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解説・戸辺誠七段
21時くらいから観始めたかと思うんですけど…永瀬九段が押してはるな~と
思ってたら終盤に色々ありまして…
てっぺん回っちゃって順位戦だな~みたいな。
感想戦も盛り上がりガッツリされておられる途中で寝落ちしました(爆)
天彦九段は四間飛車からの角交換する流れに。
過去の公式戦対戦は全13局で、永瀬九段からみて8勝5敗だそうです。
北野:「6月になって順位戦始まるというのは棋士にとって
どんな季節感といいますか」
戸辺:「やっぱり気が引き締まるというか…リーグ表が決まりまして
(できる前から)そわそわしてる。GW前後からそうなる感じが」
(一年間の)フルマラソンみたいな、と例えておられましたね。
北野:「このお二人かなり縁が深いと…その辺りのエピソードを
楽しいお話しを頂けると」
戸辺:「ハードル上げないでくださいw」
一年位前から天彦九段は飛車を振っておられますが…
戸辺:「結構どこにも振れますからね天彦さんの場合、色んな筋に。
…(相手は)嫌なんじゃないですかね」
北野:「豊島さんも(名人戦)第五局は四間飛車振りましたけど…
いかがでしたか?」
戸辺:「嬉しかったですね…実際難しい将棋でしたが」
戸辺:「北野さんそもそも居飛車振り飛車どっちですか?」
北野:「爆笑オールラウンダーといいますか」
「矢倉&中飛車党ですね」
戸辺:「いいじゃないですか、いいとこどりというか」
研究について、棋士は一人でやってるイメージがあると思うけれども
研究パートナーの影響も受けていて、それが実戦棋譜にも現れるそう。
こういう事考えてるのかな~自分もやってみよう的な。
戸辺:「天彦さんの将棋で多いのは40%位でついていって
(62手目現局面もそうなっているが)崩れずにしぶとく粘り強く
指していって最後まで戦って勝つっていう。貴族って言われて
ますけど泥臭い感じですよね」
昔の先生方はAIもない時代に形のよい囲いや局面を研究して何十年も
よい形として残っているのが凄いですね、とコメントされてましたね。
さて、放送中に山本博志五段が登場。
(ご自分の順位戦終了後に立ち寄られたそうです)
北野:「先程ちょっと木村美濃の話をね」
戸辺:「スペシャルゲスト」
「(天彦さんが)4七銀型だったんですよ、山本調じゃないですか」
山本:「私のコメント出来る範疇じゃないw」
戸辺:「私も8三金上がれないって話を」
山本:「やっぱ上手く指したとしても最後着地出来ないですよ、受けに自信がないと…」
戸辺:「居飛車出身ならではの」
戸辺攻めのお話しも。
大技を繰り出すために序盤我慢してる、とかw
戸辺:「奢るために貯金するみたいな」
山本:「(自分の場合)三間飛車なら勝負になるんですけど他の振り飛車
やった時にどの戦形にも一定の水準値が。スペシャリティが無いと
勝負していけないというか」
戸辺:「(天彦九段は)器用ですよね対抗系で居飛車やってて、ひっくり返して
振り飛車を持てるんだ」
棋士お二人でお話しされてると勉強会みたいな雰囲気ですね。
83手目まで進み永瀬九段の残り時間は1時間4分、天彦九段の残り時間は
36分…先手が4六歩を突いたところ。
戸辺:「しっぶいね~!」
「(AIは65%)対局者としてはちょっと良いけど…
(体感的には55%くらいかも?との事)」
「(自分が)子供の頃に(評価値)欲しかった。中継も無かったですからね」
「自分の頃って順位戦どうやって知ってたかな~?次の日の
新聞に結果が出たんですかね~?」
北野:「観戦記載ってましたかね」
後手陣は金と銀が逆形になっているそう。
戸辺:「天彦さんなら使いこなすのでしょう」
先手は4五桂。
戸辺:「こうやって堅実に着々とね前進していくってやっぱり得意ですよね」
後手は持ち時間が30分切ってきました。
戸辺:「あまり(天彦さんは)時間気にしない方かなって」
「(後手は)見た事ない宮殿を建てようとしてるか、凄いですね」
戸辺七段より永瀬九段は6こ年下らしいのですが
将棋センターなどでお若い頃から面識があるそうです。
戸辺:「どこまで話してよいか」
北野:「お話し伺えば伺うほど凄い人やなって。言葉を持ってる人でも
ありますし…凄まじいじゃないですか」
北野記者は永瀬九段のお父様にもインタビューされてるようですが…
