サリエリの独り言日記

サリエリの独り言日記

2011.01.14
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カテゴリ: 健康
 じつはここしばらく、家族がA型インフルエンザに罹って、いささか気分がナーバスになっていたのです。私自身はなぜかこれまで記憶にあるかぎり、かの症状に看られる突然の熱発とか、激しい咽喉部の痛みというものを体験したことがないのですが(腹部および、足の痛みはしょっちゅうですが)、はた目で見ても熱の出かたと咳の激しさは尋常じゃなくて、部屋じゅうがウィルスで蔓延しているかに思える。
 「換気をせよ」とはよく言ったもので、要は「汚れきった部屋の空気を外気で希釈せよ」ということでしょう。それと「部屋の湿度を50~60%に保て」というのは、ウィルスの飛散を出来るだけ不活発にするという意味で、たんに咽喉部を保護するということではなさそうです。いずれもウィルスそのものの退治にはならないけれども、罹患するチャンスを出来るだけ低減するというところに意味があるようです。

 さて、そういうわけで我が娘は、病院から生まれて初めてタミフルなる抗ウィルス薬を頓服薬とともにもらって来たのですが、何しろ私も含めて家族全員この新薬を見るのは初めてというわけで、その服用には神経を使わざるを得ない。例の「副作用で窓から飛び出るかもしれない」というやつです。我が家は共同住宅の二階なので、別に飛び出ても死ぬことはないでしょうが、だいいち近所迷惑だし、わざわざ痛い目に合ういわれはない、かと言ってベッドに括りつけておくわけにもいかないので、結局誰かが(親が)至近距離で見張るという仕儀に相成ります。
 たまたま家内の仕事が休みだったので、これ幸いと私は家から避難して来たのですが、家内には(気休めでも)かねて取り置きのSARS対策用のマスク(アヒルの嘴様の)を着けさせて一日中見張るという騒ぎになりました。抗ウィルス薬は感染後二日以内でないと、ウィルスが増殖しすぎて効果が出ない由で、これの判断がまた微妙であるうえに、たまたまその日が休診日だったりすると、わざわざ遠方の救急医院まで出向くというのもなかなか億劫なのです。

 それにしてもインフルエンザの熱発は激しいですね。こちらが予期する以上の体温上昇が続いて、そういう時のために頓服薬を使うのだそうですが、「8度5分以下では使わないでください」というのは、例えば平熱が普通より多少低い人はどうなの?という疑問がわき上がって来るし、高熱で苦しいのならなぜ使ったらイカンのか?という話になるのですが、「頓服」というのはあくまで対症療法であって、病気そのものの改善につながるわけではない、よほどの高熱で頭がオカしくなりそうなとき以外は使うものじゃないそうです。
 早い話、ヘンに多用すると、かえって症状が長引いたり重くなったりすることもあるらしい。

 このあたり、やはり生命の抗体反応というか、恒常性維持機能(ホメオスタシス)が微妙なバランスで働いていることを考えざるを得ません。つまり熱発は「病原体が起こしているのではなく、病原体をやっつけるために身体のほうが起こしている」ということなのです。生命が恒常性維持を快適に行っていけるのが、平熱(36℃~37℃)の時なのですが、これは同時に細菌やウィルスにとってもその増殖にとっても、きわめて居心地の好い温度環境だということ(というより、ウィルスにとっては、寄りつく細胞が快適な状態でないと増殖できない、ということですか)で、体のほうはそれを抑止するために体温を少し上げる。
 普通の風邪のようなときは、1℃ほどの体温上昇で抑え込むのですが、インフルエンザのように増殖力が極めて強いウィルスの場合、それでは追っつかないので、アッという間に激しい熱発を呈するということでしょう。このとき身体は自身の組織が高熱で多少やられても、ウィルスをやっつけるのを優先するようです。高熱は細胞にとっても脅威なのです。
 ということは、これは自身の組織を痛めつつも、それに優先して外敵をやっつけようという、いわば「せめぎ合い」の構図なので、したがって風邪やインフルエンザでは細胞修復のための栄養補給が欠かせない、ということなのでしょう。これは例えば「食あたり」の場合は、胃腸への供給は完全にストップして臓器の負担を失くし、栄養は点滴で補給するというのと対照的ですね。


 さて、その当該のタミフル、様子を見ているとさすがに良く効いて、服用二日目にはほぼ平熱に下がっています。しかしこのように有意な効き方というのには、何となく不安も感じさせるので、あにはからんや、やはりアトピーというかたちで(「窓から飛び出る」ではなくて)副作用が出ているようです。このあたりは、しかし先ほどの身体自身の抗体反応といっしょで、「何もかも片方が一方的に利得を得る、などということは、本来この自然界にはあり得ない」、ということを紛れもなく示しているようで、しょうがないでしょう。
 しかし、今どきの風潮というのは、この「一方的利得」というのを当然(Winners Take All)と考えるのが、あたりまえなようで、こうした副作用一つ出ても「医者の処置が悪い」だの「政治が悪い」だのと、あっという間に「他責」的に原因を求めるのが普通なようですね。






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Last updated  2011.01.14 12:07:22
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TNサリエリ @ Re[1]:Kyoto Tachibana High School Green Band 10.(09/07) ナガノさんへ  コメントいただき、ありが…
ナガノ@ Re:Kyoto Tachibana High School Green Band 10.(09/07) 2年遅れで、この文章を読んで泣けてしまっ…
TNサリエリ@ ふたたび、コメントありがとうございます。 cocolateさんへ 私自身、彼女の演奏に刺激…
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