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とろろ天 @ Re[2]:遠く旅をしてきたのだろ(09/16) ありがとうございます。 こういうLPがあ…

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2026年02月24日
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​迷亭の口車と「アンドレア・デル・サルト」
主人が突然、写生帖(スケッチブック)と絵具を買ってきたのは、美学者である友人・迷亭の「助言」という名のデタラメを真に受けたからである。
「君、西洋では、アンドレア・デル・サルトという画家がいてね、彼は自然をそのまま写し取ることで真理を掴んだんだ。君もただ昼寝をしているくらいなら、網膜に映る景色をそのまま写生したまえ」
そんな迷亭の出鱈目な講釈を、主人は「なるほど、これだ」と膝を打って信じ込んでしまったのである。実のところ、主人は色の配合はおろか、筆の持ち方さえ怪しい。
水彩画の悲惨な結末
主人はさっそく、書斎の窓から見える庭の景色を「写生」し始めた。
形を成さない池の金魚
主人が描く池は、どう見ても歪んだ漬物桶のようである。その中を泳ぐ金魚は、朱色のインクをこぼしたかのような不気味な斑点となり、まるで事件現場の血痕のようであった。
植物を拒絶する筆致
庭の芭蕉(ばしょう)を描こうとすれば、筆の先から垂れた緑の絵具が、重力に従って写生帖を縦断する。主人はそれを「抽象的な趣だ」と強弁するが、客観的に見れば、ただ掃除を怠った泥壁のシミにしか見えない。
最後に訪れる「物理的破綻」
何時間か格闘した末、主人の忍耐はついに限界を迎える。筆を投げ出し、「やはり日本の気候は水彩画に向かん」などと、国籍や気候のせいにし始める始末だ。
結局、その写生帖には、何層にも塗り重ねられた濁った茶色の塊だけが残り、主人はそれを「未完の傑作」と称して、棚の奥へと放り込んだのである。
吾輩の冷ややかな一言
「主人は、何を見ても『これはいい』と感心するが、その実、自分の描いたものが何であるかさえ、最後には分からなくなっているのである。実に、人間というものは、自分を騙すことに関しては天才的である。」
さて、水彩画を投げ出した主人が次に目をつけたのは、なんと**「謡(うたい)」**であります。近所に響き渡る、あの奇妙な唸り声の正体とは?
次回、「主人の喉に棲む怪獣」。またの更新をお待ちください。
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次回の更新をお楽しみに。
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最終更新日  2026年02月24日 22時37分51秒
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