深秘の華苑

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黒左右衛門

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2003.12.31
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で。男絡みの事だが。

 上司との事を楽天日記に余り記録しないのは、楽天は思いの外規約が厳しいみたいなので(ライコス時代に散々破廉恥な事を書いてきたあたしが何を今更な気がするが)若人への影響を考慮し、上司との詳細は楽天よりはカルそうな某所でちんたら記録を取っている。此処最近の日常は結局仕事と上司とで埋め尽くされているから結果的に楽天へ日記を書く時間も内容も無く、自然と此方への足が遠のいてしまったのだ。と云うか、元々物臭な上に時間も無いのに複数箇所で日記を書こうと思う方が間違っているのだろう。
 別にどうでもええ話だが。

 で。
 上司との関係は、其れが構築された二ヶ月前とは比べ物にならない位に濃いものになっていると思う。でも、其れはあくまでお互いの家庭を壊さないと云うのが前提であり(多分)、あたしも彼に離婚を迫るつもりは更々無く彼もあたしの結婚を(我執丸出しの理由により)諸手を挙げて祝福と云う訳では無いが、少なくとも結婚を妨害しようと動く事は無い。
 所詮、「家庭」と云う安全圏を確保した上での遊びなんだろう。遊びに巻き込まれる家族はたまったものではないが。其れでも、今は関係を終わらせようとは思わない。只時の過ぎゆくままに運命のなすのまま櫂を無くした浮舟の如く流れに身をまかせませう。と云うと美しい(嘘)かもしれないけれど、結局は自分から何か動き出すのは非常に面倒で苦痛だと云う事だ。狡いぞ俺。
 上司を愛おしいと思う。ずっと一緒に居たいと思う。でも彼と引き替えに何もかもは捨てられない。安全圏は確保したい。そんな自分が厭だしそう思っているだろう上司も厭だ。
 多分、人事異動(恐らく此は本気で近々ある予定らしいのだが)があるまで今の上司とは終わらないだろうな。人事異動になり部署が離れて、そしてあたしが人妻になったら終わる程度の関係、と云うよりは今よりも多分大変なプロジェクトを抱えて旦那と一緒に暮らすようになったら、今迄の様に終業後ほぼ毎日上司と乳繰り合う時間なんか無いから終焉を迎えるだろうと。上司は其れが厭で駄々を捏ねているけれど。


 マコトと最近逢った。

 此の日は、本当は彼には会わないつもりだった。其れは上司に「他の男と遊ぶな」と禁じられているのもあるし、あたしの結婚が近いのもあるけれど、兎に角逢う気は無くて断っていたのだけどつい断り切れなくなって「ま、ええか」(←ヲイ)と思って逢った。
 のだけど。
 逢った時も抱かれている時も、かつて彼に対して抱いていた狂おしい程の独占欲や捻れた愛情や妙な屈服感を感じる事が出来なかった。マコト自身はあたしとの久々のセックスに非常に満足したらしいけれど、あたしは彼ではイケなかった。こんな事は超久々だった。
 そして、嗚呼あたしが好きなのは今在るマコトではなく、昔あたしの側に居たマコトなんだなぁと痛い程感じてしまった。彼の何かが大きく変わってしまった訳では無く、またあたしの何処かが変わった訳でもないのかもしれないが、兎に角其の時逢ったマコトには事前に思っていたよりも感情が動かされなかった。でも、一人になって昔を思い出すと矢張りマコトに心が反応して痛くて仕方が無かった。あたしのココロを痛めさせるマコトは過去に居たマコトであって今のマコトではない。多分、今は昔存在した彼の幻影を愛しているのに過ぎないのではないかと思えた。
 其れは、あたし達がお互い結婚が決まったから(お互いの配偶者になる人への罪悪感とか)なのか、何かに対する諦念なのか、上司への感情のシフト故なのかは解らないけれど、兎に角マコトは他のセフレと同じライン迄下がってしまった。切り離すのに良心が痛まない。あたしの中の執着機能が働かない。逢えないなら逢えないで構わない。

 其れは其れで悲しい事だけど。

 だから、コトの前にも後にも「もう終わろ」と簡単に云えた。マコトは予想通り頑なに拒否して、「もう終わろうとか云わんといて」「俺は矢張りお前無しじゃ生きるの無理」「確かに今迄みたい頻繁には逢えないかもしれないけど、時間を作るから関係を終わらせないでくれ。縁が切れるのが一番厭だ」と云い張った。其れに対して結婚したら時間もあらへんよとかいい加減9年続いているんだし何時か終わらなあかんのなら今終わった方が区切りもええやんとか嫁とセックスの相性が合うならあたしは要らないやんとか云ってしまったり。でも、最後迄「前ほど貴方とのセックスがええと思えないのよ」は云わなかった。結局此の日も答えは出ないままだったけれど。
 でも、カラダだけの不毛な関係はもう厭だ。
 あんなに「終わる事」が巧く出来なくて9年も抱き合っていたマコトに執着が無くなってしまった今が終わる好機なんだと思えた。


 其処には愛は無く。
 只目前には無明の闇が広がるばかり。

 そんな感じで2003年は終了しました。






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Last updated  2004.01.01 10:33:37
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