはそれは凄まじきものだったそうです。

>ちなみに別の友人は神戸大学を蹴って防衛大学校に進みましたが、鉄っちゃんの彼をその道に進ませたのは私です。
-----
警察に奉職している友人の父親が海保の偉いさんです。海保は、全国あちこちに異動されるので、某県警に入ってしまいました。私の周囲には、結構公安職の人間が多いですね。自衛官もいますね。海自の人間で、去年、遠洋航海でタイなどの東南アジアに出掛けて、その時の土産話を聞かせてもらいました。
(2006年06月06日 02時58分27秒)

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