家庭内感染を防ぐ方法
ご家族に一人でも感染力の強い病気（ここではノロウィルスを例に挙げて書いています）
の感染者が出た場合に、家族に感染を広げない方法を書いておきます。
特に、アルコールの過信による弊害について触れています。
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アルコールが何故除菌できるか、その理由を知っている人は、
ノロウィルスがアルコールを吹きかけてそれを拭き取ったりすることで
何とかできるなどと思っていません。
ウィルスはアルコールでは不活化されない からです。
（アルコールはその急激な揮発作用により付着した菌の細胞壁を壊して菌を不活化しますが、
ウィルスに細胞壁はありません 。）
ウィルスを不活化するには一定濃度以上の次亜塩素酸ナトリウム（塩素系漂白剤）か
８５度以上の加熱（２分以上）が確実 です。
消毒方法は検索すればすぐ出てきますのでそうしていただくとして、
お近くのドラッグストアで買ってきたアルコール入り手指消毒薬をシュシュッとやって
安心しては 絶対ダメ です。
石鹸でよく手を洗い、よくよく洗い流す方がかなり効果的です。
普通の石鹸で大丈夫。大事な事は、手の隅々まで良く洗い、泡を良く洗い流す事です。
石鹸でウィルスを不活化する事は出来ませんが、海面活性作用により
皮膚から菌やウィルスは離れやすくなり、泡と一緒に水で洗い流す事で
手から取り除く事が出来るのです。
そしてその手を拭きますね。
多くはタオルで。しかも、洗面台やキッチンのタオルで。
洗面台のタオルなどは1日そこへ掛けっ放しで（いいとこ半日で交換するにしても）
おそらく家族の皆が使うことでしょう。
また、洗面台の歯磨きやうがいに使っているコップ、家族共用ではありませんか？
こういうところから、バンバンうつります。
ウィルスは100個以下でも体内に入れば（←口から入ります）発症しますので、
かなり感染力が強いのです。
洗い残した、ごく少量のウィルスで、簡単に発症してしまうのです。
子供の下痢の始末をした時、お尻をトイレットペーパーで拭きますが、
こんなものは簡単に通り抜けてしまうのです。
爪の先に見えないくらいのブツの付着があったとして、
トイレの始末の後アルコール消毒などをシュシュッとやって終わりにしたらもう
アウトです。
家族にノロウィルスの感染者が出たら、即座に、家中の手拭きタオルの使用をやめ、代わりに
キッチンペーパーなど、使い捨てに出来る物に取り替えましょう 。
歯磨き、うがいのコップも紙コップで使い捨てるとなお良いと思います。
エコが叫ばれるこのご時世、ちょっともったいないような気もしますが
家族総倒れで医療費が嵩み、病院で検査したり点滴したりするようになってしまうと、
それどころではありません。
油断せず、過信せず、正しい情報を選んで賢く自分や家族を守りましょう。
今年のノロウィルスは、下痢よりも吐き気が強い子が多いような気がします。
熱が出て、吐いて、最後に下痢・・・と言うパターンは一緒のようです。
また、熱が高い（38度～39度）子の方が、重症化（回復に1週間近くかかる）しているようです。
熱があまり出ないけれども吐きが強い、と言う場合も多いですが、熱が37度台の時は
比較的はやめに（3～4日）回復しているようです。
そうそう、ノロウィルスの場合は、感染するとウィルスが 1週間は排泄され続けます ので、
比較的早期に症状が落ち着いたとしても
1週間～10日間は手洗いをいつもより入念にやっておいた方が良いと思います。
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