高校生



頭のわっるそうな奴らしかいない。

私の入試の点が5教科で90点で入れた学校だから、相当アホだ。

不良が半分、おたくが半分のこの学校。
150人いたのが卒業する頃には50人になってるような学校だ。

その中で私は、これからの人生を左右する出会いをした。

親友と同じクラスになれた私は、いつも二人で行動していた。
そして、二人ともよくもてた。

私と親友は容姿が全然違うため、それぞれ別のタイプの異性にもてた。

その中で、私は学校で1,2を争うほどのかっこいい男の告白にOKしてしまった。

初めての恋人ということもあって、私はすごいうれしかった。
この人を手放したくなかった。
だから、その人の前ではいい女を演じきっていた。
煙草も吸わなかったし、彼氏の前ではいつも笑っていた。

私たちが付き合っていることは、すぐに学校中広まった。
そして、私のところには「今すぐ別れろ!」という人が半端なく多かった。
あいつは最低な男だ、女遊びが激しい、遊ばれてるだけ、いろんなことを言われた。

私に告白してきた時も、友達とかけてたらしい。
本当はもう一人候補がいて、そっちが本命だったらしい。
高校に入ってからもぅ7人と付き合って私は8人目らしい。
毎晩ほかの女と遊んでるらしい。

それでも良かった。
それでも、今は私の彼氏なんだからそれだけで良かった。

別れたくなかったから、みんなから言われたことを本当かどうか確かめるようなことは
しなかったし、毎晩遊んでても何も言わなかった。

夏休みに入ってお互いバイトであまり会う機会がなかった時
私は中学の悪友とよく遊ぶようになった。
店に入ってはいろんな物をとってきたり、中学校荒らしに行ったり
夜中のプールで遊んだり。
そして、彼氏にもっと好きになってもらいたくて
この時からダイエットを始めた。

夏休み明け。
私は3キロぐらいやせた。彼氏にはかわいくなったと言われ
すごくうれしかった。もっともっと痩せようと思った。

彼氏は女友達と遊ばなくなった。
私一筋にする、だからお前も俺以外の男とは遊ぶな。と言われた。
本当にうれしかった。
やっと私だけの物になった。

それから私はさっぱり冷めてしまった。

いちいち休み時間に会いに来るのもうざい。
毎日毎日一緒に帰るのもうざい。
携帯チェックしてくるのもうざい。
授業中にくるメールもうざい。
毎晩の電話もうざい。

すべてがうざくなってきた。
こいつといると煙草も吸えないし、いい子ちゃん気取ってなきゃいけないし
コンビニでパクることもできない。

私はメールで「別れよう」と送った。

いい子ちゃんのまま別れたかった。
それからのメールは一切拒否した。

その後、親友から電話が入り、別れるならちゃんと会って別れたいと
彼氏からの伝言を伝えてくれた。

私は彼氏と会うことにし、絶対別れない。と粘る彼氏に本当のことを
全部言うことにした。

今までのは全部、演技だった。

全て聞き終えた後、彼氏は言った。
「俺の前で煙草吸って」
私はブレザーの内ポケットから煙草を取り出し、吸った。

それから、彼氏は「別れる」といい帰っていった。


その次の日、メールが入ってきた。
長いメール。2回に分けて送られてきた。

お前以外好きになれそうにない、全部話してすっきりしただろ?これからは
隠し事なしで真剣に付き合わないか。

私はもっともっと彼氏を好きになった。
こんなダメな私をここまで好きでいてくれる人はこの人しかいないと思った。
男友達とつるむのもやめたし男とのメールもやめた。
素の自分で付き合うことにした。

それからは、本当に喧嘩が絶えなかった。
今まではいい子ちゃんぶって彼氏の話を興味ありげに聞いていたけど
実際の私はそんな話どうでもいい。
自慢話なんて聞きたくもない。
私にいちいち指図するな。
切れやすい私はホント、毎日のように口喧嘩していた。

それでも、毎日会っては遊んでいた。

彼氏は毎日毎日、私に「隠し事なしだよ!」と言ってきた。
そしてお互い携帯チェックし合っていた。

私には彼氏に言えないことがまだ沢山あった。

盗みをしてること。
彼氏にあげた指輪もピアスもネックレスもブレスも香水も全部
パクってきたものだってこと。
学校で盗難事件がよく起きてるけど、その犯人は
私だってこと。
あんたのMDプレーヤーとったのは私だってこと。
あんたのお金とってるのは私だってこと。

そんなことも知らずに、彼氏は私にバイクを買ってくれた。
「いつももらいっぱなしでゴメンネ」って。


警察に捕まった。
化粧品をパクるところを私服警備員に見つかった。
親に盗みをしていることがばれた。
警察署まで迎えに来た母は今まで家の中ではいい子ちゃんだった私を
終始だまって引き取った。

冬休みに入り、彼氏は泊り込みのバイトをし始めた。
彼氏の前ではかわいくいたいと思いずっとダイエットをしていた私の
緊張の糸がとれ、過食をするようになった。





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