深秘の華苑

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黒左右衛門

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2006.03.12
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金曜日の話。

終電位の帰宅時間になってしまい、結構消耗していたので
駅のホームでぼ~っとしていたら、男と女の騒がしい声が近付いて来た。
一方的に女が男を責めている。

田舎の駅。
しかも日付けが変わる頃。
他に人も無く。

結局、其の二人組(中年位だった)はホームに入って来ても云い争いをしていた。
って云うか一方的に女が責め立てている。

「呑みに行った帰りの二人は、終電を気にしていた。 
 二人共此の辺りの道路事情が解らないし電車の間隔も解らない。
 より几帳面らしい男が女を急かして此所迄来たらしいが
 寸前の所で電車は行ってしまった。
 しかし行ってしまった電車は終電では無く、まだあともう一本ある事が判明
 女、『だからそんなに急がんでも良えって云うたやないの!』とギャクギレ」
らしい事が掴めた。

結果論的には女の云う通りまだ電車には余裕があった
なのにアンタはぐちゃぐちゃ云って慌てさせて(怒)、と云う所が大層気に入らない模様の女は、
男を散々罵倒しまくっていた。
「ぐちゃぐちゃ煩いっちゅうの」

「細かいやっちゃな」
「せやからあんた出世せぇへんっちゅうの」
と責め立て、

「器が小さいのぉ」

「肝が小さいっちゅうの」

を繰返し、挙げ句

「ケツの穴が小さいやっちゃなぁ!」


と迄云い出した。

相手の男の人はぶちぶち言い訳を繰り返すのみで
一向にキレる様子も無く(本当はキレてたのかもしれないけど)。
うわーもぅすげぇなぁ、と思っているうちに会話はいつの間にかに
普通の会話になっていた。
と云っても相変わらず女が一方的に喋って男が間の手を入れるスタンスには
変化なしなんだけど。

そうこうしているうちに、電車がホームに到来した。
ベンチから立ち上がる序でに件の男女に初めて視線を送った。
んまあ。
ぱっとしない二人(失礼!)だったんだけど
お互いの手に指輪をしていて、どうも夫婦らしかった。

あの二人は、ああ云う関係でいるからこそ良い状態で居るのかもしれない。
あたしが元旦那さんと夫婦だった頃、彼の性格について思った事があっても
其れを口にしたり、彼の欠点を責め立てるような事はしなかった。
しちゃいけないかな、と思って。
でも、其のあたしのスタンスがあたしと彼とにとって良かったのかどうか
一寸考えた。

そんな深夜残業の日でした。




いや、でもあの女の人、まじで凄かった。あり得やん・・・。





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Last updated  2006.03.12 22:11:33
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