いろいろな子供。


本当にいろいろな子供がいる。今の自分の年齢の友人にだって、
いろいろな子がいるけど、もしかしたら幼い時のほうが個性が豊か
なのではないかと思いたくなるほどだ。

勉強の理解の速度も、字を書く速さも、一人一人違う。
だから私が新しい生徒に出会ってまず観察するのは、
口数が多いか少ないか。勉強がどのくらいきらいか。理解のはやさ。
字を書くはやさ。

理解の遅い子にはかみくだいて、話し方もゆっくりしなければならない。
そうしないと「?」という顔をされてしまう。
字をゆっくり書く生徒のノートに書き込みをするときは、ゆっくりしてあげる。

私の働いている塾では、生徒は私の座っている両隣にいるという形なので、
私はいつもいすの高さを調節して、生徒の目線と自分の目線が同じになるように
している。
たとえ塾というささいな場所でも、生徒を見下げたくないと思うからだ。

結構前に、「ビューティフルライフ」という、きむたくと常盤貴子さんのドラマがあった。車椅子の常盤さんときむたくの恋愛物語。
そのドラマの脚本家は、ご存知北川えりこさんだが、北川さんがこのドラマを思いついたきっかけは、「ベビーカー」だったという。

「子供が生まれて、ベビーカーに子供をのせて公園を散歩していたとき、ふとかがんで子供の目線になった瞬間に、景色が違うことがわかったんです。」

そんな北川さんのコメントをいつも思い出す。背の低い子供や背中の丸まった老人と話をするときは、なるべくかがむ。そうするとなぜか、話も弾むのだ。


でも私が心がけていることといったら、そのくらいだ。教え方にしてもほかのあらゆることにしても、回りの先生たちから学ぶことばかり。私はアルバイトだが生徒からみたら私はれっきとした「先生」だ。子供の目にどんな「先生」として映っているのか、知ってみたい気もする。

机




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