江戸東京ぶらり旅

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天保の改革

分かる江戸 (9) 天保の改革


 天保と呼ばれる時代です。凶作・飢饉が続きましたね。物価は高騰する,浮浪者は増える,一揆や打ち壊しが起こる。とんでもない時代になりました。こんなとき商人は悪知恵を働かす。買い占めを行って,高く売りつける。ますます物価は上がるの悪循環。

 こんなこと黙って見ていられない,と幕府の無能ぶりに憤慨して反乱を起こした大坂町奉行所の 大塩平八郎 。幕府も慌てましたね。何しろ身内の反乱,内部告発どころの騒ぎでなはない。そして幕府はまたまた失策。浦賀沖に来たアメリカの船を打ち払った, モリソン号事件 ですね。アメリカを追い返したのだから大変。渡辺崋山とか高野長英らはこの処置をひどく非難したのですね。もう幕府は国内対策も海外政策もなってない。





 それで登場するのが老中の 水野忠邦 でした。 天保の改革 ですね。風俗を取り締まる,質素倹約を奨励するなど。この中で一番の政策が株仲間の解散,問屋(といや)が営業を独占していて儲けるために物価をつり上げていたからね。でも株仲間がいないと物資の流通がスムーズにいかない。だから物価安定の効果もいまいち。それから 上知令 (あげちれい)ですが,財政の安定とか対外防備のつもりで江戸,大坂周辺の大名領地,旗本の知行地(藩が旗本に支給した土地のことですね)を取り上げて,代替え地を与えた。でも代替え地はどこでもいいわけではないので,この政策にも反発は大きかった。それで二年で水野はクビ。



 幕府があたふたしている間,薩摩藩,長州藩,佐賀藩,土佐藩などの地方では財政改革が確実に進んでいたのです。しかも洋学や兵術を奨励したりして,次に来る時代を先取りするかたちで力をつけていたのですね。中央政府よりも地方政府が力をつけたら,次にくるものは中央打倒ですね。もう先は読めましたか?


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