ヘドウィグだった・・・!
何日たっても帰ってこなかった―――――――


第1章~ ヘドウィグの秘密 ~


「・・・・・・・」
ハリーは外を見つめていた。前にだって、ヘドウィグがこれくらい
帰ってこなかったことがあった・・・。
だけど、今回は何かちがう。ハリーは心に妙な胸騒ぎを覚え、
去年教えてもらった、ハーマイオニーの電話番号を見た・・・。
今は真夜中だ・・・小声でしゃべれば大丈夫・・・。

そう思ったハリーは「どうぞ、おじさんたちが起きませんように」と
願いながら、軋む階段に気をつけて、居間に向かった。

電話をとった。ハーマイオニーにかけた。
―――――――――――かかった。しかしこんな真夜中だ。
電話にでたハーマイオニーの声はイラついていた。
「はい?グレンジャーですが。どなたですか?」
ハリーはこれまでこんなに小さくしゃべった事はナイと思えるほど
小さな声で喋った。
「あぁ・・・!ハーマイオニー。こんな夜中に迷惑だと思ったんだけど
ヘドウィグが帰ってこないんだ。」
「まぁ・・・!あぁ・・・でもハリー?大丈夫よ。ヘドウィグはとっても
お茶目な可愛い雌ふくろうよね、だけど、とても賢い。私はそう思うの。」
「そ・・・だよね!!ありがとう!ごめんね!」
「いいのよ。気にしないで。じゃ、また、駅でね!」

カチャ・・・

切ってしまった・・・本当は自分の胸騒ぎの事や今までのヘドウィグの
留守の最高日にち・・・!いろいろ、言いたかったのに。
だけど、ここに長居をしていると、明日大変なめに会いそうだ。
早く寝床にもどろう・・・。
そう思ってハリーは部屋に戻った。

・・・フと窓を見上げると、なんだろう。水色の・・・光?
その何かを取り囲む、オーラのように、水色の神秘の色をした
何かが羽ばたきながらやってくる・・・!

――――――ヘドウィグ!!!!!

「あぁ!ヘドウィグ!心配したんだよ。炎の雷(ファイアボルト)で
探そうと思ったぐらい・・・!!どこに行っていたの?」
相手はふくろうだ。返事はわかるわけない。
だけど、「ヘドウィグ。君、周りのその光、なに?
病気?」
するとヘドウィグは眠そうに優しく、今は答えられない。眠い。とでも
言うように「ホー・・・」と一鳴きし、かごの中に収まり、まぶたを閉じて
しまった。

ヘドウィグ・・・君は一体何者なの?あの光は何?そんな不安と好奇心の
入り混じった気持ちに捕らわれながらハリーは眠りについた。


第2章~ 待ち望んでいた日 ~


「起きな!あんたのその学校とやらに行く列車に乗り遅れるよ!」
ペチュアおばさんの声だ・・・・!
昨日の事を思い出すと胸が鋼のように鼓動し、不安で押しつぶされそうになる。
ハリーは起きて、駅への準備をすると車に乗り込んだ。

キングスクロスに行くと
あぁ・・・懐かしい。2人だ――――――・・・
「ハリー!」
ハーマイオニーが栗色の髪をなびかせクルッとこちらを向いた。
「あ。ハリー」
ロン。赤毛のひょろりとした男の子。

・・・二人ともハリーの親友だ。

ハーマイオニーがハリーに耳打ちで
「ヘドウィグ、帰ってきたのね。」
と、いった。
「うん帰ってきたけど・・・」
ハリーも小声で返した。
「きたけど・・・?」
「何してるの!?2人!列車に乗り遅れちゃう!」

ハリーはホグワーツ特急の停まっている駅に行くのが一つの楽しみだったりする。
・・・といっても柵を通り抜けるだけだが・・・!!
カラカラカラ・・・
ハリーはカートを押した。

フッ・・・

一瞬くらやみ・・・!
そして―――――――――――――!!

