些細な変化


ひょんな事から彼の変化に気付いてしまい、
聞いてみたら「やっぱり」みたいな。
別に私、鋭いわけではないんですが、
何かの拍子に「変化」に気付くって言うことは昔から多い。




朝、病院に行く。
いつものような朝。
いつものメンバー。
みんな何事もなく、普通に過ごしてる。
朝の申し送り前のナースステーションは
既にちょっぴり「ピリッ」とした空気。
ところがここに一人、どうも落ち着かない人がいる。
私。
何故ならば恐らく私一人が「それ」に気付いてしまったから。
それを言ったものかどうしたものか・・・。
きっと本人のためには言った方が良いと思うんだけど。
でも、自分が言ったら失敬かも知れない。
もしもこれが自分だったら・・・言われても言われなくてもどっちもやだなあ。
考えあぐねた挙げ句、運良く同じく日勤だった同期の子♀にそっと聞いてみる。

私:「ねえ、今日のTさん、ファンデーションのノリ、悪くない?特に鼻。」
♀:「えっ!?」

その後、その子もその事実を確認して納得してましたが、
♀:「そんな事気付く方がおかしいわよ!」
とお叱りを受けてしまいました。
♀:「そんな事、間違っても言ったら、あんた袋叩きよ」みたいな。
言わなくて良かったらしいです。
でもあからさまにノリが悪いんだモン。

その後、ある日その♀の眉毛がない日があって、
当然私は会って0,0001秒(早)で気付いたんですが
以前のご忠告に沿って言いませんでした。
ところがその♀、他の人から言われて気付き、自分に向かって
♀:「あんた、気付いてたのに言わなかったわね!」(憤怒)
とお怒りのコトバ。
だって、言わない方がいいって言ったじゃん、なんて答えたら、
♀:「眉毛は別なのよ!」(逆上)
とさらに怒られた。
でも、その場であった鉛筆で急いで眉書くのもどうかと思う。




そんなこんなで、私の場合ある情報が突然視野に飛び込んで来るんです。
たいていそれは他の人から見たら些細なこと。
口紅を変えた。
クマがきつい。
服の趣味が変わった。
その他諸々。
でも大事なことには気付かない。
宿題の提出期限変更とか。
患者が血ぃ出してる事とか。
貸した金返してもらう事とか。
目の前に置いてあるペンが見えないとか。
クラブでアプローチされても気付かないとか。
Hの時の攻め具合とか。
↑それは「変化」じゃない。
他人から見たら「何故にそれが分からない?」
と言うようなレベルのところでポカをします。
細かいとこを指摘するので、しっかり者に見られつつ、
実は相当おっちょこちょい。




何なんでしょうね。
昔から元々はおっちょこちょいだったんで、
「無意識のうちに色々気付けてやれたらいいなあ」なんて思ってはいましたが、
実際大きくなったらアラ不思議、
無意識に余計なとこに目が行くようになってしまいました。
きっとね、これって姑・小姑にぴったりな性格なんだよ。

