深秘の華苑

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黒左右衛門

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2005.06.04
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*済みません引き続き18禁で御願いします。









とてもアンビバレンツだった。

とっても彼を好き。駄目なんだけど一緒に居たい。
そう思うは思う。しかし別に何かを得る為に彼と一緒に居る訳ではないけど、自分の何かを壊して迄一緒に居る意味があたしには解らないから、此の時は本当に彼と終わろうと決めた。
そうなると強く出られた。何時に無く反抗的な態度なあたしは「いいの?(セックス)終わっても」と訊かれても「良いですよもぅ」と繰り返した。動きは完全に止めたまま。彼が「じゃあ隣おいで」と云うので云われるまま彼の横に寝そべった。彼は、あたしの頭を抱きしめ、ゆっくりと背中を撫で乍ら尋ねてきた。
「ねぇ。黒ちゃんは本当に俺で良いの?」
「うん」
「俺で満足してる?」
「うん」

「うん」
「俺前から云ってるやん。何でも云う事聞いてくれる女が良いって」
其れはとても良く解るよ。でもね。
暫く抱き合っていたが、やがて彼が乞うてきたので彼の上に跨り、もう一度一つになった。
「黒ちゃんは俺と会えなくなったら厭でしょ?寂しいでしょ?」
狡いな、其の攻め方は。
「うーん。寂しいかな。どうかな。どうだろ。今は解んないや」
なのであたしも狡い答えをだした。
「あたしは今某さんが好きだから、某さんに会えなくなるのは厭。でも自分が厭な思いをしてまで会わきゃならないのなら某さんに会わなくてもいい。会う意味が解らないもん」
「・・・・・・」
彼は吃驚したような表情を浮かべたていたが、此の時も「今日で彼と終わっても良い」と思っていたので以後も思った通りの言葉を吐く事を決めた。

拗ねたような彼の声。多分、「したい!」と云う返事を待っているのだろうなとは思うが、残念乍ら彼の期待には応えられない。
「もし逢わなくなったら寂しいと思います。暫く立ち直れないと思う。でも、虚しくなってばかりだったら孤独と変わらないから。それに別にセックスしなくても生きていけるもん。どうしてもしたくなったら他探せば良いし、好きな人が出来たら別にセックスしなくても満たされるもん」
貴方は代わりが聞く存在だ、と云うてるようなもんやな、と自己ツッコミをしつつ嫌悪感に苛まれた。でも結局そう云うことなんだ。
彼とずっと居ても幸せにはなれないし、何時かは終わるものだろうし。終焉が早く訪れる代わりに一気にざっくりココロが痛むのか、終焉を先延ばしにしてずるずると痛みをカルく感じ乍ら生き続けるのか、一括払いか24回払いかの違い(違)。多分24回払いの方が利子が付く分余計痛いのだろう。なら支払う体力の在る今一括払いでどうや?みたいな。
あたしの思考を読んでいる訳ではないのだろうが、彼はあたしの顔に触れた。視線が交錯して外せない。

(↑今振り返ると、此の人えらい事云うてますわ;笑)
「今は居ませんょ。此の先も出会えるか解りません。でも、虐められて毎回寂しくなる今よりは良い筈です」
「・・・・・・」
「もういいです」
「・・・・・・」
「思う存分虐めてさせてくれて何でも某さんの云う事聞く女なら誰でも良いんでしょ? なら、あたしである必要は無いじゃないですか。あたしが厭な思いする必要ないじゃないですか。前からあんまり虐められると悲しくなるって云ってるでしょ。こんなのなら、もういいです」
多分、此所最近では最大級に彼を拒否したと思う。
「・・・・・・ごめん」
あたしの動きを止め、抱きしめてきた。
「うん」
「誰でも良い筈ないやん。黒ちゃんが良いの。俺は何時も黒ちゃんの一番で居たいの。他の男に取られたくないの。黒ちゃんはもう他には行かないって云うけど、其の証拠が欲しくて意地悪しちゃうの」
耳元で囁く。
「・・・・・・」
「離れやんといて」
「・・・・・・うん」
「ずっと一緒って約束したやん」
「・・・・・・うん」
頷いた瞬間、本当に泣きそうになった。と云うか泣いた。先週は正体不明の泣きだったが、今日は違う。本当に悲しかったのだ。あたしは貴方の何なのか。言葉では無く貴方の本音が知りたい。彼に覆いかぶさり、声が出なくなる。泣いてしまったのを知られたく無い。  
厭だねぇ此の陶酔女。でも其の時は泣くのを止められなかったし一人突っ走っているのも止められなかった。 あたしの背中を撫でる、我が儘男の手。
あたしはつくづく我侭男に縁があるらしい。
そしてあたしも我侭女な訳で。
「ずっと側に居るって約束して」
声を出すと泣いているのがばれてしまうので声が出せない代わりに頷いた。
「俺の事好き?」
頷く。
身体を外して抱き合った。
「ごめんね。許して。虐め過ぎた。前から黒ちゃん云ってたのにね」
そう云えば、此の人とセックスするようになってから、どちらかと云うと乱暴なセックスばかりになったなと何とは無しに思った。確かに言葉やセックス以外の所で充分優しくして貰っているけど、「胸が熱くなるような優しいセックス」は少ない。彼は激しいのが好きなのだし、其れは其れでイイし、其の他の事で結構気を遣って貰っているのも解るから(それなら潔く終わってくれないかとか思うがそこら辺りには触れない方向で)別に不満では無い。だけど今日の様に一度不貞腐れてしまうとどうにも駄目だ。以前違う男とした、優しい、大切にしてくれている感満載のセックスが恋しくなった。
ああいうのは求められないのだろうか。





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Last updated  2005.06.05 14:06:13
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