深秘の華苑

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黒左右衛門

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2008.01.12
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彼に抱かれた。


ちょっと前に彼に逢った時、彼は変わらないなぁと思った反面
自分が思っていた以上に彼に対して強く出られたのを鑑みて
嗚呼矢張り彼の頃とは違っているんだなぁと思ったけど。



今日も、矢張り。
一番長い間慣れ親しんだ膚だから、喩え加齢による多少の変化は在っても
其の違和感よりも変わらないなとか
コイツも本当に云う事成す事変わらないなと云う勘違い懐古モードにはなったけど。

やっぱり、もう駄目だよな。



其れは、彼のセックスの技巧がどうこうではなく
既に現在進行形の感情を抱いて居ない相手との味気ないセックスだと
あたしが思ってしまったからだと思う.

他愛ない話をし乍らレストランで食事をした時も
一度目の放出が終ってから見つめ合って下らない話や過去の話をしている時も
過去の話をしている延長上で、嗚呼貴方そんな風にあたしを思ってくれていたのね、と
妙に感動した時も
其れ以後妙に彼が甘えん坊になるのも
其れは其れで楽しくもあり愛しくもあったんだけど。

でも、彼は過去の人だとしか思えなかった。


前々からもぅ彼とは金輪際逢わない、と決めていたのに何故今日逢ってしまったのか、

其れでも「ほんまで彼と逢ってしまって良いのだろうか、2年も頑張ってきたのに」
と思わずには居られなかったのだけど、
ほんまで今日は彼と逢って良かったと思う。
或る種の確認が出来た。


彼は、此れで終るのだけは嫌だと駄々を捏ね捏ね

時間経過と共に変化したあたしの身体に何一つの文句を付けず
寧ろ褒めまくってくれたけれど。




貴方と過ごした時間は、既にあたしの中では過去になったらしいです。
好きだった事や狂おしい程根拠不明な独占欲も、既に過去らしいです。

本当にね。
過去の貴方の事を想うと胸が痛いのに
今の貴方の生活の事を聞いてもちっとも胸が痛まないよ。
寧ろ奥様に同情するよ。
今、貴方が幸せなら其れで良いよ。
だから、あたしの今に介入しないで欲しい。





「お前の事なんか忘れられる筈が無い
 死ぬ迄想ってるし、まだ過去にはしたくない」
と云った貴方に、
「あたしも某くんの事は忘れないと思うよ。
 でも、思いださないと思うよ」
と告げたら、そんな難しい事出来る筈無いよ、きっとお前はまた俺と逢ってくれる、
って云いきられた。


それなら、
あたし達の此の捻れた関係は何時迄続くのだろう。

貴方の云う通り、死ぬ迄続くのかな。






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Last updated  2008.01.12 23:02:27
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