桜 色

桜 色

魔法-3



一向に涼しくならないそんな毎日

そんな毎日の中、二学期が始まった


久しぶりに学校に登校すると

いつもの顔ぶれがそこにあって

彼らの顔に懐かしささえ覚えた


教室のドアの傷

教室の床のシミ

教室の黒板に薄っすら残る僕らが描いた落書き

くすんだ窓ガラスから見える

いつもみていた景色さえも

ひどく懐かしかった


そんなことを考えながらも僕は

彼女の事が忘れられなかった

あの笑顔が忘れられなかった


もう一度微笑んで・・・


ぼんやりと自分の席に腰をかけて

ただ外を眺めていた


きりーつ

きょーつけー

れいっ

おはようございます


儀式的な動きで僕等はあいさつをした

また僕は外を眺め始める


空をスズメが飛んでいる

小さな小さな羽が

この雲ひとつない青空に

大きく大きく羽ばたいた


校庭に黄色い花が咲いているのが見えた

整理された花壇に咲く

小さな小さな花

だけど僕の眼には

この校庭いっぱいに咲いているかのように

大きく大きく黄色い花びらを咲き広げていた

一本一本がどれも太陽のように輝いていた


ねぇ?どうしたの?


夢を見るかのように外を眺めていた僕は

急に声をかけられ凄く驚いてしまった

でも驚いたのはそれだけじゃなく

僕の隣にこの村では見かけないような

白い肌と

あの時の笑顔があったからだ


よろしくね


彼女が僕等の学校へ転校してきた

しかも僕の隣の席に

夢なら覚めないで・・・

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