あぁ・・・ホグワーツ特急だ。
何度見ても立派だ。
シュン・・・フッ・・・
ロンとハーマイオニーだ!
「さぁ乗ろう。人気がないコンパートメントがいいぜ!」
「そうね。その方がクルックシャンクスも落ち着くし。」
クルックシャンクスとはハーマイオニーの猫で
顔がおかしな具合につぶれ、がに股のオレンジ色のフワフワの毛を持った
猫である。
IQがとっても高いのだ。

ハリーたちは誰もいないコンパートメントを探し、そこに座った。
その時だ。

ハラ・・・リ

ハリーの頭上になにか落ちてきた。
それは羽。羽だった。
「なんの羽だろ?」
「これって・・・茶モリふくろうの羽だと思うよ。」
「茶モリふくろうの?なんでそんなのが窓も開いてないここに・・・!」
――――――――と、そこへ・・・
「やぁやぁやぁ。ポポポポポッターポッポッポッポ君に
ヘナチョコ箒のロンドンウィーズリーじゃないか。」
聞きなれた人を馬鹿にしたよな声。出た。ドラコ・マルフォイの登場だ。
「なんのようだ。マルフォイ!?」
ハリーは片手でロンを抑えながら怒鳴った。
「・・・と思ったら、なんだい?マグル生まれのグゥレンジャー(グレンジャー)
じゃないか?」
「――――っっ」
ハーマイオニーは悔しそうにマルフォイを睨みつけている。
「 失せろ!マルフォイ!! 」
ハリーは食ってかかった。
ロンはマルフォイに飛びつきたくてジタバタしている。
「ふん。」
マルフォイは満足げな顔で出て行った。
途端にロンが――――――!!
「チックショウ!!」
ロンが怒鳴った。
ハリーもハーマイオニーもとてもびっくりした。
「何で、あいつは毎年僕らのところにきて、からかうんだ!?
こんど、あんな口をきいてみろ!グッタグタのメッチャメチャにしてやる!」
「ロン!そりゃ、私だって侮辱されるのは嫌いよ。だけどあそこで
殴りかかったら、あなたのお父様に影響が・・・!」
確かにそうだった。ルシウス・マルフォイ。ドラコの父親だ。
しかし、アーサー・ウィーズリーより、明らかに上の立場だった。
ロンの父は、前に空飛ぶ車の事で尋問を受けた。
「さぁ。もうそろそろ着くよ。早く着替えなきゃ。」
「えぇ。そうね」
ハーマイオニーはそう言うと女子生徒だけの車両に行ってしまった。
・・・と――――――?
ハリーの手元に羽が落ちてきた。
白ふくろうのようだ。
「ロン。まただ。」
「本当だ。なんなんだろうね?」
その時2人は気づいたのだ・・・!
自分達以外に人が居たのを――――――――・・・!!


第3章~闇の魔術に対する防衛術の先生~

ハリーとロンは絶句した。
「闇の魔術に対する防衛術の先生かよ・・・。」
ロンがヒソヒソ声で言った。
「うん。そうみたいだ。」
ハリーは頷きながら言った。
するとその人は、ムニャ~と目を開けた。
綺麗な女性である。
サラッとした金髪の髪に、吸い込まれそうな澄んだ水色の瞳が印象的だ。

――――――着いた

「イッチ(一)年生はこっちだ!」
「ハグリットだ!」
2人は元気良く手を振った。
「ハグリーット!!」
「あぁ!ロン!ハリー!宴でな。」
2人は馬車に乗った。
「「帰ってきた」」
「だけどさぁ。フィルチ、ピーブズ、スネイプがいるのは
変わりないんだよね。」
「あぁ・・・!残念なこったね。」
ホグワーツ城が見えてきた。
城の前に着くとマクゴナガル先生がキリッとした表情で立っていた。
一枚の羽を持って――――――――――・・・!!