戸辺:「(永瀬さんのお父様も)プロフェッショナルですよね」
「永瀬さんは後輩の面倒見良いですしね。一生懸命だったら蒲田へおいでって」
「私も永瀬さんの研究会がある日は覚悟を決めて、じゃないですけど
存在感がある将棋を指して…(研究会を)続けてもらってるので私の力になっている」
YouTubeのコメント質問タイムでは。
戸辺:「どっち持ちですか?って大事な質問なんですけど、これね難しいんですよ。
対局者の表情見てもらえば分かると思うんですが(両者)めっちゃ難しいと
思ってやってますよ」
「これ、もう互角ですよ。こんな感じでごちゃごちゃカオスみたいになって
きたら振り飛車がやや勝ちやすい。居飛車はもうちょっと抑え込んで
スマートに形を良くしなきゃいけない」
「残り時間の差は大きいですが」
(永瀬九段残り57分、天彦九段残り18分)
戸辺七段&天彦九段がお若い頃は、将棋観も全然合わなくて、文化系、スポーツ系と
好みの趣味も合わなくて全く正反対だったのが最近になって
”戸辺さんが若い頃から言ってた事がなんかちょっと分かるようになってきたんだよ”
フッと言ってくれる、自分が調子悪い時に(その一言でどれだけ)救われたか…とのお話し。
上は絶対的な羽生世代が居て、我々は羽生世代と戦うんだ、という気持ちで
そこを目指す同士だったけれども、時間も経って…と、エピソードが色々と出てましたね。
局面に戻り…
戸辺:「永瀬さんは7五歩を見て容易じゃないとギアチェンジした感じですね」
「…形が面白い分、振り飛車の伸びしろが高い気がするんですよね」
「藁の家が1秒耐えてくれれば飛車&銀&桂と持ってるから(後手は)勝負できるかも」
「永瀬玉は危険から遠のきましたが、その瞬間どうやって迫れるか。
あの(藁)宮殿どうやって崩すんだ?w」
AI評価値はずっと永瀬九段寄りだったのが最終盤に来て逆転。
戸辺:「藁の家できちゃった(上は宮殿ですけど下はスカスカw)」
「初めて見ました、こんな逆形あります?」
北野:「壁にしかなってない訳ですからね、横に効きが無いと」
戸辺:「桂馬いっぱい居すぎてくらくらしちゃいますね」
戸辺:「苦しんでなんか一手をひねり出す絞り出すみたいな…こうなってくると
研究とかじゃないですから、積み上げてきたものが1手でひっくり返っちゃうって
ありますからね」
北野:「(後手)8九飛車ですか」
戸辺:「マジすか、ひえ~これ打っちゃうんだ…これ指せないわ俺。勝ちましたって
言ってますね、受けが強いからこそ。8一玉と引いて大丈夫だと。大山先生の
8一玉を思わせるような」
「永瀬さん苦しんでますよ…これヤバいというか痛い」
(先手の手持ちは桂馬と歩しか無い)
0時29分永瀬九段投了。
ここから1時間程感想戦をされて…ワシは睡魔に襲われていたのですが
次の日、インタビューがあがっていました。
北野記者、お有難うございます。
https://www.youtube.com/watch?v=q2nsVJyU82g
~序盤四間飛車&木村美濃でしたが~
佐藤天:「角交換振り飛車から向かい飛車へ振り直すつもりだったんですけど
先手の指し方が多岐にわたるので…8三金に上がらされて(自陣)を
薄くされたという印象でした」
~桂馬で玉を支える終盤戦でした~
佐藤天:「玉頭戦て変な配置でも有効という気が…形勢が良いという訳では
なかったと思うんですけど…4五桂と打たれた所、ま、その前に
2五飛車の筋よりも相手の王様に迫る展開もあるかな、と…」
「中盤戦は(先手に)上手く指されて5筋の歩交換から、かなり頑張った対応を
したつもりで…4五に角がいる状態で4四銀取った局面は、2七角の
引き場所が良くて…割り切っていくしかないかな、と」
~最終盤は1万人を超える方が御覧になっておられました
シロウトながら8九飛車はとても美しく思ったのですが~
佐藤天:「終盤て全く同じ局面を再現されないですけど、ああいうところで
ふわっと8九飛車の感じで詰めろをかけると逆転しづらいというか
変に迫っていくと相手に駒を渡してこちらの玉が危険になったりするので。
…先輩たちはそういう勝ち方をしていたような」
A級一回戦からすごい戦いでしたね。
順位戦の一年間、長いですので両対局者ともお身体ご自愛下さいと念じております。
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