としのすけのワインハウス

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ポリフェノールは体に良いのか?


1993年に「フレンチ・パラドックス」と呼ばれる「フランス人は毎日赤ワインを飲んでいるから動脈硬化や心臓病の発生が少ない」という発表がなされてから、世界中で一大ブームになったことは記憶にまだ新しいですが、本当に体に良いのか?ということで、少し調べてみました。

ワインに含まれるポリフェノールはフィトケミカル(植物性の色素や臭い成分)の一種で、葡萄の皮や種に多く含まれています。
具体的には、
・タンニン
・リスベラトロール
・アントシアニン
・フラボノイド
・カテキン
等です。

ちなみに、ポリフェノールというのは、特定の物質を指すのではなく、「分子内に複数のフェノール水酸基(ベンゼン環にOH基が複数くっついたもの)を有する芳香族化合物群」の総称で、最近話題の「イソフラボン」「ルチン」「ココア・ポリフェノール」等も全て同じ仲間です。

このポリフェノール、作用としては「抗酸化作用」があることが知られており、血をドロドロにしたり、血栓を出来やすくしたりといった悪さをする「活性酸素」の除去に有効なようで、悪玉コレステロールの酸化(=血液ドロドロ)時間の計測(ポリフェノールを摂取した方がなかなか酸化されない)等で、その効能が証明されているようです。

*悪玉コレステロールの酸化(=血液ドロドロ)のメカニズムは、
血液中の悪玉コレステロール(LDL)が増えすぎると、血管の内側に入り込む
→LDLは活性酸素によって酸化されると、変性LDLとなる
→人の体は変性LDLを異物とみなし、マクロファージ(免疫システム)がはたらく
→変性LDLを取り込んだマクロファージは脂肪分タップリの泡沫細胞となり、血管壁の内側にたまる
→血管がせまくなって詰まる
というもの。
更に悪いことに、
マクロファージは変性LDLを取り込んで活性酸素を放射する
→活性酸素がさらに増える
→LDLがどんどん変性LDLとなる
という悪循環も引き起こします。

その他、活性酸素は、
・ブドウ糖からエネルギーを産出するのに必要なミトコンドリアやインシュリンを産出する膵(すい)臓のβ細胞は活性酸素に弱く、糖尿病を発症させやすい状態をつくり、増加したブドウ糖は全身の多くの組織や臓器でタンパク質などと反応(グリケーション)し、活性酸素を大量発生する
・遺伝子(DNA)を傷つけ、がん化の可能性を高める
・細胞膜に含まれる不飽和脂肪酸を酸化させて、過酸化脂質を作り、細胞や組織を破壊する
・重要な臓器が破壊されると様々な合併症(網膜症・腎不全・心筋梗塞・脳血管障害・神経障害など)を引き起こす
といった恐ろしい害を人体に及ぼしますので、消去するにこしたことはありませんね。


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