トカトントン 2.1

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2007/05/20
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テーマ: お勧めの本(7892)
カテゴリ: 読書
machiyama(1)第1章 「2001年宇宙の旅」 映画史上最大の「マジック」のタネあかし
第2章 「俺たちに明日はない」「卒業」「イージーライダー」 ニューシネマという反乱
第3章 「猿の惑星」 猿が猿を殺すまで
第4章 「フレンチ・コネクション」「ダーティハリー」 アウトロー刑事の誕生
第5章 「時計じかけのオレンジ」 レイプとウルトラ暴力とベートーベンがオレの生きがい
第6章 「地獄の黙示録」 戦場は本当に「地獄」なのか?
第7章 「タクシードライバー」 孤独のメッセージ
第8章 「ロッキー」 70年代をノックアウトした男
第9章 「未知との遭遇」 星に願いを



■黒い石のおかげで猿が道具を発見してね、骨は宇宙船になって、コンピュータが人間を支配しそこなって、人間は木星を目指すんだ、するとそこには新しい人類が現れるってわけ。

■喫茶店で彼女にそんなことを話した後で途方に暮れたことがある人なら是非一読を勧めたい。実はあの宇宙船は核ミサイルを登載した軍事衛星で、キューブリックのシナリオの初稿にはナレーションがついていて、モノリスにはそういう意味があり、スターチャイルドはボーマンの生まれ変わりで、ツァラトゥストラこそこの映画のテーマだったなんてことはこの本を読むまでは知らなかった。

■著者は町山智浩氏、ひとつの作品に対して膨大な文献をあたり、それがスクリーンに映し出されるまでのエピソードを丹念に紹介してくれる。作品ができるまでには脚本家の努力があり、監督の決断があり、プロデューサーとの出会いがある。本書に紹介される名作たちも様々な紆余曲折があって名画たらしめたのだ、という解説が面白く、ひとつひとつ読み応えがある。

■たとえば歌舞伎や能を鑑賞する際に音声ガイドなるイヤホーンを装着してそれに見入ることはある意味興ざめな部分がある。でも、正しく鑑賞することがその作者に対する礼儀でもある映画も存在することはたしかであると思う。

■12本の映画は全部見ているが、全てにおいて、なるほど、なるほどと、腑に落ちる解説だった。特に「時計じかけ」と「タクシードライバー」の記述には目から鱗。氏の続編である80年代編「ブレードランナーの未来世紀」もあわせて購入したが、これから読むのが楽しみである。

■本書を読んでから映画を見るか、映画を見てから本書を読むかは、それぞれが決めれば良い。でも明らかに分からず終いにしておくには惜しい名画ばかりである。これはまさに「Don't Think, Feel」ではなく、「感じるな、考えろ」と語りかけてくるような本であると思う。





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Last updated  2007/05/20 09:33:05 PM
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読まなくては!  
フィンち さん
キューブリックは好きな監督ですが、「2001年~」は いくら観ても理解できなかったのです。
「時計じがけ~」はわかったんですけどね…
作り手の意図が理解できないと申し訳ない気持ちがいっぱいになってしまう私には、読んでおかなくちゃな本です。
近々探してみますね!
毎度のことながら デヘ兄さん、さんきゅう☆ (2007/05/20 11:35:28 PM)

へ~~  
SEAL OF CAIN  さん
タイトルを見て、映画の見方って教わるものなんですかい?!なんて思ったのですが、にゃるほどですね。
2001年は私もいまだに良くわからないので、ここの所は読んでみたいです。

しかし・・・これ読んで、さも最初からオレはこんな事までわかってるんだぜ、的に自慢げにうんちくたれるスノッブなバカ男が出現しそうな予感もしてしまいます・・・
「あ、それあの本に出てたねー」とかって返してやったり、そいつが言おうとしてる事を先を言っちゃったりしたら、おもろいかも、ですが・・・。 (2007/05/21 12:55:46 AM)

この人のHPものぞいてみて下さい。  
フィンちさん

>作り手の意図が理解できないと申し訳ない気持ちがいっぱいになってしまう私

そういう姿勢は見習いたいです。つい、わからないわたしよりもわからせないあなたに向いてしまう気持ちの方が強くなりがちですからね。えらい! (2007/05/21 09:31:57 PM)

是非御一読を!  
SEAL OF CAINさん

町山氏曰く、「映画に関する文章でメシを食っている者の仕事です。試写会で観た映画の感想文を書いてるだけじゃバチが当たります。」ということです。
たしかに、鵜呑みにするものではないと思います。しかし、文献の読み込みや自身の監督や役者へのインタビューなどで傍証は確かなものがあります。
個人的には「2001年宇宙の旅講義」(平凡社新書)よりもわかりやすかったです。

>自慢げにうんちくたれるスノッブなバカ男

そうならないように気をつけたいと思います。(笑) (2007/05/21 09:40:41 PM)

Re:<映画の見方>がわかる本 / 町山智浩  
ちびぱく さん
マイミクの町山氏の本を紹介いただきありがとうございます^^ (2007/05/23 03:22:06 PM)

どういたしまして  
ちびぱくさん

詳しいことはよくわかりませんが、お役に立てたなら幸いです。(笑)
辛口批評で知られる方のようですが、この書は読みやすく、ためになりました。 (2007/05/23 09:12:29 PM)

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