みなさま、お久しぶりです。元旦に更新して以来になります。ちょっと、1月中は書道の関係で忙しかったのと、それが終わったら鬱がまたひどくなって学校と家との往復と仕事でいっぱいいっぱいでしたので、長らくお暇をいただいていたわけです。
ということで、今日は体調が悪かった時に読んでいた本を紹介していきます。まずはタイトルにある 村山早紀 さんの『 海馬亭通信 』(ポプラ社、2012年1月)です。
続いては、 沢村凛
さんの『 瞳の中の大河
』(角川書店、2011年10月)を紹介しましょうか。著者名の「凛」の「示」部分は正しくは「禾」ですが文字化けすると困るのでこうしました。
さて、著者の 沢村 さんは第10回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞した作家さんです。ファンタジーノベル大賞や本屋大賞(最近、選考が怪しくなってきていますが)などの受賞作やノミネート作品の著者をチェックしていた時に検索でヒットした中で面白そうな本だっので、購入したうちの一冊です。
内容はといいますと、端的に表すなら歴史大河ファンタジーです。で、いつものごとく紹介へと入りますと、この本の主人公は アマヨク・テミズ という軍人です。舞台はインド・イスラム系ぽい架空の王国です。主人公は貴族の血をひくものの、出生に複雑な事情を抱えています。その テミズ 少尉は軍学校を卒業し、西の駐屯地へ向かう小隊の隊長として赴任します。そこで少尉に下った命令は、王家の宝を盗んだ者たちの捜索でした。少尉は、野賊の六頭領のひとり、 オーマ の仕業であることを直感するも、逆に盗賊たちの策略にはまり、捕えられてしまいます。伝説の野賊として名高い オーマ との出会いをきっかけに、 アマヨク・テミズ の波乱に満ちた運命が幕を開ける、という感じで物語は始まります。
この小説の面白いところは登場人物の心理が描写されず、その行動に納得がいかないように見える部分も多いところです。ですが、それがかえってリアリティを高めているように感じます。またそこに、あれこれとその登場人物たちの心中を想像する楽しみもあると思います。ですから人によって、登場人物の心中の解釈は分かれるでしょう。しかし、それを差し引いても本作は面白いです。まず、導入部での主人公と盗賊の首領 オーマ 、そしてその部下の女性、 カミーラ の登場の仕方とそのやり取りが上手で一気に物語に引き込まれます。主人公の アマヨク・テミズ は、国のために平和を取り戻すためなら愛する人を傷つけることも厭わないという人物です。ですので、恋人や息子とも敵対する場面があるのですが、そこが物語を盛り上げるのですよね。そして、 自分の計画が失敗し自身が反乱軍の汚名をかぶろうとも、国と民の為に理想の社会を築くために生き抜いく主人公がカッコ良いです。 また、 理想の為に力強く生きる主人公を魅力的に描いている本作ですが、それが出来ない弱い人間にも作者の愛は注がれているのが素晴らしいと思いました。 主人公の無骨ともいえる生き様を軸に、物語には、権謀うずまく貴族達の争い、父親との相克、道ならぬ恋、ラストシーンでの謎解きなど、 活劇としてのおもしろさがふんだんに盛り込まれている読んでみて損はしない作品に仕上がっています 。
という感じで、今日は文庫本2冊を紹介しました。それから疲れのためか、パソコンの細かい字が見にくかったのでフォントを一つ大きくしたのですが・・・見やすくなったでしょうか?では、そんなこんなで、今日はこのくらいで!
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