第4章~3枚目の羽~

「ポッター、ウィーズリー。ついて来なさい。」
マクゴナガル先生に言われるままにハリー達はついて行った。
長い沈黙・・・・そして。
気がつけば、校長室の入り口の前だった。
「バター・ビール」
マクゴナガル先生が言った。
ハリーは「今度はバター・ビールか。」と思った。
ハリーが2年生のとき、「レモン・キャンデー」だったし、
三対抗試合の時は、ハリーが適当に言って当った
「ゴキブリごそごそ豆板」だった。
ロンは初めての光景にドキドキしているようだった。
「お行きなさい。」
先生に言われて、ロンとハリーは、階段に乗った。
ぐるぐる回り始め、校長室へのドアの前に出た。
「お入り。」
ダンブルドアの声だ。
2人は入った。
フォークスは元気そうで、ハリーはホッとした。
フォークスの燃焼日に当ったハリーは度肝を抜かれた事さえあったからだ。
「さて、ハリー、ウィーズリー。羽を見せてくれぬか?」
ハリーは何故ダンブルドアがその事を知っているかわからないままに
ダンブルドアに羽を差し出した。
「ふむ・・・。」
間を置いてからダンブルドアは口を開いた。
「ウィーズリー」
名前を呼ばれてロンはドキッとしたようだ。
「この羽はおそらく、君のところのエロールの羽じゃろう。
明日家族に聞いてごらん。もし、そうだったらワシのところにふくろう便を。
下手にこの部屋に来て、そこをみられても困るのでな。」
ダンブルドアは朗らかに言った。
「さて、ハリー。この白い羽はヘドウィグのものじゃろうて。」
「・・・・はい。」
「一つどうじゃ。」
ダンブルドアはレモンキャンデーをハリーたちに差し出した。
「「どうも」」
おいしかった。
「ワシャの?最近バタービールにこっておる。
あれは実にいい飲み物じゃ。温かなふんわりとした泡に
こってりとした味。体が芯から温まるではないか。のぅ?」

ハリーとロンはダッシュで大広間に向かった。
―と言ってもダンブルドアが居なければ始まらない。

しかし、ハリー達が大広間に行ったときにはもう、ダンブルドアは
新しい先生と話していた。
どうしてだ?校内では『姿あらわし』できないはずなのに・・・!
首をかしげながらもハリーとロンはハーマイオニーの隣に座った。

チンチンチンチーン♪
マクゴナガルの合図だ――・・・。
いよいよ宴の始まりだ。


第5章~グリフィンドールパーティー~

「新・1年生達よ・・・入学おめでとう。」
煌々した瞳のダンブルドアが優しい笑顔で言った。
「1年生達・・・そして、全校生徒よ。毎度のように言うとるが、小屋の隣にある禁じられた森には絶対入ってはならん。
わし等先生方・・・そしてフィルチ先生から罰則を受ける破目になるぞ。」

ハリーとロンとハーマイオニーは目を見合わせてクスッと笑った。

「そして・・・皆の衆に紹介する方が居る。」
シーン。大広間が静まる。
「闇の魔術に対する防衛術の新しい先生。ドネア・ローガンさんじゃ」
静かな大広間にダンブルドアの威勢のいい声が響く。
次の瞬間、大広間は一瞬にしてざわめきの渦に囲まれる。

「きゃ、初めての若い女の先生だわ。色々話が弾みそうv」
ハーマイオニーが嬉しそうに言う。
「ハーマイオニー、君はレズかい?」
ロンがからかう。
「あら。綺麗な方だとお思いにならなくて?」
ハーマイオニーがロンに訊く。

ざわめきはドネアが立ち上がった事によって消える。
「ドネア・ローガンです、皆さんどうぞよろしく。」
男子生徒は顔つきが変わる。
声が女神のように優しく美しい声で、歌でも唄えばウトウト眠ってしまいそうだ。

「あぁ、、、本当に綺麗な人だぁ」
ロンが顔を染めながら、虚ろな目で言う。
やれやれ、とハーマイオニーが首を横に振る。
「それにしても、今年こそは長続きすればいいね」
ハリーはドネアから目を離さずに言った。
「そうね、いい加減先生が変わらないで、過ごしたいわ。」
ハーマイオニーが不安げに苦笑しながら言った。




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