嫁が掃除をする→汚いところに目が行く
嫁がご飯を作る→いつもみそ汁の味が違う(not味覚障害)
嫁が買物をする→無駄に高い肉やおやつを発見。

以下、嫁タカ子(仮)と姑とんとと(偽)の会話。

私:「ちょっと!!アナタ買い物もいいけどね、掃除が終わってませんよ。」
嫁:「えっ・・・?!しましたけど、お義母さま。」
私:「ほら、テレビの横に汚れが一杯!こんなんじゃお客様が来たら笑われるわ。」
嫁:「すみません・・・すぐキレイにします」
私:「アラ、ちょっと。アナタ何買ってきたのよ?!」
嫁:「えっ・・・特に何も変わったモノは・・・。」
私:「またコンナ無駄に高いお肉買って!
   この不景気にこんな贅沢を!
   アナタはいいかもしれないけどね、この家はそんなに裕福じゃないの。
   使うばっかりじゃなくて節約も考えて欲しいもんだわね。」
嫁:「お義母様、私だってそれなりに努力はしています!」
私:「努力はね、形にならないと意味がないの。
   全く、無駄に健康器具とか買って運動しても、またこんなおやつ買って。
   これじゃお金をどぶに捨ててるようなモンだわね。」
嫁:「お母様だって先日お茶会で新しい和服購入なさったじゃないですか!
   それに比べたら私なんてずっと同じ服来て頑張ってるんですよ!」
私:「私の場合は知的な事にお金を費やして身になってるからいいんですよ。
   あなたと一緒にしないで頂戴。
   全く、無駄遣いと生きたお金の違いも分からないなんて・・・」
嫁:「いい加減にして下さい!お義母様はいっつもそう!
   お母様は所詮、隆(夫)さんを取られた事で私に嫉妬してるに過ぎないんです!
   だからいつも言いがかりを付けて私をいぢめて・・・」
私:「嫉妬?!冗談をお言いでないよ。
   誰がアナタみたいな人に嫉妬何かするモンですか。
   私はね、ただアナタに嫁としての自覚を持って頂きたいだけですよ。
   このままアナタがしっかりしてくれなかったらと思うと
   私、死んでもしにきれませんよ。」
嫁:「もういいです!もううんざり!!私、隆(偽)さんとこの家を出ていきます!」
私:「出て行くなら一人で出てって頂戴。
   隆(謎)も浩介(孫)も渡しはしませんからね。
   まあ、あんなまずいみそ汁しか作れないようじゃ、
   一緒に出てっても3日で二人とも帰ってくるでしょうけど。」
嫁:「何ですって!?ふざけんじゃないわよ、この鬼婆!!」
私:「きい!!なんだい、この鬼嫁!!」

コンナ感じ。
得た知識・情報は確実に会話にも反映すると思われ。
これで素敵な家庭生活。
老後も安泰だネ! 




この変化に気付きたくなくても気付いてしまう、
でも気付きたいことには気付けない性格。
絶対に同じ事が嫁姑にも起こっているモノと思われ。
言い方を変えれば「目につく」ということか。
知りたくないのに飛び込んでくる情報って、
下手に自分で学んだ事とかよりも強い力を持ってて、行動に影響する。
だって、気付いちゃったんだもん。
どうしようもないんです。
常にどんなところに目を配ってるかによっても変わるんだろうけど、
基本的には無意識の領域で起こる出来事。
私にはどうしようもありません。

ただ、良かれ悪しかれ物事に気付けるのは一つの長所。
何かを受け止められると言うことはそこから何かを発することが出来るはず。
逆に、気付いていても「まあいいや」とか「気にしない」とかで無視しちゃうと
結局は大事な何かを無くしてしまう気がする。
自分の気付きは自分のsensitiveさの現れ。
それを無視する事は自分の感性の否定。
それは自分で自分の首を絞めることを意味する。




もし誰か友達の変化に気付いたら、
それをきっと伝えてみるべき。
それは自分がその友達を気にしているという優しさや友情の現れであり、
それを無視することは相手に対する存在の否定や軽視につながる。
時には人間関係の中でめんどくさい瞬間もあるかもしれない。
自分も時に無視する事があるかもしれない。
でも、それを無視する事は人とつながる事が出来る可能性を、
その人と結ばれるはずのパイプを断ち切ってしまうことになる。
それは結局自分の人生を痩せたモノにしていってしまう。
せっかく自分では気付いていたはずなのに。
自分の気付きを捨てる事は自分を捨てる事になるような気がしてなりません。

自分はいつまでも、どこまでも伸びやかにしなやかに生きていきたいです。
そしていつでも誰かのそばにいてあげたいし、
誰かにそばにいて欲しいです。
だから、自分の気付きを大切にしていきます。
自分の人生をより愉快で素敵なモノにしてくために。

で、とりあえず将来の夢は、嫁姑戦争の実施な。(爆)

                            26, 03, 03

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